家族の楽しみを牽引するタフな相棒。家族もペットもバイクも積める万能ハイエースで、目指すは日本一周!!

商用車ベースだからこそのシンプルで頑丈な作り、そして広い車内空間でカスタムの自由度も高いことから、仕事に趣味にと様々なシチュエーションで活躍するトヨタハイエース。新車はもちろん古い世代のモデルまで、たくさんのオーナーに愛されている車種だ。

そんなハイエースでキャンピングトレーラーを率いてファミリーキャンプを楽しんでいるのが、鹿児島県鹿児島市在住の緒方裕紀さん(34才)ファミリーだ。
緒方さんがキャンピングトレーラーの牽引車としてハイエースを購入したのはなぜなのか。そしてハイエースやキャンピングトレーラーを買ってから、どんなカーライフを送るようになったのか、お話を伺った。

緒方さんは現在、10才と6才のお子様と奥様の4人家族。加えて愛犬1匹に猫2匹、さらにハムスターまでいる大家族だ。となると当然ファミリーカーは必須で、さらに足代わりのセカンドカーと、できれば遊びのクルマも…。実際緒方さんはまさしくそんな用途で3台を所有し、TPOに合わせて使い分けてきたという。
「もともと4WDが好きで18才の時にハイラックスサーフに乗っていましたが、結婚してからはバモスに乗り換えてそれで車中泊などもしていました。それと妻が農家だったので、野菜を積んだりとか街乗りとかできるようにとエブリィを追加して。あとはスカイラインも好きだったので、R34型スカイラインを購入して、今でも週末はたまにドライブに出かけたりしています」

「もともと僕も妻もアウトドア好きだったので、ある時軽い気持ちでキャンピングカーショーにいったんです。そしたらトレーラーを買うことになったんですけど『引っ張るクルマがないよね』となって、検討した結果、バモスと入れ替える形でこのハイエースを買うことにしました」

そうして緒方さんが2017年に購入したのが、ハイエースの中では5代目にあたる『200系』と呼ばれるモデルのスーパーGLというグレード。4WDのAT車で排気量は3000ccと、大きなキャンピングトレーラーを引っ張るのにも十分なパワーを発揮する。

「キャンピグトレーラーを引っ張るクルマはランクルのような4WDが多くて、小さいトレーラーだったらセレナやボクシーなどもいけると思うんです。でもその中で僕がハイエースを選んだ理由は、見た目のカッコよさというのもありますが、いちばんはトータルでの使い勝手がとてもいいということです。クルマ自体にキャンプ道具も載るからアウトドアにも使えるし、犬もゲージごと載せられる。それに僕はバイク通勤なんですけど、飲み会などのときにハイエースで迎えに来てもらって職場に止まっているバイクを積んで帰ることもできます。積載能力も十分で壊れにくいし本当に買ってよかったですね」
ちなみに750kg以上のトレーラーを引っ張るには牽引免許が必要だが、緒方さんの場合はご自身の職業が自衛隊員ということもあり牽引免許は取得必須と言える。

こうして5年ほど前に緒方家のファミリーカーとなったハイエースは、当初の目的どおりキャンピングトレーラーとセットでご家族のアウトドア遊びに大活躍。「奥さんも、もともとアウトドア好きだったけれど、トレーラーを買ってキャンプに行くようになってさらに好きになりました。子供達もキャンプ好きになりました」とご家族の楽しみを広げる役割をしっかりと果たしている。

ところでハイエースはカスタムパーツの多さも魅力の一つだが、緒方さんはホイールを交換しているのみで他はノーマルだ。「ホイールをレイズのボルクレーシングに交換したくらいでそれ以外なにもしていません。本当は内装をもっといじりたいんですが、そこは金銭面で奥さんと相談しないといけないので…(笑)」と、どうやら自分仕様にカスタムするのは、これから先のお楽しみ!?といった様子。

そんなハイエースが牽引する緒方家のキャンピングトレーラーは、実はこれが2台目にあたるのだとか。
「実はこのキャンピングトレーラーは、まだ購入して2年くらいなんです。最初に買ったモデルよりも大きいのが欲しくて、前に所有していた方は友達に譲りました。今はその友達家族と2台でキャンプに行ったと一緒に楽しんでいますよ」と、奥様が教えてくれた。

そうなると気になるのが以前のものより一回り大きくなったというキャンピングトレーラーの車内。こちらも奥様の解説のもと、拝見させていただく。
「テーブルと長椅子ソファーがある団欒スペースはそのままベッドに早変わりするので、奥のベッドスペースと合わせると家族4人でも十分寝られるんです。スプリングがふかふかで家の布団より寝心地がいいんですよ(笑)。それに冷蔵庫もそこそこ大きいし、キッチンも火力が強くて十分使い勝手がいいです。奥にはトイレとシャワーがあるんですけど、よく海に行くのでシャワーが浴びられるのも嬉しいですよね」

キャンプ道具など大きな荷物や愛犬&猫ゲージなどはハイエースの後ろに、そしてキャンピングカーを家がわりに広く使えるというこの体制は、アウトドア好きな緒方家からすると最高の組み合わせなのかもしれない。

「ハイエースでのキャンピングカーライフは楽しいことの方が多くて苦労している点はあまりないです。強いていうなら面積が広いので洗車が大変なことくらいですね。特にトレーラーは水垢がつきやすいので。クルマの置き場はガレージがない代わりに、単管パイプで屋根付き車庫を作って、そこに置いています」
ちなみにメンテナンスは奥様のお兄さんがクルマにとても詳しく作業ガレージも持っているため、そこにお願いしているという。

そして、アウトドア大好きな緒方さんには、ちょっとした野望がある。
「キャンプは霧島とか阿蘇九州内が多いんですけど、たまに山口まで行ったりとこれまでも家族で車中泊はよくしていたんですね。長期の夏休みに3泊くらいしたこともありました。でも、夢は大きく最終的には日本一周したいと思っています!」

タフでパワーもあり、シンプルで整備性もバツグンなうえ、室内のアレンジカスタムの幅も広くプライベート用としても使い勝手がバツグンのハイエース。そんなハイエースは、家族の楽しみであるキャンピングトレーラーの牽引車としてその性能が遺憾なく発揮されている緒方家には、今やなくてはならない1台となっている。
そしてそんなハイエース&キャンピングトレーラーは、アウトドアカーライフを大切にしている緒方さんご一家にこれからもたくさんの素敵な思い出を作ってくれることだろう。そして、日本一周という目標を達成して家族でお祝いする日も訪れるに違いない。

取材協力:鹿児島県立吉野公園

(文: 西本尚恵  撮影: 西野キヨシ)

[GAZOO編集部]