第3話 日産パルサー…後ろ姿が印象的なウイング付きのクルマ特集
クルマの空力性能を高めるとともに、そのスタイリングの決め手にもなるのがリアウイング。今回は“立派な羽根”を持つことで知られる名車を週替わりで紹介します。
日産パルサー
1970年に誕生した日産初のFF大衆車であるチェリーをルーツとするパルサー。1978年に登場した初代から数えて4代目となる型式名N14型は1990年にデビューした。WRC(世界ラリー選手権)参戦を前提に開発された、3ドアハッチバックボディーに2リッター直4ターボエンジン+フルタイム4WDシステムを積んだGTI-Rで知られる世代である。
ボディー形式は先代モデルと同じく3ドア/5ドアハッチバックと4ドアセダンだが、注目すべきは5ドアハッチバック。3ドアと基本的に同じプロポーションでドア枚数が異なるのではなく、プジョー309やフィアット・クロマ、サーブ9000などの欧州車に見られるような、短いノッチをもったスタイルを採用していた。
そのトップグレードの1800GTIは、最高出力140PSを発生する直4 DOHC 16バルブのSR18DEユニットを搭載。この種のモデルにしては大型のリアスポイラーを含むエアロパーツを標準で備えていた。このエアロパーツは、初代チェリー由来の高性能グレードの名称を受け継いだ1600X1R(写真)や1500X1にもオプション設定されており、装着車は、日本車には珍しい「大人のホットハッチ」という雰囲気だった。
[ガズー編集部]