クルマとカヌーで大人の運動会?! 誰でも参加できるアウトドアイベント「リバーレイド」レポート 2/2

2日目はよりアクティブなゲームに挑む

初日をゲームで競い合った参加者も2日目の朝にもなればみな仲間。キャンプ場は、気の合う仲間達が暮らすひとつの村のような雰囲気だ。初日は比較的やさしいゲームが多かったが、2日目はまったく違う。カヌーは大井川をスラロームしながら下ったり、流れや角度が急に変わる川を下ったり、これぞカヌーの醍醐味といったゲームが続く。初参加のチームは、フラットウォーターの湖ではうまく漕げたが、ワイルドウォーターでは、何度も転覆し、大井川の洗礼を受ける。クルマチームは、河原のフラットダートで車両感覚が問われるゲームに挑む。バックでスラロームをしたり、小さな板を指定されたタイヤで踏みつけたり、車庫入れしたりとまるでオートテストのオフロード版のような感じだ。昨日の笑顔から想像できないほど、参加者の顔は真顔に。やはり真剣勝負で挑むからゲームは楽しくなる。

2日目の朝。清々しい空気が流れるキャンプ場は、リバーレイダーの村といった雰囲気だ
朝からこれらの石を覚えておくようにと事務局から指示が出る。自然の風景をもっとよく観察してもらおうと、後ほどこれらと同じ色の石を河原で見つけるゲームがあった
カヌーを降ろす河原まで連なって移動する参加者達
大井川の原風景を観ながら、川を下る。最高のひととき
ベテランが後ろでバランスをとり、前に乗る人はひたすら漕ぐ
蛇行する川は、うまく下らないと浅瀬に乗り上げたり、深みで転覆したりと気が抜けない
川底まで見えるきれいな大井川。川のせせらぎ、風で森の木々の葉が擦れる音、きれいなひとときが川面に生まれる
漕ぎ切った満足感の笑顔、満身創痍の真顔など様々。やはりカヌーは楽しい
右前タイヤの下にある板を踏む。車両感覚が問われる
砂利上で車庫入れ。意外と真っ直ぐ入らず悪戦苦闘する参加者も
すべてのゲームを終えたら、コンボイ走行でキャンプ場へ戻る

20回記念大会を無事終えて

天気に恵まれた2日間。1994年に始まったリバーレイドも90年代後半にはアウトドアブームの真っ只中、100チームを超える大会もあった。回を重ねるごとにゲームもひとつひとつがより意義あるものになっていった。環境保全や社会性といったものは、頭で難しく考えるより、こうして気の合う仲間達と大自然の中、ゲームで争うことなく純粋に競い、結果に一喜一憂しながらも勝ったチームを称え、自分達はもっと成長しようと決心することで自然と気づくことが生まれてくるだろう。それを大好きなクルマとカヌーに乗って体感しながら楽しめるのが、リバーレイドだ。来年は5月に、川根本町で開催することが決まっている。レンタルカヌーもあるので、ぜひ来年は愛車とともに参加してみてはいかがだろう。アウトドアの新しい楽しみ方がここにある。

20回記念大会に集まったリバーレイダーのみなさん
事務局スタッフが参加者を最後まで見送る
リバーレイド創始者の横田紀一郎さんは、トヨタ・プリウスで5大陸を走破し、現在愛車のプリウスPHVで新たなモビリティーの可能性を考えている
ディレクターの西條徹也さんは、もともと参加者だったが、事務局となり、さらにこの川根本町に移り住んだ。この町とリバーレイドに思いの熱い男
地元・川根本町の若手スタッフを中心に横田紀一郎さん率いるTeamACPなどが力を合わせてイベントを運営している

(写真:新飼亮也・芳沢 直樹・加納正也)
(テキスト:寺田昌弘)