車マニアがライフスタイルに合わせた選んだ愛車ヴェルファイアは5人目の家族
「家族4人がゆったり乗れる一番大きいミニバンにしよう」と購入したトヨタ・ヴェルファイア2.5Z Gエディション(AGH30W)。夢だったマイガレージを建て、休日には4時間かけてじっくり洗車をして、綺麗になった愛車を眺めるのが至福の時だというクルママニアさんのカーライフを紹介する。
マニアとは、主に“ひとつのことに熱中する人”という意味で使われる。だとすると、今回の取材対象者である渡部さんは、正しくそれに当てはまる。ミニカーマニア、洗車マニア、クルママニアだ。
「奥さんに、クルマだけは好きにさせて〜!とお願いしているんです。ギャンブルもしない、友達とも滅多に遊びに行かない、飲み行くなんてこともあまりない。そんな僕ですけど、クルマに関してだけは譲れないんです。思えば、クルマ漬けの人生の始まりはミニカーでした」
気付けば幼少期の頃から大好きで、買い物に行く度にミニカーを購入していたという。渡部さんは、次々と登場するモデルを購入してコンプリートするというよりは、気に入ったクルマを購入してじっくり眺めるというスタイルをとっているそうだ。その真意は、ミニカーだと欲しいクルマがわずか実車の何百分の1の値段で買えるからとのこと。
「あの箱の中にはね、子供の夢だけじゃなく、大人のロマンも入っているんですよ」という一言は、やけに説得力があった。
数あるミニカーでもお気に入りは、昔乗っていた愛車と同型のスバル・レガシィだという。これは、結婚してから購入し棚に飾られ、息子さんが産まれてからはオモチャとしての任務をまっとうし、今は乗っていた当時を思い出させてくれるという、特別な個体なのだそうだ。
「実はこのレガシィ、最近までボディカラーが白だったんですよ。息子が遊んで傷だらけになってしまったとプラモデル好きの後輩に話したら、プラモデル用の塗料でわざわざ全塗装してくれたんです。しかも、僕が乗っていたのと同じシルバーに」
後輩は可愛がった方がいい、ということも教えてくれたミニカーでもあると言えよう。
渡部さんはこのレガシィにどうしても乗りたくて新車で購入したのだという。後ろが長いワゴン独特の形が好きだったのと、ボクサーエンジンのドロドロという音、スノボーとバーベキューなどに行く自分にとってピッタリなクルマだったからと話してくれた。10年は乗ろうと考えていたそうだが、子供が生まれるタイミングでスライドドアが便利なヴォクシーに乗り換えることになったと苦笑いしていた。
ミニバンは何となく乗らないという自分の中のルールがあったそうだが、いざ乗ってみたらそれは“食わず嫌い”だったと認識を改めたそうで、年に2、3回行く旅行では家族4人を乗せて大阪や九州、恐竜が好きな息子さんのために福井などまで長距離ドライブも楽しんだという。
ちなみに、渡部さんはノンストップで目的地まで行くタイプで、景色を見ながらハンドルを握り、あと何分で着くかな?と目的地へ着くまでのワクワク感を楽しむのが好きなのだと頷いていた。
「運転は楽しいし自分でアクセルを踏みたいタイプなので、クルーズコントロールはなるべく使わずに疲れたら使うという感じです。まぁ…最近は切り替えのタイミングが早くなってきているけどねぇ」と笑う。
なんでも、歳を重ねると色々な事情が変わってくるのだとか。それは、渡部さんだけではなく、愛車を使う環境にも言えることだという。
家族が乗るからミニバンにしようとヴォクシーに乗り換え、どうせなら4人がゆったり乗れる1番大きいミニバンにしようと2016年に現在のヴェルファイアに乗り換えたものの「上のお姉ちゃんは高校生になって家族よりも友達と遊びに行く機会が増えたし、長男も中学生になって部活で忙しいんです。だから、最近は4人集まってどこかへということは減ってしまいました」と渋い顔をしていた。
いっぽうで「子育てが終わったらミニバンを卒業してロードスターを買おうか」と未来の愛車選びもはじめているそうだ。
そんな渡部さんのこだわりがギュッと詰まったヴェルファイアは、フロントマスクやサイドマッドガードなど外装のデザインが異なり、快適なエグゼクティブパワーシートなども標準装着された2.5Z Gエディション(AGH30W)。
フロントのギラギラ感を抑えるためにリップスポイラーとフォグガーニッシュをカーボン仕様に交換し、一方でフォグリングにはメッキリングを装着することで、シンプルさの中にインパクトのある感じに仕上げているそうだ。他にも、撮影日に間に合うように取り付けたというホイールや、1番のお気に入り箇所は雑誌の応募企画で当たったテールランプだと教えてくれた。
思い出の品はリアガラスに貼ってあるステッカーで、新婚旅行でハワイに行った際にこれを貼ったクルマが空港に沢山駐車してあったのが気になって調べてみると、空港施設や社員用の駐車場に入ることができる目印だということが分かったそうだ。「何かカッコいい、貼りたい!」と思ってインターネットを覗くと、同じことを思った人は他にもいるようでオマージュ作品が販売されていたと笑っていた。
さらにまだあると教えてくれたのは、自分で貼ったサイドのデコラインだ。ボディの大きさ故に、横から見るとずんぐりむっくりしていると感じていたそうだが、サイドのラインを入れることで締まって見えるようになったとご満悦だった。
「基本的に自分では作業しないタイプなんですけど、これだけはやってみようと思ったんです。だけど、ズレるし水張りだからボディにくっつきにくいしで、予想以上に大変でね…しかも、貼る前にボディを綺麗にしておかないといけないんですけど、洗車でクタクタになった後にこの作業はかなり辛かったです」
ここで『洗車でクタクタに?』と思った方がいるとしたら、渡部さんが洗車にかける情熱を是非とも聞いてほしい。なんでも、休日は4時間以上かけて洗車をするというのだ。
「洗車をするために、野晒しだった土地に車庫を建てたんですよ。これが夢だった! 自分のスペースで好きなだけ洗車できるんですから」
ガレージの奥には休憩スペースも設け、休みの日にはガレージの横で洗車をして、綺麗になった愛車を眺めながらコーヒーを飲むなど1人で楽しんでいるという。
職場の同僚に話すと何が楽しいのかといった顔をされるそうだが、綺麗になったヴェルファイアを見るとスカッと清々しい気持ちになり、ストレス解消にはもってこいなのにと話してくれた。
そんな渡部さんは、クルマにまつわるすべてのことが好きなのだという。運転、カスタム、洗車、クルマに関する記事を読む…etc。
この出張取材会に応募してくれたのは、愛車広場の記事を読んでくれていたからだそうで、一記事読んだら時間を忘れて何人もの人のカーライフ記事を見てしまうと話してくれた。
「スポーツカーでもファミリーカーでも、SUVでも旧車でも何でも好きなんです。その人の一生と、そのクルマの生い立ちを見ていくのってすごく楽しいじゃないですか。僕にヴェルファイアライフがあるように、みんなにもあるんだなって」
今回はそんな渡部さんのカーライフを覗かせてもらったわけだが、駐車場に停まっているところを見るとホッとする“愛車”という存在は、渡部さんにとって無くてはならないものだという。
「これからもずっと」
という一言が、胸に響いた。
取材協力:萬翠荘(愛媛県松山市1番町3丁目3-7)
(⽂:矢田部明子 / 撮影:平野 陽 / 編集:GAZOO編集部)
トヨタ・ヴェルファイアを愛車として楽しむ
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