【連載全11話】第9話 シボレー・カマロ・・・“長寿の車名”を持つクルマ
長年親しまれてきた車名は、そのクルマが多くの人に愛されてきた証しでもあります。今回は、途中でブランクを挟んだものも含め、車名が何代にもわたって使われている11車種をピックアップし、週替わりで紹介します。
シボレー・カマロ
この連載の第7話で紹介した初代フォード・マスタング。ポニーカー(スペシャルティーカー)と呼ばれるカテゴリーを創出したそのマスタングが飛ぶように売れていくのを、アメリカそして世界最大のメーカーだったゼネラルモーターズ(GM)が指をくわえて眺めているはずもなかった。マスタングの登場から2年半ほど後の1966年秋、最量販ブランドであるシボレーからカマロと名乗る対抗馬を送り出したのである。
マスタングが平凡なコンパクトカーのファルコンをベースにしたのと同様、カマロもファルコンと市場を争っていたシェヴィIIノーバから基本的なコンポーネンツを流用。GMがはやらせたコークボトルラインを取り入れたボディーは、ノッチバックの2ドアハードトップクーペとコンバーチブルで、これまた流行していたコンシールド(格納)型ヘッドライトなどを備えたRSパッケージと呼ばれる外装オプションが設定されていた。
エンジンは3.8リッター直6が標準で、4.1リッター直6や5.4リッターV8なども選択可能、固められた足まわりに5.7リッター/6.5リッターのV8を積んだ高性能なSSパッケージも用意された。さらにSCCAトランザムシリーズ(レース)の規定に合わせた5リッターV8のハイチューンユニットとクロスレシオの4段MTなどを備えたZ28もつくられた。
1970年には早くもフルモデルチェンジ。とはいえ中身はほぼキャリーオーバーのまま、見た目はガラリと変わった。その後も代を重ねるが、4代目が生産終了した2002年でいったん歴史が途絶える。そして7年の空白を経て、初代をモチーフとする姿をまとった5代目が2009年に復活。現行モデルは2015年に登場した6代目だが、2024年1月に生産終了することが明らかになっている。GMいわく「カマロの歴史が終わるわけではない」とのことだが、その名の行方については何も語られていない。
[GAZOO編集部]
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