免許取消?免停処分? もし違反をしてしまったら

車やバイクを運転するために不可欠な運転免許。もちろん運転は安全第一ですが、万が一、違反をしてしまったり、事故を起こしてしまうと、運転免許の停止や取消になることも! そうならないためにも過去の違反と累積点数を把握して、免許点数のルールについて改めて確認をしましょう。

あなたはまだ大丈夫? まずはおさらい! 免許取消と免停処分について

交通違反や事故の内容によって点数が決められていて、その点数は累積していきます。原則として過去3年間の違反点数の合計が一定の基準を超えた場合、免許の停止や取消といった処分を受けます。

免許停止は段階的に30日から180日まであり、この期間を過ぎれば自動的に免許の効力が戻るというもの。しかし免許取消となると、試験を受けて再取得が必要です。また免許取り消しの場合、違反点数などに応じて1年から5年(特定違反行為の場合は3年から10年)の欠格期間が定められていて、この間は免許の試験を受けられないので要注意。​欠格期間は運転免許取消処分書に記載されているので、チェックしておきましょう。

また1年間無事故無違反の期間があると、それ以前の点数は累積されません。勘違いされやすいですが、免許の書き換えによってリセットにはならないので、気をつけて。​

現在の免許点数をどうやって確認するの?

気になる免許点数ですが、電話やインターネットで確認することはできません。累積点数等証明書を発行して、初めて現在の点数が分かります。(発行手数料:630円)自動車安全運転センターにある申込み用紙に記入し、手数料と合わせて申し込めばOK。即日交付はされないので、後日郵送またはセンター事務所で受け取りましょう。

※申し込み用紙は最寄の警察署や交番でも入手可能で、申し込みは郵便局でも可能です。交付までに10日程度かかります。

免許点数が基準まで累積しても、免許停止にならないことも…

免許点数が基準まで累積しても行政処分を受けずに済む場合もあります。例えば、3点以下の軽微な違反の累積で6点ちょうどになった場合、違反者講習を受講することで免停処分は免れ、前歴0累積点数0点に! ただし、ちょうど6点になることは稀なので、違反しないように気をつけることが最善ですね。※過去3年間に行政処分や違反者講習を受けていない人に限ります。​

  • 違反の種類によって点数は様々。重いものでは一度で免許取消になる場合もあるので、安全運転を心がけましょう。
  • ​交通違反の中には、点数はひかれず、反則金のみの違反も。「公安委員会遵守事項違反」は、スリッパでの運転禁止等、都道府県ごとに定められています。

免許取消になってしまった! 再取得のススメ

もし、違反点数が溜まって免許取消となってしまった場合、再取得のためには試験に合格する必要があります。再取得の基本的な方法は、教習所に通って学科試験を受ける方法と、学科と技能試験のみを受ける方法の二通りです。取消処分者講習​などを受けるタイミングは住んでいる地域や教習所によって前後する場合があるので、あらかじめ確認しておきましょう。

【試験のみを受ける場合】
1.仮免許を取得(学科と技能試験に合格)
2.取消処分者講習を受講
3.独自で路上運転練習を行う
4.欠格期間終了後、本免許学科試験と本免許技能試験に合格
5.取得時講習を受講

【教習所に通う場合】
1.仮免許の取得(指定教習所であれば教習所で取得可能。欠格期間中でもOK。)
2.取消処分者講習を受講
3.教習所に通い、卒業検定に合格
4.欠格期間終了後、本免許学科試験に合格

なるべく費用を安く済ませたい場合は、上記の【試験のみを受ける場合】の行程が◎。教習所に通う場合と違って仮免許と本免許の実技試験が一発勝負の試験になるのでリスクはありますが、運転に自信のある方は挑戦してみるのもいいでしょう。路上運転練習を独自で行う場合は、資格のある指導者を同乗させる、車両の前後に標識をつけるなどのルールを守って、本試験の3ヵ月以内に行いましょう。

最短で再取得したい場合には、【教習所に通う場合】がおすすめです。教習所は欠格期間中でも通うことができるので、欠格期間が満了するタイミングに合わせて教習所を卒業できるようにすれば、無駄なく再取得することが可能。また教習所で特定教習を受けることで取得時講習が免除されるため、本免許試験に合格すれば即日運転免許が交付されます。

無事に免許を再取得できたとしても、過去の行政処分がリセットされたわけではありません。過去3年以内の行政処分の回数によって、次の行政処分までの点数も変わっていきます。また欠格期間の満了から5年以内に再び取消処分となった場合、最大で2年が通常の欠格期間に加算されるのでご注意を。

  • 取消となった免許の再取得の方法は、「試験のみを受ける」と「教習所に通う」の二通り。それぞれにメリットとデメリットがあるので、自分に合った方法を選びましょう。
  • 行政処分を受けると、免許停止や取消となる基準の点数が下がってしまいます。免許点数とともに、前歴についても確認しておきましょう。

これも違反?! 意外な交通違反まとめ

【運転前に確認!】
自賠責保険証明書を忘れずに​
運転免許証を携帯しておくことはよく知られていますが、自賠責保険証明書の不携帯も罰金の対象です。その金額は、なんと30万円!!自賠責保険は車ごとに掛けられるものなので、車検証​と一緒になっているケースが多いので、必ずあることを確認しておきましょう。

【運転時にはこんなことにも注意!】
水たまりで泥はね
雨降りの運転は視界も悪く、路面が滑りやすいなど注意することがいっぱいです。晴れの日よりも注意が必要ですが、実は水たまりで泥をはねてしまうことも、反則金のある交通違反だってご存知ですか?路上の状態や歩行者にも十分注意して走行しましょう。
高速道路でガス欠
高速道路に入るときは、ガソリンの量をしっかり確認しておきましょう。万が一、高速道路を走行中にガス欠になると、高速自動車国道等運転者遵守事項違反​となってしまうのです。サービスエリアによってはガソリンスタンドがないこともあるので、注意が必要です。

【駐車時には忘れずに!】
鍵のつけっぱなし・窓の開けっぱなし
長時間の運転で疲れたとき、コンビニなどで休憩する方も多いでしょう。そんなとき、ちょっとの時間だからといって鍵をさしたまま買い物に行ったりしていませんか?実はこれも違反行為。他人が無断で運転できる状態で車を放置してはいけないのです。同じように、窓を開けっぱなしにするのもダメ。ちょっとした用事でも、きちんと窓を閉めたことを確認し、鍵を持って行きましょう。

  • 鍵のつけっぱなしや窓の開けっぱなしは交通違反となるだけでなく、防犯や安全面でもよくありません。「ちょっとの間だから」は禁物です。
  • 遠出には便利な高速道路ですが、一旦入るとサービスエリアや出口までは止まることができません。事前にガソリンの残量を確認し、余裕を持って走行しましょう。

免許停止や取消は絶対にしたくないもの。安全運転で事故を起こさないことはもちろん、見落としがちな交通ルールにも気を配って、免許点数を数えないドライバーを目指してくださいね。

[ガズー編集部]