【連載全13話】第9話 アストンマーティンDB7ヴァンテージ・・・12気筒エンジン搭載の名車特集

電動化の波が押し寄せるなか、その存在が危ぶまれる大排気量の多気筒モデル。今月は、その象徴ともいえる世界の12気筒エンジン搭載車をピックアップ。週替わりで紹介します。

アストンマーティンDB7ヴァンテージ

1994年にデビューしたDB7は、1987年にアストンマーティンがフォードの傘下となってからの、初のニューモデルだった。名称のDBとは、1947年から1972年までアストンのオーナーだった実業家デイヴィッド・ブラウンの頭文字。フォード傘下の新生アストンが彼を役員として招聘(しょうへい)したことから、1972年にDBSの名称が消滅して以来、久々に復活した。

2ドアクーペの車体は、同じくフォード傘下にあったジャガーのXJSをベースにレーシングカーコンストラクター/チームであるTWR(トム・ウォーキンショー・レーシング)で開発され、デザインは当時TWRで、後にジャガーに移るイアン・カラム氏が担当。パワーユニットはスーパーチャージャーを備えたジャガーの3.2リッター直6 DOHCを搭載しており、1996年には伝統のヴォランテの名でドロップヘッドクーペ(コンバーチブル)が加えられた。

1999年のマイナーチェンジの際には、モアパワーを求める声に応えてエンジン換装を行った。新たなユニットは5.9リッターの60度V型12気筒DOHC 48バルブ。アストンマーティンとしては初となるV12ユニットはF1用エンジンで知られる英国のコスワースで開発され、最高出力420PS、最大トルク54.5kgf・mを発生。アストンの高性能版の伝統にしたがってDB7ヴァンテージおよび同ヴォランテと呼ばれ、6段MT(5段ATもあり)を介して最高速度298km/h、0-100km/h加速5.0秒のパフォーマンスを標榜(ひょうぼう)した。

2002年に限定モデルとしてエアロパーツと専用ホイールを備え、435PSにまでパワーアップしたDB7ヴァンテージGT(MT)と同GTA(ATでエンジンの最高出力は420PSのまま)を追加。2004年に生産終了し、次期モデルのDB9にバトンタッチした。

[GAZOO編集部]

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