【連載全20話】第8話 ホンダZ GT・・・「GT」を名乗った日本の名車

今回は、長距離ツアラーとしての優れた性能から、車名に「GT」が添えられた名車を特集。なかでもクルマ好きに広く知られた日本車をピックアップし、週替わりで紹介します。

ホンダZ GT

1967年に発売した自身初の軽乗用車であるN360が爆発的にヒットし、最後発ながらまたたく間に軽市場におけるリーディングブランドとなったホンダ。トレンドセッターとして軽のハイパワー化や高級化を仕掛けて軽ブームを巻き起こし、次なる一手として1970年にリリースしたのが、軽初となるスペシャルティーカーのホンダZである。

ベースとなったのはN360のマイナーチェンジ版であるNIII360。そのシャシーに独特な形状から「水中メガネ」と俗称されたテールゲートを持つクーペボディーを架装し、モーターサイクルゆずりの空冷4ストローク2気筒354cc SOHCエンジンを搭載。グレードは5種類で、ACTとPROと称する2種には最高出力31PSを発生するシングルキャブユニット、TS、GT、GSの3種には最高出力36PSのツインキャブユニットが与えられた。

トップグレードのGSが軽初となる5段MTと前輪ディスクブレーキ、ラジアルタイヤを標準装備して走りに特化したモデルだったのに対して、それに続くGTのうたい文句は「余裕のある人々のグランドツーリングカー」。パフォーマンスと快適性を両立させた、GTの名にふさわしいモデルと称した。

翌1971年に水冷2気筒エンジンを搭載した新世代の軽乗用車であるライフが登場すると、Zもベースをライフに変更。NIIIよりホイールベースが80mm長いライフのシャシーに合わせて、ボディーも見た目は変わらないものの再設計された。さらに1972年にはセンターピラー(Bピラー)を取り去ったハードトップとなり、エンジンは36PSのツインキャブ仕様に絞られた。そうした改変に際してグレード構成や名称も変更されたが、GTは常にラインナップされていた。1974年にホンダがトラックのTNシリーズを残して軽市場から一時撤退するにあたり、ライフなどとともにZも生産終了した。

[GAZOO編集部]

カタログ

名車・旧車トップ

  • 名車・旧車トップ
    名車・旧車トップへ