大型免許を取得しに静岡・磐田で合宿してきました・・・寺田昌弘連載コラム

  • 大型免許教習車と寺田昌弘氏

運転免許をふと見ていると、バイクは大学生のときに府中試験場へ通って限定解除をしているので大型バイクも乗れますが、クルマは約40年前に普通免許を取得したので道路交通法改正で、現在中型免許(8トン限定)になっています。このままでも10人乗りのハイエースワゴンや一般的な4トン車(免許の8トン限定は車両総重量)のトラックを運転できるので気にしていませんでしたが、ふとクルマも大型免許を取得すれば、すでに大型特殊免許は所持しているので、牽引以外は運転できるようになるなと思いました。

都内に住んでいるので通学では取得まで期間が長くなりそうですし、路上教習で信号が多かったり、自転車が多く走っていたり、何より路上教習時の走行距離が短くなってしまいそう。

せっかく教官が助手席に乗ってもらえているうちに一般道を走る距離を長くしたかったし、集中して短期間で取得したかったので、合宿免許情報をインターネットで検索しました。合宿なので全国の教習所を比較していたなかで目に留まったのが「遠鉄自動車学校」。

静岡県内に6校あり、リゾート気分で海に近い御前崎市の遠鉄浜岡自動車学校も惹かれましたが、ヤマハ発動機に勤務する知人と会ったり、プライベートで動きやすい磐田市にある遠鉄磐田自動車学校にしました。

技能教習20時間。スマホアプリで予定確認できて便利

教習時間以外を自由に移動するためと、路上教習で走りそうな一般道をMT車で練習したかったのでランドクルーザー70で磐田市へ向かいました。

合宿の宿泊は、自動車学校敷地内にある宿泊施設のほかにホテルルートイン磐田インターが選べたので、リモートワークもするのでルートインにしました。敷地内宿泊施設は3食付きで、ルートインは朝食、夕食がついていて昼食は敷地内宿泊施設の食堂で食べられます。敷地内宿泊施設へ昼食を食べに行ったときに普通免許合宿の18歳くらいの受講生が多くて、サークルの合宿みたいで楽しそうでした。

さて自動車学校に入って、視力、色識別検査に加え大型免許ならではの深視力検査をします。2本の棒の間に同じ長さの棒が前後に動き。3本の棒が横並びになる瞬間(前後20mm以内)にボタンを押すのですが、これは難なくクリア。

技能教習は所持している自動車免許によって変わりますが、私は中型(8トン限定)だから20時間。1日2時間まで教習が受けられ、連日スマホアプリでスケジュールが確認できるので便利です。

教習は2段階に分かれ、1段階は教習所内で普通自動車と同様に直線、カーブ、交差点、踏切通過、坂道発進がありますが、大型は車両感覚をつかむために、左側の路肩にあるポールに車両の左前を合わせて平行に停めるのを繰り返します。大学生の時に家業の手伝いで3.5トンのユニック付トラックに乗っていたので緊張はしませんが、それでもこの反復練習は車両感覚をつかむのにとてもいいです。

そして「あい路」。これは停車せずに90度向きを変え、指定された枠内に車両を停めます。後軸のイン側の位置をイメージしながらステアリングをゆっくり回していきます。左右あるのでどのあたりでステアリングを回し始めればいいか覚えていきます。

また普通自動車でもありますが「S字」。大型は前方のミラーを外側のポールにできるだけ近づけながらイン側のリヤタイヤの位置をミラーで確認しながらゆっくり走ります。指定された場所への停車、あい路、S字を繰り返すことで車両感覚がつかめてきます。
そして一番大事なのが安全確認。眼だけでなく首から動かして前後左右の目視確認を無意識にできるようにします。

路上教習はいかに往来に溶け込むかが肝心

2段階は路上教習が中心となります。路上に出て最初に指導されたのが信号待ちでの前のクルマとの距離。普段の感覚3mくらいで停車すると、近すぎるのでクルマ1台分の5mくらいは空けてくださいと。前のクルマから見るとただでさえ大きなトラックが近くにいるだけで威圧感があるので、前のクルマのドライバーのために空けてくださいと。

確かに自分が前のクルマのドライバーだったら離れて停まってもらったほうが安心なので納得です。ただ癖になっていたようで、その後も何回か3mくらいで停めてしまったので、5mは空けるように意識しながら反復練習します。この日以降、ランクル70でホテルと教習所の往復など前のクルマと5m以上空けるのを習慣にしました。

一般道を大型トラックで走って気づいたのが、速度表示看板を見つけにくかったこと。ドライバーの視点がかなり高くなるので、表示を見る角度が変わるせいか、絶えず意識しながら表示を見つけていきました。

あとは、交差点を鋭角に曲がるときに対向車線右折レーンに停車しているクルマとの距離感や、細い道や見通しの悪いカーブで減速し、対向車とのすれ違いをタイミングよくするとか、大型ならではの工夫が必要です。

最後に難しかった方向転換と縦列駐車

空いている時間にランクル70で大型を運転している気持ちで練習したので、路上教習はとても順調で、最後に教習所内で方向転換と縦列駐車をやりました。ステアリングを回すタイミング、内側リヤタイヤの位置、そしてリヤオーバーハングをイメージしながら行いますが、これが難しい。指導員からコツを教えていただきながら走るとうまくいくのですが、自分で考えながら走ると安定しない。これが卒業検定の項目にあるので、身につくまで練習したいのですが、教習時間が限られていて不安を抱えながら卒業検定へ。

路上は問題なく走り、場内での縦列駐車はちょっと慌てながらも無事枠内に停車ができ、無事合格しました。

静岡は私の知り合いも皆そうなんですが、温和な人ばかりで、今回の教習も指導員の方々がみなさんやさしく丁寧に教えてくれるので選んで大正解で、おかげでスムーズに合格できたのはもちろん、大型トラックの走らせ方のコツをいろいろ教えてもらえて、今後に役立つのでありがたいです。

磐田はおいしいお店やおひとり様で気軽に入れるお店も多く、指導員の方々にも教習後におすすめのお店も教えていただき、食事も楽しめました。帰京後、試験場へ行って申請し、これで晴れて大型トラック、バスが運転できるようになりました。あとは運転できる機会を待つのみです。

写真・文:寺田昌弘

ダカールラリー参戦をはじめアフリカ、北米、南米、欧州、アジア、オーストラリアと5大陸、50カ国以上をクルマで走り、クルマのある生活を現場で観てきたコラムニスト。愛車は2台のランドクルーザーに初代ミライを加え、FCEVに乗りながらモビリティーの未来を模索している。自身が日々、モビリティーを体感しながら思ったことを綴るコラム。