【連載全16話】第9話 ホンダ・シビック・・・日本生まれのFF車特集


現在、エンジンを搭載するクルマではFF(フロントエンジン・フロントドライブ)という駆動方式が主流です。では、これまでどんなモデルがあったでしょうか? 自動車史に名を残すFFの日本車を週替わりで紹介します。

ホンダ・シビック

そのコンセプトを象徴する、「市民の、市民のための」を意味する英語を車名に冠して1972年7月にデビューしたベーシックカー。車輪を四隅に配置したコンパクトで軽量な2ボックスボディーに、エンジンと変速機を直線上に並べたジアコーザ式のエンジン横置きFFを組み合わせるという、欧州製小型実用車の最新トレンドを取り入れていた。

発売当初は独立したトランクを持つ2ドアのみだったが、約2カ月遅れてスタイルは同じながらテールゲートを設けた3ドアを追加。これは国産初のFFハッチバックだった。パワーユニットは、それまでホンダの社是だった高回転・高出力型の空冷エンジンから一転して、扱いやすさと経済性を重視してチューンを抑えた水冷の1.2リッター直4 SOHCエンジンを採用。全体を通じて合理的な設計思想が貫かれ、既存の日本車のヒエラルキーに属さない新鮮さと知的な雰囲気を備えたモデルとして、高い人気と評価を獲得した。

1973年には、ホイールベースを延長し4ドア化したボディーに1.5リッターエンジンを積んだ1500と、同じボディーに世界初の排ガス規制法であるアメリカの通称マスキー法を後処理なしで初めてクリアしたことで話題を呼んだ1.5リッターCVCCエンジン搭載車を追加。定評のあった低燃費と合わせて、環境性能という新たな評価軸で最先端をいく存在となった。その後も車種追加と改良を重ねながら1979年までつくられ、初代シビックの成功によってホンダは四輪メーカーとしてもアメリカをはじめ世界で認知されるようになったのだった。

[GAZOO編集部]

【連載全16話】日本生まれのFF車特集

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