3歳の息子とはじめての旅行は軽井沢ミーティング!ロードスター歴20年の若きオーナーズクラブ代表が抱く夢とは?

毎年1000台を超えるマツダロードスターが集まる車種限定イベント『軽井沢ミーティング』は、同じ会場で2日間の通し開催で行われる全国でも珍しい形態の自動車ミーティング。
開催地が長野県の軽井沢町という土地柄もあり、付近のリゾートに宿泊しながらツーデイズ参加する来場者も少なくないなか、3才の息子をナビシートに乗せ、はじめての親子旅行も兼ねての参加だったのが愛知県在住の川勝崇司さん(41才)だ。

そんな川勝さんのロードスター歴は、NB型からスタートしてなんと20年目。それ以前はスズキ・ジムニーに乗っていたそうだ。

「最初に自分でクルマを買ったのは18才のときでした。免許を取りたてのころ、釣りが趣味だったので、アウトドアも楽しめるクルマに乗りたくて、いろんなチューニング雑誌を読んだところ、アフターパーツが充実していて、イジって楽しめそうという理由で選んだのがジムニーでしたね」と、愛車遍歴を教えてくれた。

川勝さんのクルマ選びにおいて、「イジって遊べるかどうか」ということが大きな理由を占めていたのは、小学生のころに世代を直撃したミニ四駆ブームの影響も大きかったそうだ。ジムニーを購入してからは、趣味や通勤と用途を問わず、年間2万キロを走行するほどの愛車ライフを過ごしていた。

一方で、ジムニーに乗りつつも感じていたのが、あくまでオフロード向きの趣味グルマという設計思想から来る、通勤や長距離ドライブにはちょっと不向きな点。それと、もっと走りを楽しめるスポーツカーにも乗ってみたいという気持ち。
そこで乗り換えを考えていた22才のころ、当時は現行モデルだったNBロードスターの中古車に出会う。手頃な価格で維持費も抑えられ、走行距離2万キロと程度もよかったことから購入に踏み切ったという。

「もともとNBは長く乗るつもりで購入しましたが、途中でエンジンのオーバーホールをして、手放すときは24万キロまで乗りましたね」と、22万キロも走破したという川勝さん。
現在まで続く川勝さんのロードスターライフの転機となる出来事が訪れたのはこのころだった。

「NBに乗ってすぐにロードスターのミーティングにも参加するようになり、自分もオーナー同士のクラブに参加したいと思って、インターネットで見つけた『メドーラークス』という中部拠点のクラブに加入したんです。今のようにロードスターにどっぷりハマるようになったのはそこからでしたね(笑)。仲間内でパーツのやり取りをしたり、当時の代表が自分でクルマをイジったりしたりする人だったから、その影響もあって自分でもクルマを触るようにもなっていきました」

こうしてNB時代からずっと参加してきた『軽井沢ミーティング』の参加証に加え、運転席側には軽井沢と並んで東海地方で最大級のロードスターミーティングと知られる『中部ミーティング』の参加証が現愛車のNDロードスターに引き継がれている。

そして、川勝さんのクラブでの活動機会が増えていくうちに、次第とミーティングでは運営側のスタッフを任されるようになり、現在ではメドーラークスの三代目代表に就任。中部ミーティングでは主催者の立場になるほど、まさに生活面でもロードスターと『人馬一体』と言える付き合いになっていった。

そういったなかで、2015年に登場したのが現在の愛車となる現行型のND型ロードスターだ。先行予約がはじまるとすぐに注文をしたそうで、もともとNB型のスタイリングが好きだった川勝さんにとって、ND型はシンパシーを感じる部分が多く、正統進化を遂げたモデルへの乗り換えに際して17年間寄り添ったNB型を手放すことにも未練はなかったようだ。

ウインドディフレクターには、NDロードスターのチーフデザイナーとして知られる中山雅氏のサインが入る。ND型が発表されたころのイベントで知り合い、別のイベントで納車したことを報告したついでに書いてもらったものだ。

また、川勝さんのロードスターのスタイリングで目を引くのが、ボディカラーに映える、鮮やかなコントラストで配置された水色のステッカーやファブリックといったアクセントパーツ。これは九州在住のNDロードスターオーナー夫婦が手掛ける『マジックカーペットデザイン』というブランドの製品だ。

川勝さんは、以前の軽井沢ミーティングで九州から来場したご夫婦と知り合い、意気投合したことでデザインステッカー、メーターリング、シフト&サイドブレーキブーツといったさまざまなパーツを自分のクルマにも取り入れるようになっていったそうだ。

NB時代からサーキットを走る機会があり、足もとは走りを重視した軽量&高剛性ホイールの代名詞、レイズTE37をチョイス。そのほか補機類や足回りなどは、「ロードスターオーナーの勘所をわかっているパーツが多い」という理由で『RS FACTORY STAGE』(新潟県長岡市)を信頼し、選んだパーツが多いとのことだ。

そして何よりも川勝さんが乗るロードスターで驚きなのが、ナビシートにチャイルドシートが鎮座している点だ。今年3才になる息子の蒼太くんを助手席に乗せての旅行は、コロナ禍の影響もあり今回の軽井沢ミーティングがはじめて。

奥さんには「結婚前から自分がロードスターにどっぷりなことを十分理解してもらっている」とのことで、お留守番を許してくれたそう。これまでの蒼太くんを実家に預けてナビシートに乗る立場から、今回は家で留守番をお願いされる立場に。今回の取材日はイベント2日目だったが、川勝さんは初日から参加。軽井沢ミーティングの1日目が終わったあと、会場近くの宿で蒼太くんにとってはじめての外泊も無事に済ませたそうだ。

さすがに2日目となれば家が恋しくなるようで、撮影中は我慢ができなくなった蒼太くんが「早く家に帰りたい!」と川勝さんに甘える様子もあったが、それを見て仲間のロードスターオーナーがミニカーをプレゼントしてくれるといった助け合いが見られる場面も。

父親として「いずれ息子が大きくなったらこのロードスターを乗り継いでほしい」という夢も話してくれた川勝さん。もしそれが実現すれば、2021年の軽井沢ミーティングは二人にとってのはじめてが詰まった2日間として、とりわけ特別なミーティングだったと思い返されることだろう。

(⽂: 長谷川実路 / 撮影: 市 健治)

[ガズー編集部]

軽井沢ミーティング関連記事

愛車広場トップ

MORIZO on the Road