【子育て世代必見】クルマ選びで知っておきたい車種別の積載量を検証してみた
子育て世代におけるマイカー選びでは、運転しやすい車体の大きさや、チャイルドシートを置いてもスペースに余裕のある室内など、チェックしておきたいポイントがたくさんあります。
ラゲッジスペースもそのひとつ。移動時に必要な荷物をどれくらい積めるか、ホームセンターやインテリアショップで大きな商品を買っても持ち帰れるか、さらには子連れでキャンプへ行けるのかなども確認しておきたいところです。
ここでは、そんなクルマ選びの助けとなるべく、ボディータイプ別の積載量を比べてみました。
目次
1.ラゲッジスペースにはどんな違いがあるのか
2.ベビーカーはラゲッジスペースに積めるのか
3.ラゲッジスペースにチャイルドシートは入るのか
4.ラゲッジスペースにキャンプ道具を積んでみた
5.デッドスペース攻略がポイント。ラゲッジスペースを有効活用するコツ
6.ライフスタイルに合ったクルマ選びをする
1.ラゲッジスペースにはどんな違いがある?
今回比較対象として選んだのは、コンパクトSUV、コンパクトハイトワゴン、そしてミドルサイズミニバンの3台。ラゲッジスペースには、どのような違いがあるのでしょうか。
SUVは開いたテールゲートの車両後方への張り出しが小さい一方で、荷室床面は高め。ミニバンは床が低いので大きな荷物も積みやすいのがメリットですが、開いたテールゲートの張り出しは大きくなるので狭い駐車場ではクルマを動かさないとテールゲートが開けられないこともあります。
今回の検証は、2列目にチャイルドシートを装着した状態を前提に行いました。3列のシートを備えるミニバンは、3列目を畳んでラゲッジスペースを拡大できるので積載量という点では有利ですね。
2.ベビーカーはラゲッジスペースに積めるのか?
子育て中のファミリーにとって、ベビーカーを荷室に積めることは重要なポイント。荷室の広いミニバンが積めるのは当然ですが、コンパクトSUVやコンパクトハイトワゴンはどうでしょうか?
コンパクトSUVの「C-HR」
トノボード(荷室を覆う板)を外せばベビーカーを積めます。ですが、スペースの天地高にゆとりがないのでベビーカーを横にして積まなければなりません。ベビーカーを積んだだけでラゲッジスペースはいっぱいになってしまいます。
ラゲッジスペースの天地高にゆとりのあるコンパクトハイトワゴン(ルーミー)
ベビーカーを立てた状態で積載が可能。これならショッピングバッグなどの荷物も同時に積めます。ミニバンも同様に、ベビーカーを積んでも余裕があります。ベビーカーを立てて積むのが荷室を有効活用するコツです。
3.ラゲッジスペースにチャイルドシートは入る?
日常的にチャイルドシートを装着していても、時には子どもと離れてママ友や祖父母と一緒に移動することも。そんな時は、外したチャイルドシートをラゲッジスペースに置けるかどうかが気になります。
コンパクトSUVの場合
チャイルドシートを積むことは可能ですが、載せるとラゲッジスペースがいっぱいに。荷物やベビーカーを一緒に運ぶのは厳しそうです。
コンパクトハイトワゴン(ルーミー)
一般的にラゲッジスペースの奥行が短めで、後席シートスライドを最後部にした状態ではチャイルドシートを積めません。しかし、後席を前へスライドすれば奥行きが拡大し、チャイルドシートとベビーカーを同時に積載可能。この状態でも後席には大人2人が無理なく座れます。
ヴォクシーなどのミドルサイズミニバン
このサイズになるとラゲッジスペースは余裕があります。3列目を展開している状態ではチャイルドシートを積めませんが、3列目を片側だけ倒せばチャイルドシートとベビーカーを積んでも余裕たっぷりです。さらに、ベビーカーとチャイルドシートを荷室に積んだ状態でも5人が乗車できるゆとりは魅力的。
3列目の片側だけを倒した状態のミニバン。余裕をもってチャイルドシートとベビーカーが収まります
4.ラゲッジスペースにキャンプ道具を積んでみた
家族でアウトドアに出かける際、どの程度荷物が積めるか、それぞれのクルマにキャンプ道具を積んで検証してみました。積むのはテントにタープ、テーブル、クーラーボックス、シュラフにマット、そしてイスなど、親子3人で出かけることを想定したキャンプ道具一式です。2列目を倒すことなくラゲッジスペースに積み込んで確認してみます。
コンパクトSUV
意外に健闘! ですが、用意したアイテムをすべて積むことはできませんでした。
コンパクトハイトワゴン
2列目シートのスライド位置が最後部だと奥行きが短い影響で、積み残しが多く発生しました。
2列目シートを前方へスライドしたところ、用意したアイテムがすべて収まりました。この実力にはちょっと驚き。畳んだイスやテントは立てて積み、テーブルは一番下においてその上にクーラーボックスを載せるなど天地高を生かすためのちょっとしたコツが効率よくキャンプ道具を積み込むポイントです。
ミドルサイズミニバン
3列目展開時だと用意したすべてのアイテムを積むことができませんでしたが、3列目シートの片側を格納することですべて収まりました。見ての通り、まだまだ積めそうなゆとりある空間はさすがですね。荷室床下の収納スペースも活用しています。
ミニバンは用意したすべてのキャンプ道具を収めたうえで、ベビーカーも積めました。
子育て期間、特に小さい子どもと一緒のお出かけは、着替えやおむつなど荷物も増えがちです。選ぶクルマによって荷室のスペースには差があり、もしもキャンプや帰省などのクルマ移動を考えているのであれば広く使えるミニバンが安心かもしれません。
5.デッドスペース攻略がポイント。ラゲッジスペースを有効活用するコツ
カーライフで限られた室内空間やラゲッジスペースを有効活用するためには、デッドスペースを上手に使うことを考えてみましょう。
例えば、チャイルドシートを装着したシートの足元の空間を有効活用すると、バッグなどの手荷物も置けます。荷物が多いときは、こういったデッドスペースの有効活用を心がけたいですね。
ミニバンはシート下の空間も有効活用したいところ。キャンプ道具を積む際は、畳んだイスやシュラフなどを積むスペースとして活躍します。
意外と忘れがちなのが、荷室床下スペースの有効活用。例えば、ヴォクシーはゴルフバッグがゆったり収まるほどの空間があり、荷物をたくさん積むときに大活躍します。
6.ライフスタイルに合ったクルマ選びを
今回はチャイルドシートやベビーカー、そしてひと通りのキャンプ道具を積んでコンパクトSUV、コンパクトハイトワゴン、そしてミドルサイズミニバンのラゲッジスペースの違いを比べてみました。
もちろん、必ずしも広いほうがいいというわけではありません。キャンプに行かないのであれば、それを前提にしたクルマ選びの必要はありませんし、それよりも運転しやすさを重視して車体の小ささを優先するのもありです。
将来的にキャンプに行くことを考えていたり、ホームセンターや家具店で買った大きな荷物を持って帰ったりと幅広く使いたいのであれば、荷室の広さは利便性の高さとしてカーライフを充実させてくれるでしょう。
クルマ選びの際には、買おうとしている車種のジャンルがどのくらいの積載性を備えているか事前にチェックすることをおすすめします。
(文:工藤貴宏/写真:雪岡直樹/編集&ディレクション:奥村みよ・田村恵美(PASSERBY GRAFFICS)+ノオト)
[GAZOO編集部]
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