老若男女、異口同音に語られる「人生を豊かにさせてくれるクルマ」という言葉【Roadster 30th Anniversary Meeting】
フルノーマルから独自のカスタマイズを施した個性派仕様、そして稀少な限定モデルまで、様々な顔ぶれが集まった30周年記念ミーティング。同じカタチのクルマが揃うとつい、「ウチの子が一番カワイイ!」というライバル心も生まれて来そうだが、会場にはそんなピリピリとした空気感は皆無で、初対面同士でも、瞬く間にフレンドリィに。ロードスターには、どうやら人と人とを結びつける見えない力が備えられているようだ。
25年間、想いは変わらず
カズ28さん 兵庫県
91年に発表されたM2-1001に衝撃を受け、兵庫から日帰りで世田谷のM2ビルまで予約に出向いたカズ28さん。販売は抽選による300台限定だったが、一説によると7倍を超える希望者が殺到。2度の抽選に参加するも、残念ながらいずれも落選という結果に。もちろん、標準仕様のロードスターにも目が行かなかった訳では無いが、当時はR32GT—Rでサーキット走行をこなすなど、スポーツドライブにハマっていたため、”もう少し、走りに寄ったモデルがあれば”と思っていた。それゆえ3年後、専用のカムシャフトやピストンが採用されたエンジンに加えアルミロールケージ、軽量デタッチャブルトップなどを備えたM2-1028が登場した際には、「これぞ、まさしく自分の理想のクルマだ!」と興奮を抑えられなかったとのこと。
「しかも今度は地元ディーラーでも予約受け付けが可能だったので、すぐに申し込み、今度は無事当選。嬉しかったですネ。あれから25年が経ちますが、メーターフードやインパネのセンター部の特殊塗装が劣化したので1001風に張り替えした以外、オリジナル仕様で乗っています。苦労ですか?う〜ん、無いですね。定期的にジャッキアップして、下回りも洗車していますが、この作業も楽しみになってますし」。
ちなみに、車両購入の際にはちょっとした事件が。先述したR32GT—Rはカズ28さんの父親との共同所有であったのだが、なんと父親が入院した際、1028の下取りとして黙って売却!だが、幸い親子ゲンカまでには発展しなかったとのこと。
「GT-Rは確かに速かったけど、そのぶんサーキットではタイヤ代がバカにならず、摩耗を気にしながら走るのがストレスでした。同じ走行会の場にロードスターもいて、エラく気持ち良さそうに走っていたんです。その時から、いいなァと、気になっていました。父も同じだったのではないかと、勝手に思ってます(笑)」。
多少の紆余曲折はあったものの、ダークブルーの車体は新車のようにピカピカ。1001には今でも憧れはあるというカズ28さんだが、「縁あって自分の手元に来てくれたのは1028。だからコレを一生乗ります」と、サラリと語る姿は本当にカッコ良く思えた。
素敵なロードスター女子ペアを発見!
まるゴシックさん 熊本県(写真左)
馬琴さん 福岡県(写真右)
スポーツカーを好きになったきっかけは、マンガ「頭文字D」だったという、まるゴシックさん。それまではオートマチックの軽自動車だったが、マンガでも主役級の扱いだったRX-7に惚れ込み、いつか自分で運転をと限定解除。ところが、RX-7を探しているうちにオープンカーならではの開放感に惹かれ、その対象はロードスターに。女性でスポーツカーと聞くと、何かと色々な意味で親の目が気になるのではないかと思いきや。
「背中を押してくれたのは父なんです。人生、一度は自分が好きなクルマに乗ってみなさいって。本当に感謝しています。一番の思い出?やっぱり、今日のミーティングに来れたことですね(笑)。三次までの道中も、たくさんのオーナーさんから話しかけられました。感激したのは、会場近くの“ロードスター渋滞”の中での出来事。ご近所の方々が嫌な顔ひとつせず、手を振って下さったんです。きっとマツダさんが日頃から地域の皆さんとの絆を大事にされているんでしょうね」。
まるゴシックさんは自身のロードスターライフをYouTubeやインスタグラムなどで公開しているのだが、そこで知り合いになったのが馬琴さん。
「私もAT限定免許からの乗り換えです。運転がこんなに楽しいと思えるなんて!このクルマに乗り始めて世界が広がりました。スタイルも可愛くて、もうこのコ無しの生活はあり得ません!」。
このお二人以外にも、ミーティング会場では多くの女性ユーザーの姿が見受けられた。しかもその大半は、マニュアルミッション。ATでオープンエアをイージーに楽しむ、というスタイルもアリと思うが、渋滞や坂道発進など多少の苦労をしてでも自分でシフトを操り、能動的に走らせたいと考える女性が多いというのは、何とも頼もしい話だ。
「SUVから乗り換えました。狭いけど楽しい!」、「一人で4台所有してます。乗り換えなんて考えられず、基本、増車です」、「今、中学の息子に将来乗り継がせるのが夢です!」などなど。
この日、会場でお話を聞くことができたのは、ほんのひと握りのユーザーだったが、その多くがロードスターに対する自身のアツイ想いをひとしきり語った後、付け加えていたのが「いいクルマを作ってくれた」というマツダへの感謝の気持ち。
電動化や自動運転など、世の中の流れはファントゥドライブとは異なった方向へと傾こうとしているが、集まった参加者たちはきっとまた10年後、笑顔でこの場所に帰って来てくれるはずだ。
[ガズー編集部]
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