【連載全20話】第6話 トヨタ・セリカ1600GT・・・「GT」を名乗った日本の名車

今回は、長距離ツアラーとしての優れた性能から、車名に「GT」が添えられた名車を特集。なかでもクルマ好きに広く知られた日本車をピックアップし、週替わりで紹介します。

トヨタ・セリカ1600GT

1964年に登場した初代フォード・マスタングは、平凡なコンパクト級セダンだったファルコンをベースにしたシャシーにスポーツカーのようなボディーを組み合わせて大ヒット。この手法で開発されたモデルは“スペシャルティーカー”と呼ばれ世界中に広まっていった。

その日本版の第1号が1970年に誕生したトヨタ・セリカ。同時にデビューしたセダンであるカリーナと共有するフロアユニットにスタイリッシュな2ドアハードトップクーペボディーを架装。既存のセダンのルーフを改変したクーペやハードトップとは異なり、専用ボディーと独自の車名を持つことがスペシャルティーカーの証しだった。

外装や内装、エンジン、変速機などを複数の選択肢からセレクトして好みの一台を仕立てるという、マスタングに倣った「フルチョイスシステム」の導入も話題を呼んだが、トップグレードの1600GTだけはメーカーによるレディメードだった。パワーユニットは、専用となるソレックスツインチョークキャブレターを2連装して最高出力115PSを発生する1.6リッター直4 DOHCエンジン。5段MTを組み合わせ、カタログ値では最高速190km/h、0-400m加速16.5秒をうたった。

高性能とはいえ、デビュー当初の「恋はセリカで」というキャッチフレーズが示すように硬派な雰囲気ではなく、当時は高級車向けのアクセサリーだったパワーウィンドウやFM付きラジオを標準装備するなど快適性も重視。それでいながら、同じ1.6リッターDOHCエンジンを積んだライバルたちに比べ2割以上も安い87万5000円という価格設定も手伝って、高い人気を誇った。

1972年のマイナーチェンジの際に、足まわりを固めて装備を簡素化した走りのモデルである1600GTV(VはVictoryの頭文字)を追加。翌1973年にはルーフを改変してテールゲートを備えたリフトバックをシリーズに追加設定。従来のノッチバックモデルも含めて、1600GTの上位に最高出力145PSを発生する2リッター直4 DOHCエンジンを積んだ2000GTが用意された。

[GAZOO編集部]

名車・旧車トップ

  • 名車・旧車トップ
    名車・旧車トップへ
MORIZO on the Road