500㎞レース復活!速さと切なさとたくましさと ~SUPER GT第2戦富士GT500km RACE~

みなさまお久しぶりです。GRスープラ勢のことはTGRコラムで触れていますので、こちらは、違った視点で(同じものもあるけど)。今回は、静岡県内には、県や政府からコロナ関連の要請がまだ何も出てない状況でした。

まずは、17号車Astemo NSX-GTの優勝!速さもあって終盤の塚越広大選手が山下健太選手を抑えきったところ、そして最初のFCY中のピットインのタイミング、これも功を奏して優勝を引き寄せたところ、おめでとうございました!結局、このクルマが全て持ち合わせて今回優勝。昨年2度も優勝していますので、今季も注目の一台です。このペア、速いよね~。

では、振り返ります。

レースウィーク3日間晴れてくれてありがとう!トランポ画像で快晴を表現。でも寒暖差が激しかったね。日差しのぽかぽかに翻弄され、あやうく風邪を引きかけました。このご時世、風邪すら引けないから健康管理に気を遣います。大変良いことですけどね。

サーキットを見渡すと、スーパー耐久の富士24時間レースが復活してから、テント持参の方がスーパーGTでも増えたように思います。サーキット内に泊まらない方でも、コースサイドで観戦する際には、コンパクトなものがあると便利ですよね。「密」を避けるという意味でとても良いかも。夜のテント泊は、少し寒かったという感想も見かけました。レースウイークを通して、風がなかなか強かったので、体感温度夕方から一気に下がりました。

予選日、走行前には職人という言葉が一番似合うとたぶん誰もが思う故土屋春雄氏の冥福を祈るため、サーキットに集った方々全員で黙とうを捧げました。その功績を称え、春雄さんが作ったクルマ「つちやMR2」の展示もありましたね。あらためてご冥福をお祈りいたします。

ここはTGRコラムと同様に載せておきたい。予選!ヨコハマタイヤ一番時計!

昨年だいぶ苦労していました。だからヨコハマタイヤさんもうれしそうだったな、久しぶりのポールポジション。Q2をアタックした宮田莉朋選手は無線でポールと聞いたとき涙が出たと会見でおっしゃっていました。Q2が終了したとき、国本雄資選手は落ち着かない様子でした。慣れて慣れて!宮田選手は、会見で決勝のスタートタイヤの抽選もやりました。何事も経験です。とにかく、一番というのは幸せな時間でした。GRスープラとヨコハマタイヤ、前進したことを評価してあげたいですね(上からじゃないよ)。次も頑張って!

グリッドウォーク。関係者しかいないグリッドですが、ファンの方から入れないので見たいとSNSにコメントが来たので、少しですがピックアップ。GT300クラスを少々。

  • GT300クラスポールポジション 61号車SUBARU BRZ R&D SPORT

  • 52号車埼玉トヨペットGB GR Supra GT

  • 55号車ARTA NSX GT3 土屋圭市ARTAエグゼクティブアドバイザーと沢すみれさん

  • 今回、GT300クラス優勝の60号車 SYNTIUM LMcorsa GR Supra GT

グリッドウォークでの私のうれしかったこと。あのね、話したことなかった女性マネージャーさんから話しかけられたんです!チャンピオンチームのマネージャーさん。うれしかったです。以前から存じ上げてくれてたようで…って私も彼女のことをマネージャーと当然認識していました。ただ話したことがなかったので。縁の下のチカラ持ちさんは、面識がなくても応援してます。娘、息子の年代の若い方々は、今後この業界を引っ張る方々ですしね。

あとね、パドックが関係者のみですので、逆に話しかけられやすいというのもあります。設営日も以前より面識のあった関係者さんとじっくりお話ができました。それは映像関係の方ですね。きっちり取材されていて、素晴らしいなと思っていたんです。

