ロードスター唯一のターボモデルに一目惚れ! 充実のカーライフに欠かせない相棒
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マツダ・ロードスター ターボ(NB8C型)
『世界で最も多く生産された2人乗り小型オープンスポーツカー』としてギネス認定され、現在もその生産台数の自己記録を更新し続けているマツダ・ロードスター。
その長い歴史の中では、様々な特別仕様車が登場するが、その中でも希少となる“ターボモデル”が存在する。それが2代目ロードスター(NB8C型)のバリエーションとして、モデル末期に350台限定で登場した『ロードスターターボ』である。
ロードスターターボは、当時のスポーツ志向のユーザーからの『もっとパワーが欲しい』という要望に応える形で、2004年に発売された。
低回転域からレスポンス良く立ち上がるターボは、高回転域まで厚みのあるトルクを発生し、同じ1.8リッターの通常モデルでは味わえない加速力を、6速MTを介して楽しむことができる。さらにこのターボモデルは、前後バンパーに専用のスポイラーが装着されているところも特徴となる。
そんな希少でスポーティなロードスターターボの存在を知り、現物を見てひと目惚れ。その場で即決をし、愛車とした迎え入れた青年が今回ご紹介する『tomita』さんだ。
幼稚園の頃に『グランツーリスモ2』をプレイしたことをキッカケにスポーツカーが好きなったtomitaさんは、その後マンガ『頭文字D』を見て劇中で登場するRX-7をはじめとしたマツダ車に惹かれるようになったという。その後、グランツーリスモシリーズをプレイする中では、RX-7(FD3S)を使用することが多かったのだとか。
そして18歳で運転免許を取得したtomitaさんは、まずは家族で共有していたスバル・R2で運転技術を覚え、任意保険が安くなる21歳になると、ついに自分の初めてとなる愛車を探すことに。
「マツダ車だけでなく1990年代のクルマがすごく好きだったので、そのあたりの年式のクルマを探していたのですが、ロードスターは候補に入っていなかったんです。その後に、ロードスターにターボモデルがあることを知り、調べてみたところ『カッコ良いな』と思って探すことにしました。そして販売店でこのロードスターを見た時に、専用エアロが装着された姿がとにかくカッコ良くて…ひと目惚れでしたね。その日は買う予定ではなかったんですが、限定モデルだったし、次に来店するまで残っているかも分からないので、思い切ってその場で購入を決めました」
手に入れられずに後悔しないためにも、ひと目惚れしたクルマを即決で購入したtomitaさん。実際、その決断は間違っていなかったようで、その後は彼の相棒として大活躍することになっていく。
というのも、5年前に愛車を手に入れた時の走行距離は4万4000kmだったそうだが、取材時には12万3024km。つまり、5年間で8万km乗っているという事実が、その愛着具合を物語っている。
「通勤路が片道で30kmあるので、毎日順調に距離を稼いでいるというのもありますが、休みの日にはドライブに出掛けることが多いですね。すでに近場のドライブスポットにはほとんど行ってしまったので、毎年秋頃にまとまって取れる休日は、泊まりがけでドライブに行くことにしているんです。去年は仙台に行って、今年は三重まで行ってきました」
そんなロードスターでのお出掛けが楽しいと思えるのは「高速道路で上り坂の合流だったり、きつい山道でもターボが付いているお陰で気持ち良く走れます。足まわりも専用モデルだけあって、すごく安定があるから走りやすいですネ」と、ターボモデルならではの動力性能の高さもあるのだと話してくれた。
では逆に、積載量などの不満点はないのかと気になり伺ったところ「トランクは結構広いので荷物も積めますし、シート後方にもスペースがあるので特に問題ありません」との事。それ以外の不満も無いというから、よほどtomitaさんにマッチしたクルマだったということが伺える。
tomitaさんは購入時のノーマル状態が気に入っているそうで、基本的には大きなカスタムはせずにロードスターライフを楽しんでいる。そんな中でも自分好みにしたいとカスタムした箇所は幌とマフラーの2箇所だ。
「幌は元々は黒だったんですけど、紺色の社外品に交換してもらいました。色を変えてちょっと雰囲気を変えたかったんですけど、いきなりまったく違う色にする勇気もなく、黒に近いおとなしめの紺にしたという感じですね。本当は水色が好きな色なので、いずれはオールペンも少しだけ考えています。そしてマフラーは、YouTubeで色々な音を聞いて良いなと思った、インテグラル神戸製に交換しています」
