【連載全10話】第10話 スバルR1・・・軽規格のスペシャルティーカー特集

小さいからと侮るなかれ。日本独自の軽乗用車の規格からは、個性豊かなスペシャルティーカーが多数生まれました。そのなかから特に注目したい10車種をピックアップし、週替わりで紹介します。

スバルR1

2004年にデビューした、スバルの軽スペシャルティーカー。スバルのルーツが航空機メーカーだったことから、その翼をモチーフにした「スプレッドウイングスグリル」と称するフロントグリルを持つ。そのボディーは一見したところ当時のスバル軽の主力モデルだったR2をアレンジしたように見えるが、パネルはすべて専用品だった。

5ドアハッチバックのR2に対してホイールベースを165mm、全長を110mm短縮し、全高を10mm抑え、シートレイアウトを2+2とした3ドアハッチバッククーペ。インテリアは、軽にしては質感の高い仕上げで、オプションで本革とアルカンターラを組み合わせた仕様も用意された。パワーユニットはR2と共通の自然吸気の658cc直4 DOHC 16バルブで、変速機はCVTのみ。デビュー当初のテレビCMでは、1958年に誕生した初期型スバル360と“新旧てんとう虫”の競演を果たして話題になった。

2005年中にSOHCエンジンを積んだ廉価グレードとスーパーチャージャー付きDOHCエンジン搭載の上級グレードを相次いで追加。その後も一部改良や特別仕様車の設定などが行われたが、メーカーが期待したほどセールスは伸びず、2010年に生産終了。総生産台数は約1万5000台だった。

[ガズー編集部]

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