変な話ですが、コロナ過で苦労している中で、昨年から少しだけど現場の人と話せるという利点があります。それが仕事の励みになっています。

レース中の心に刺さったところをピックアップ。
まず23号車のエンジンブロー。まだ3周目だったので驚きが大きかったです。このカテゴリーを牽引して来たクルマですので、強くないとダメなクルマ。そして強すぎて恨まれる。そんなポジションが23号車です(持論)。強いニスモを倒すのが大変なんです。2戦落としてしまいました。頑張ってくださいよ。今季は昨年よりも良い感じに見えます。そして次のレースは、サクセスウェイト「0」で臨むことになりますね、これはきそうだわ。

このアクシデントの対応のために出たセーフティーカー(以下SC)と、中盤に何度か出されたFCY(フルコースイエロー)。これの対応の差が私にはわからなかったです。アクシデントの大小なのかな。そんな感想を持ちました。初めてFCYが導入されたレースですのでどちらも対応したのかもしれない?勉強しなくちゃです。

その最初のFCYの前まで順調だったこちら。

38号車ZENT CERUMO GR Supra 富士で元気な姿が見られるとうれしいです。タイヤが外れたけどヒューマンエラーではなく、ホイールのトラブルと出ていました。昨年もあったかなあ?トラブルに泣いてますね。今季は体制を立て直して臨んでいますので、このクルマも頑張って欲しいな。そして、ベテランさんたち、若人に負けるな!です。

37号車KeePer TOM'S GR Supraと1号車 STANLEY NSX-GTの終盤のストレートバトルは、今回はというのも変だけど(最終戦と比較したくなる人いるかな)37の方が余裕があるようでしたね、すんなり前に出て…、いやいやちょっと待って。1号車は最後尾からのスタートですよ?4位チェッカーだよ?速さは申し分ないのですが、早めのピットインも良かったのかな。最初のピットインは上から見ておりましたが戦略などやっぱりゼッケン「1」チャンピオンカー、侮れませんよ。

それとチャンピオンの牧野任祐選手が復帰しました。おめでとうございます!タダスケの帰還を待ってました。ライバルばっか賞賛するなとかそんな問題じゃないよね。闘病のアナウンスから半年は長いから心配だったし。また手強いドライバーにすんなり戻って安堵。頑張ってよ。というかフツーに速くてブランク感じさせなかったので、頭が混乱しました(笑)。まずは、母さん的に良かったというお話です。

ここの悲劇はファンなら記憶しておりますよね。トップに立った写真の2台がどちらとも優勝を逃したという信じられない展開。詳細は省きますが、最後のスティント、8号車ARTA NSX-GTをドライブしていたのは、福住仁嶺選手でした。彼がチェッカーを受けクルマから降り、しばし悲しみにくれチームに戻るため歩き始めます。ピットロードに入るため、サインガードの扉を開けたような?(開けたか開いていたか記憶なし)その瞬間、わたし鉢合わせになってしまいました。うなだれていたのでもちろん声をかけられませんでしたよ。このシチュエーションは辛い。

いつもなら彼は気さくに挨拶してくれるんですが、さすがにね。トレーナーさんとレースクイーンさんが迎えにきて、その前に山本尚貴選手がクルマ降りて肩をぽんぽんと。スーパー直近のフォーミュラでもトップ走行中にタイヤがバーストしてしまうということがあったばかりでしたから2回目…ですね。これはもう良い結果で塗り替えて乗り越えてもらうしかないですね。

そして最後に、今回導入されたFCY。レースを止めないでいい感じと思っていました。がどうも不公平があると声もあがり始めました。これは運、不運のほかに。減速のタイミングにばらつきがあったとかなかったとか。今後もっと精度のあがるシステムになるのかな? という感じですね。しっかり勉強しよ。

第3戦鈴鹿大会が延期となりました。現在の状況下、こればかりは仕方ないです。みんなで命を守ることを優先として考えましょう。

そして、頑張ってくださっている医療従事者の方々への感謝も忘れずに。いつもありがとうございます! それでは健康にお互い気をつけて頑張りましょう!では!

(写真、折原弘之、大谷幸子 テキスト、大谷幸子)

[ガズー編集部]

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