控えめながらも、少しずつオリジナリティをプラスさせてカスタマイズの楽しみ方は、とても共感でき、応援したくなるものだった。そんな彼に、特にお気に入りの箇所を聞いてみた。
「このターボモデル専用のスポイラーがすごく気に入っていて、そこに自分で選んだインテグラル神戸のマフラーが装着されたリヤ周りの姿がとても好きなんです」と、聞いていたこちらがワクワクしてしまうほど、とても嬉しそうに話してくれた。
そんな彼のロードスターには、可愛らしい大きなぬいぐるみが3体置かれている。てっきり、お気に入りのぬいぐるみを積んでドライブを楽しんでいるかと思ったのだが、それは早計であった。
「実は、夏場にリヤガラスの接着部が熱で溶けて落ちてしまったんです。今は補修してありますが、念の為にぬいぐるみ達にガラスを支えてもらっているんです(苦笑)。ただ、このままにするワケにはいかないので、近々貼り替えてもらおうと思っています」
なんと、ぬいぐるみ達はただのお飾りではなく、立派に役割を果たしていたことが判明。ちなみにこれらはtomitaさんの趣味である、UFOキャッチャーでゲットした戦利品なのだとか。
20年前に誕生し、旧車の域に入りつつあるこのロードスターを長く乗り続けるには、当然ではあるが消耗パーツやオイル交換などのメンテナンスが必須。このリヤガラス落下事件もそのひとつではあるが、それらについての対策は勘案済み。
というのも、このクルマを購入したショップがロードスター専門店で、かつ整備工場もやっているので、オーダーさえ出せば確実に修復してもらえるからである。
そしてtomitaさんにはもう1人力強い味方がいる。一緒に住むお兄さんの存在である。
「兄は僕よりももっとクルマ好きで、今はインプレッサとRX-7(FD3S)、そしてスバルR2と、3台のクルマとオートバイも持っているんです。メカにも強いので、クルマに不具合があっても気軽に相談できるので助かっています」
さらにロードスター系のミーティングに顔を出すこともあり、そこで知り合った友人達も情報交換ができる大切な存在だ。ちなみに、この撮影会にもロードスター仲間と一緒に、前日には軽井沢でお泊まり会をした後、一緒にこちらに出向いたのだという。
このロードスターターボにガンガン乗りながらも、現在までトラブルが少なく元気に走り続けられているのは、安心して任せられるショップさんの存在、良き相談相手であるクルマ好きの兄、そしてロードスター仲間の存在が大きいことは間違いのないところだろう。
ただ、洗車に関しては、仕事が多忙ため時間が取れず「休日ドライブに行く前に早起きして洗車をする時もあれば、時間がない時用にクルマに積んでいる洗車道具で、簡易的に綺麗にすることもありますね」と、ちょっと苦笑い。
それでも、この撮影会が始まる前には一生懸命クルマを磨いて綺麗にしている姿からして、愛車をとても大切にしている様子が伺え、とても温かい気持ちになった。
そんなtomitaさんに、最後にロードスターターボの今後について伺ってみた。
「今後は、エアクリーナーやブローオフバルブなどの吸気系をちょっとイジッてみたいですね。それと、ホイールは今履いているのとは違うイメージにしてみたいのですが、理想に叶うデザインがなかなか見つからなくて…。もし、新しいホイールが手に入ったら、このホイールはスタッドレスタイヤ用に回そうと思っています」
「それと、大きい荷物を積めるようにリヤにキャリアを追加したいですね。というのも、このクルマでキャンプに行ってみたいんですよ。クルマの乗り換えはまったく考えていないですが、もしお金に余裕ができたら通勤用に日産ラシーンのようなキャンプに使えるクルマがあったら嬉しいですね。そうすればロードスターは、完全なドライブ専用車にできて、走行距離を抑えることができますから」
次のカスタマイズ計画は、キャンプデビューに耐え得る積載装備。その次が、ロードスターターボを大事に維持し続けるためのセカンドカーの購入と、愛車との楽しい企画が盛りだくさんのtomitaさん。
彼がひと目惚れしたロードスターターボは、紛れもなくカーライフを満たす一台であり、これからもtomitaさんと愛車の想い出は、積み重ね続けられることであろう。
(文: 西本尚恵 / 撮影: 中村レオ)
※許可を得て取材を行っています
取材場所:南長野運動公園(長野オリンピックスタジアム)(長野県長野市篠ノ井東福寺320)
[GAZOO編集部]
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