思い切って踏み出してこそ分かる面白さ ロードスターライフも、結婚も(笑)【Roadster 30th Anniversary Meeting】

山本史明さん/莉佳さん 静岡県在住

まさに「ロードスター婚」

 手の中に収まるパワー、コンパクトなオープンボディなど、運転の楽しさを教えてくれる教科書的存在ともいえるクルマがロードスター。しかし、時には“人馬一体”という基本コンセプトには含まれていない、素敵なカップル誕生のきっかけ作りという、想定外の成果をもたらすこともあるようだ。今回遠路、静岡県から30周年ミーティングに参加した山本史明さん、莉佳さん。二人の出会いは、ロードスターなくしては成立しなかった。
 「きっかけはロードスターオーナーが集まったSNSでした。その中で会話のやり取りをしていると、お互い住んでいる場所が近場だったということが分かり、近場でのミーティングで会ったり、パーツの取り付けを手伝っているうちに仲良くなった感じですね」と語るのは、ご主人の史明さん。
 所有しているモデルは、サンフラワーイエローのNC型。数年前、突如流れたロードスター生産終了のウワサを耳にし(もちろん、それは単なるウワサであったが)、慌てて購入を決断したという。一方、奥様の莉佳さんは、ロードスターに出会うまではクルマそのものに興味が無かったとのこと。
 「本当になにも知りませんでした。スポーツカーなんて、カッコつけたがる人が乗るクルマだと、勝手に決めつけていました。でもある時、会社の同僚が乗って来たRX-7を見て、興味を持つようになりました。特にグッと来たのがリトラクタブルライト。おお、スゴイ!って(笑)。そこで同じようなライトを持ったNAロードスターの存在を知りました」。
 いつか自分でステアリングを握りたいと、徐々にロードスターへの憧れを抱き始めた莉佳さん。しかし、この頃、莉佳さんは軽自動車で事故に遭い、父親からクルマの運転自体を反対されていたという。そんな中でもロードスターへの想いは高まるばかり。意を決した莉佳さんは、父親同伴である中古車販売店に行くことに。実はそのお店は、ロードスターの専門店だったという。
 「“欲しいクルマがあるんだけど”って、嫌がる父を引っ張って行きました。ロードスターしか置いていない光景を見て、“どういうことだ!”と怒られましたが、お店のスタッフさんにも協力してもらい(もちろん、事前に説得を手伝ってもらうように根回ししてました(笑))、何とか購入を許してもらいました」。
 もし莉佳さんがスポーツカー嫌いのままだったら?ロードスターというクルマの存在を知らなかったら?人と人との縁とは、なんとも不思議なものだ。

以前はAT限定免許だったが、ロードスターの購入にあたり限定解除したという莉佳さん。「ATの設定もありますが、やっぱりこのクルマに乗るならマニュアルだろうと」。
以前はAT限定免許だったが、ロードスターの購入にあたり限定解除したという莉佳さん。「ATの設定もありますが、やっぱりこのクルマに乗るならマニュアルだろうと」。

「2台体制」はこれからも変わらず

 今回のイベントで出会ったロードスターオーナーの中には、「結婚で一時的に手放したけど、子供達も大きくなり仕事も落ち着いたので、最近、再び購入しました」というリターン組も多く見受けられたが、山本さん夫婦は結婚後も2台体制を維持。この先も、どちらかを手放して1台にまとめるという構想は微塵も無いようだ。
 「近場のイベントや、ショートツーリングなど、基本別々に2台で動いています。相手に“手放せ”と言うと、それは自分に返って来ますから(笑)。カスタムに関しても同様。お互い自分の愛車があるから、うまく行っているのだと思います」と、史明さん。
 この点については莉佳さんも同感で、色々な場所で2台のロードスターを並べることが楽しみになっているとのこと。ちなみに今回のイベントにも当初、2台での参加を検討していたが、甚大な被害をもたらした台風19号の影響から、一時は参加自体を断念することも考えたという。
 「イベント前日まで完全諦めモードでした。でも夜になって台風が通過した後、通行可能なルートが一つ見つかり、“よし!”と思い立ちました。ただ、無理をして周りに迷惑をかけることだけは絶対にしたくなかったので、嫁さんのNA1台で行くことに決めました。ロードスター乗りならご存知の通り、NCよりNAの方がキャビン内に余裕があり、荷物も積めるんですヨ」と史明さん。
 到着は当日朝9時半。トイレ休憩以外ノンスップで12時間以上をかけて走り続けたとのことだが、二人とも道中の疲れを見せることなく、参加を決断して本当に良かったと、満面の笑顔を浮かべる。
 「10年に一度のイベントだから、10年後にまた来ればとも思いましたが、随分先の話ですし。それに、もし諦めていたらSNSなどの投稿を見て“やっぱり行っとけば良かった”って、絶対にツラくなるだろうって。これだけの台数の中に、しかもロードスターが生まれたテストコースに自分のクルマを置くことができて、本当に嬉しいです!こういう場所を作って下さったマツダさんにも感謝です!」。

 最後に、ロードスターライフを存分に満喫中のお二人から、その購入に二の足を踏んでいる将来のオーナー候補の方々、そしてクルマ離れが進む若者世代に対し、コメントを頂いた。
 「こんな楽しい世界を知らないなんて、もったいないです。確かに、クルマ一台を維持して行くにはそれなりのコストが必要となります。でも持ってみないと、実際に踏み出してみないと分からないこともあります。結婚だってそうです。すべて良いことばかりとは限りませんが(笑)、まずは踏み出してみないと。ぜひ、一緒に魅力がイッパイのロードスターの世界を楽しみましょう」。

ピンクカラーが好きで、過去DIYでソフトトップをピンクに塗ったものの、折り畳もうとするとバリバリと塗装が割れてしまったとか。以後、ハードトップ付きがスタンダードとなっている。「ハードトップを外すと他の白いロードスターと同じになってしまうので、いつもこのカタチで乗ってます」と莉佳さん。

と、言いながらもご覧の通り、車内もピンクカラーが満載。オープンにしても十分、独自の個性がアピールされていると思うので、たまにはハードトップを外してみてはいかがでしょうか、莉佳さん(笑)。

[ガズー編集部]

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