悪用される前に手を打とう!大切な運転免許証を紛失してしまったら?

更新日2021.7.5 公開日2013.06.20

ドライバーなら肌身離さず持っている運転免許証。もしもこれを紛失してしまったら……。なりすましで悪用されて、身に覚えのない契約が結ばれていたり、不明な請求書が届いたりetc. 想像するだけでも恐ろしいことです。
そこで、万が一紛失してしまった時のためにも、対策法を予習!これを読めば、きっと知ってて良かった!と思うはずですよ。

やってしまった!運転免許証紛失!! まずすべきことは?

運転免許証には氏名や住所など、大切な個人情報が記載されていて、身分を明らかにするツールとしても世間で広く活用されています。
しかし便利な反面、もしもこれが第三者の手に渡ると悪用される恐れが生じます。紛失後はただちに対処に当たりましょう。

1. 最寄りの警察署、交番、駐在所へ遺失届を提出する
届け出の際は、いつ、どこで、どんな状況で紛失したのかを明確に伝えることが大切。紛失を届け出ることが悪用を防ぐ上での第一の予防線となります。
仮に電車や店舗など、ある程度紛失した場所の予測が立っているならば、届け出と同時に、該当施設の管理者にも問い合わせてみましょう。

<参照>警視庁
落とし物をしてしまったらすぐに遺失届を!

2. 管轄の警察署などで再交付の手続きを行う
原則的には住民票のある警察署や運転免許試験場、運転免許センターで行います。

3. 信用情報機関に運転免許証の紛失について連絡を行う
一般財団法人全国銀行協会、指定信用情報機関「CIC」、日本信用情報機構「JICC」などの信用情報機関に運転免許証の紛失について連絡しておくと、免許証を拾った人が勝手に銀行口座の開設やクレジットカード、キャッシングの契約などが行えないよう手配できます。

消費者がクレジット会社から金銭を借りる場合、クレジット会社は信用情報機関に、その消費者の信用情報を照会します。そこで紛失情報が登録されていれば、クレジット会社は適切な判断ができますので悪用を防ぐことができます。

施設の管理者にも問い合わせてみましょう。

  • ​運転免許証は財布に入っていることが多い!お金も大切だけど、個人情報が記載された運転免許証もとても大切です。
  • 警察に知らせる時は落ち着いて!ここで伝えた情報が、早期発見や見つかった際の本人照会時に役立ちます。

​自分の運転免許証が不正に使われてしまった!?

万が一、自分の運転免許証が第三者に悪用されてしまい、身に覚えのない請求書など、不審な書類が消費者金融やクレジット会社から届いたら、これはなりすましによる不正な借り入れが行われた可能性があります。
まずは請求書の送り主に、自分は免許証を紛失し、すでに届け出を済ませたとことを伝え、不正利用の可能性を知らせてください。

金銭の借り入れだけでなく、口座を開設されたり、偽造免許証の製造に利用されたりと、被害は広範に渡ることもあるので、不審な出来事が起きたら、無視せずに警察や最寄の消費生活センターにも相談しましょう。

  • ​身に覚えのない請求書が届いた!実は家族が本人に内緒でクレジットカードを使ってしまったというケースも時々あるとか……
  • 信用情報機関は消費者とクレジット会社やローン会社などとの取引を健全に行えるよう、重大な役目を担っています。​​

運転免許証にはICチップが埋め込まれている

IC運転免許証は2007年から徐々に全国に導入され、交付されていきました。導入の理由は、偽造免許証が悪用される犯罪が多発したためのようです。

ICチップが埋め込まれた運転免許証は偽造や変造が難しく、チップには氏名、生年月日、本籍、免許種別、免許証番号、顔写真などの情報が記録されているので、本物か偽物かの確認に大いに役立つのだそう。
この大切な情報は、4ケタの暗証番号を2組設定することで守られています。1組目の暗証番号は、氏名、生年月日、免許証交付年月日、免許証番号などを読み取ることができ、もう1組の番号では本籍地や顔写真を読み取ることができます。

そして、もうひとつ豆知識を。免許証番号として記載されている12桁の数字、どんな意味があるか知っていますか?
これは、最初の二桁(下記イラストの場合1と2)が初めて免許の交付を受けた都道府県の公安員会のコード番号を示し、次の二桁(下記イラストの場合3と4)が初めて免許を取得した西暦の下2桁、最後の1桁は、免許証の再交付の回数を示します。

  • IC運転免許証に変わってから本籍地は記されなくなり、その変わりICチップに記録されるようになりました。
  • 暗証番号の入力を3回連続で間違えると、自動的にロックがかかってしまいます。解除するには、本人が運転免許証を持参して最寄りの警察署へ運転免許試験場などに出向きます。​

​​このように、私たちの生活に根付いている運転免許証は、個人情報がいっぱい詰まった、とても重要なものなのです。もちろん、管理をきちんとして失くさないことが一番ですが、もしも!の時は速やかに上記の様な対応を心掛けましょう。​​​

[ガズー編集部]