今一番気に入っているミライについてお話します・・・寺田昌弘連載コラム
2015年10月からコラムを担当して気づけば11年。大好きなランクルの話に始まり、南米大陸でのダカールラリー同行取材、TGRラリーチャレンジから全日本ラリー選手権に参戦しながらレポートなど、クルマを相棒に現場で体験したことをコラムにしてきました。
またダカールラリーのように道なき道を走破してきたように、モビリティがこれからもずっと人とともに楽しめるよう、未来に向けた道を探すべく、1999年から初代プリウスとともに北米大陸横断、欧州8ケ国、アフリカ大陸、オーストラリア大陸周回をしながら環境保全の現場を旅し、エココンシャスなヒト・コト・モノを世界中で体感してきました。
私の師匠に「21世紀の自動車史に新たな轍をつけないか」とお声がけいただき、プリウスでモロッコのアトラス山脈を越え、モーリタニアのサハラ砂漠を走り、セネガルまで走破しHEVの耐久性と証明できたことは何より貴重な体験でした。
28年前、まだ日本でしか販売していなかったプリウスをシンボルカーに世界中を走り、パリ・ダカール間の過酷な大地を走破して耐久性を証明し、今では世界中でHEVが走っているのを見ると、あのときの未知なる未来への道を走る挑戦がここにつながっているんだと、自分たちがプリウスというタイムマシンに乗って走っていたかのような感覚です。
そんな現地現物のコラムを書いているなかで、FCEVにも乗ってみようかなと思っていたとき、へアメイクの友達からの紹介でLUNA SEAのSUGIZOさんと出会い、ライブで楽器などへ電源供給を手伝うことになり、この「GAZOO」のサイトでミライを探して買いました。(詳細は『水素を使う人になりたくて、初代ミライを買いました!』参照)
SUGIZOさんにはやること早すぎますと驚かれましたが、私からすればFCEVでの新たな体験をする覚悟、自分のクルマで体感することが何より自分を成長させてくれると思ったからです。
ミライオーナーとして質問に答えます
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初代も現行モデルもフロントから空気をたくさん吸って水素と反応し電力を生むようなデザイン
ミライに乗るようになって、いろいろ質問をいただくのですが、だいたいいくつかに集約されます。
① 燃費(水素消費量)はどれくらい?
② 満タンでどれくらい距離走れますか?
③ 水素ステーションで不自由しないですか?
④ 走りはどんな感じですか?
と4つが主になります。順にお答えしていきます。
① 私の場合は水素消費量が平均して120km/kgで、イワタニ水素ステーションで入れた場合、水素の価格が1,650円/kgなので、金額換算でガソリン価格を170円/Lと比較すると、約12km/Lの燃費換算となります。なので2リッターのガソリン車に近い感じです。
② 現行モデルのミライの水素タンク容量は5.6kgなので、私の場合は計算上672kmになります。カタログデータは850km(152km/kg)で、先日、常磐道の左車線を90km/hで走行していたら168km/kgだったので、仮にこのまま走れば単純計算で940km走れることになります。
モータージャーナリストの方々と一般道と首都高でエコラン挑戦したときは、1,040.5kmの世界記録(当時)を達成しましたので、乗り方によって距離は変わってきます。逆に言えばふだんと変わらない運転をしていれば約600~700km走る感じです。
③ 私は東京・江東区に住んでいるので、自宅から10km圏内にイワタニが3店、ENEOSが1店、東京ガスが1店あるので、できるだけ帰宅時に立ち寄って満充填しています。
FCEVのよさは給電量が多く、私は9kW出力の可搬型給電機も持っているので、1,500Wで6つのコンセントが使用可能。一般的な家庭の電力消費量から換算すると約4~6日間の電力を供給できるので、万一の災害時などスマホの充電から調理まで支えられるメリットがあります。LUNA SEAのライブでの楽器電源供給など、普段は「楽しく」給電し、有事のときは「頼もしく」なれるミライが大好きです。
また遠方にいく場合、愛知や宮城が多く、距離はともに約350kmですが、どちらも水素ステーションがあるので安心です。ただ営業時間が9:00~19:00のところが多いので、その時間内に水素ステーションに行けるスケジュールを組む必要があります。
水素ステーションですが、水素充填時間は量にもよりますが約3分程度とガソリンや軽油を給油する時間と遜色ないです。ただFCバスも充填できる水素ステーションですと、待ち時間が増えたりします。東京はクラウンFCEVのタクシーが増えたので、先客がいたら多少待ちます。ミライを約4年乗っていますが、そんなにストレスになっていません。
④ 初代(JPD10)はFFなので、昔のトヨタSAIなどに乗っている感覚ですが、現行モデル(JPD20)はFRで、LEXUS LSと共通のプラットフォームということで走りは上質です。
フロントノーズが長く感じますが、ステアリングを切ったときの回頭性がすばらしく、意のままにコーナリングを楽しめるのには驚きました。動力源が何かなど気になることなく、純粋にFRならではの走りが楽しめるのがとても気に入っています。もちろん新旧ともに静粛性はBEV同様静かで、車内で音楽や会話を楽しめるのも魅力です。
地域限定「ミライのすすめ」
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ボディカラーはホワイト、ブラック以外にブルー系やレッド系、シルバー系がある。
本サイトでミライの中古車を検索していただくと、その安さに驚かれると思います。これには2つの理由があると思います。
1つめは、水素ステーションがまだ局地的で広範囲に拡がっていないことから、購入希望者が少ないこと。そして2つめは水素タンクの交換です。新規登録から15年経過すると水素タンクを交換する必要がありますが、この価格がまだ明確でないことです。といってもそこまで高額にはならないでしょうし、何より現状での中古車価格が安いので、乗り始めてミライがさらに好きになったら掛け値なしだと思います。ただ中古車購入時に新規登録がいつかは必ずチェックし、そのままで何年乗れるかは知っておいたほうがいいでしょう。
ミライオーナーの私からのおすすめは、自宅近くに水素ステーションがあるかた、走りながら音楽を楽しみたいかた、FRならではのドライビングを楽しみたいかた(現行モデルのみ)、エリア的には東京、愛知、大阪、福岡にお住まいのかたです。東京に続いて愛知でもクラウンFCEVタクシーが走り始めるので盛り上がってくると思います。もちろん私が住む江東区は一番のおすすめエリアです。
先日、ミライオーナーのミーティングで静岡・日本坂に37台が集まったのですが、今年に中古車で買ったかたが数名いて、みなさん大満足と言っていました。
あるオーナーが「ミライは、未来ではもっと日常的になっていて、それを今乗れるというのは、未来から来たタイムマシンに乗っているようなことです」と言っていて、まったくその通りだと実感しています。ご興味のある方はぜひGAZOOで検索して、調べてみてください。
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GAZOOで検索すると、水素ステーションが近くになるかたにとってはとても魅力的なプライスであることがわかる(2026年7月26日現在)
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ミーティングに集まった37台のミライ。水素と酸素が反応して電気が生まれると、水ができる。ミーティングが終わってしばらくすると、ミライが停まっていた場所の芝生はその水を喜んで吸っているかもしれない。
写真:寺田昌弘・TOYOTA MIRAI CLUB/文:寺田昌弘
ダカールラリー参戦をはじめアフリカ、北米、南米、欧州、アジア、オーストラリアと5大陸、50カ国以上をクルマで走り、クルマのある生活を現場で観てきたコラムニスト。愛車は2台のランドクルーザーに初代ミライを加え、FCEVに乗りながらモビリティーの未来を模索している。自身が日々、モビリティーを体感しながら思ったことを綴るコラム。







