生活の8割以上は愛車に捧げる!? 10年以上付き合うR34スカイラインとのサーキットライフはもはや唯一無二のものに
大学で自動車部に入部して以来、サーキットで疾走するクルマに魅せられたという「Mayu」さん。
大学卒業後もサーキット熱は冷めやらず、現役時代から愛用しているR34スカイラインで現在もサーキットを疾走しているんだとか。
硬派なサーキット仕様になった愛車は今やMayuさんの手足のように動いてくれる最高の1台に。10年以上の付き合いにもなるクルマはもはや一心同体の存在になったと言えるでしょう。
そんな、Mayuさん×スカイラインのお話です。
――お写真を見ると、レース仕様なスカイラインをお持ちみたいですが、これが初めてのクルマですか?
いえ、免許取って最初に乗ったのはフォレスターでした。オートマの。それから1年経たないくらいで今乗っている34スカイラインを買ってそれからずーっとです。
そのあとにサブで32のスカイラインとシルビアに乗りましたね。
――メインのR34だけでなく、サブと言いながらもかなり充実していますね!
R32はドリフト専用に買ったんですけど、サーキットで潰してしまって……今は車庫に眠ってます(苦笑)。
――この車歴だけでもバリバリのスポーツカー好きなのが伺えますが……そもそもスポーツカー好きのキッカケにはどんなことがありましたか?
実は免許を取る前はクルマには興味もなかったんですよ。マニュアル車で免許を取ったのもなんとなくで。
それで大学に進学したんですけど、部活で自動車部というのがあったんです。なんだそれ?ということで見学したら、カートで遊んだ後に夜は山に連れて行っていただいて。
それで「クルマってこんな動きするんだ!?」という衝撃を受けてから、自分でもやりたいと思ってスカイラインを買いました。
――大学の自動車部に入ったのがすべてのキッカケだったんですね。Mayuさんの世代でマニュアル車の免許を取るのも珍しいと思いますが……?
かなり少なかったですね。男の子を含めてもマニュアル車を取ろうという人自体少なかったと思います。
今思うとなんでわざわざマニュアル車にしたのかはホントに謎ですが(笑)。
――でも、結果オーライですよね(笑)。それでクルマを買うということでスカイラインを?
そうです。最初は先輩のクルマに同乗していたんですが、だんだん自分のクルマが欲しくなるんですね。ネットとかであれこれ調べた結果、R34にしようと。
――スカイラインと言えば数多くありますが、中でもR34にしようという決め手になったのは?
R32かR34かという感じで当時は迷っていたんですが、あのスカイラインならではの丸いテールランプの魅力とR32は既に乗っている子が部員にいて「カブりたくないな」と思ったのも大きいですね。
――人気車種だけにかなり高かったと思いますが……?
実は当時は学生でもまだ買えた値段だったんです。私のはワンオーナーで3万7000kmでしたが、127万円と当時の相場よりは高かったかもしれません。
でも、今考えたらそれでも破格ですよね。
――それはうらやましい。自動車部ということで乗り方もハードかなと思いますけど……
学生時代はエビスサーキット(福島県)によく行きました。ここで走ってボディはだいぶヨレたかな?って感じがしますけどね(笑)。
――学生時代から乗り込まれているということですが、故障等はありませんでしたか?
劣化はかなりしてしまいましたけど、不思議と故障はあまりなかったんです。買ってすぐにイグニッションコイルがダメになったくらいで、他は全く元気です。
ただ、当時無知だったのがいけないんですけど、「無事故車」って聞いていたのに、よく見たら運転席側に修復歴があるので少なくとも1回はやったなーって(笑)。
――ドライブにもたくさん出かけていると思いますが、思い出深いところはありますか?
記憶にあるので言うと、通っていた大学は埼玉にあったので当時は川越ナンバーだったんですよ。
でも地元愛が出ちゃって。(出身地の)高知のナンバーにしたくて、ナンバーを取りに行くためだけに自走で栃木から高知に行ったのが思い出深いですね。
――栃木から高知へ行くのって、相当かかりそうですね……。
12時間は優にかかると考えた方がいいかなってくらいのロングドライブでしたね。
あと私は今、高知と栃木の両方に拠点を構えていて、両方に半年ぐらいずつ住んでいるんですね。なので栃木にいる時は冬の山道を走るのと雪と写真を撮りたくてわざわざ雪山まで走りに行くこともあります。
――ずいぶん離れたところに拠点を構えているんですね。
普段は高知にいるんですけど、高知ってサーキットがあまりないんですよ。だから栃木の宇都宮にも拠点を作っていてサーキットで走る時はそっちから通うようにしているんです。
だからR34スカイラインは宇都宮のガレージに置いていて、高知ではシルビアに乗ることがほとんどですね。
――シルビアが日常の足というのはスポーツカー好きからしたらかなり豪華ですね。では、初めてサーキットに出た思い出って?
ちょっと記憶が薄れてしまいましたけど、当時は運転の仕方もメチャクチャで。サイドを引いたらお尻が出るという理論も知らないし……。
確か、ジムカーナみたいなコースにパイロンを立てて走る感じだったんですけど、全然できなくて。パイロンから離れて走っていましたね。先輩たちが上手く走っているのに、なんでできないんだろう?って思った覚えがあります。
――ほろ苦いデビューでしたね。でも、これで投げ出しちゃう人も結構いそうですが……?
負けず嫌いが発揮された瞬間ですね(笑)。「次はうまく乗ってやる」っていう考えしかなかったです。
――クルマに限らず、Mayuさんはそういうタチ?
そうなんですよ。できないのが悔しくて続けていくというのが多いですね。それで壁を超えた時はうれしいけれど、すぐに壁にぶち当たるしで永遠に終わらない(笑)。
それが楽しいんですけどね。
――運転技術が上がっていく中で、普段の街乗りでも影響ってありますか?
ありますね! サーキットと公道での運転は違うものですが、普段からサーキットに応用できるような運転の仕方、ステアリングの切り方とか意識しちゃいますね。
ドライビングテクニックが身に着くようにするというか。オートマなら左足でブレーキを踏んじゃいますし。
――もはや、レーサー顔負けですね(笑)。サーキットで走るクルマは内装がボロボロになっていきがちですが……写真を見るとめちゃめちゃキレイに乗られていますね!
日頃から「キレイに乗りたい」とは思ってはいるので、意識はしているんです。カスタムとかメンテは走る方に振ってしまうのであまり手をかけられてはいないんですけど……。
なんにしても、使い込んでいない風には見せています。
――そもそもサーキットを走る女の子って珍しいと思いますが、現場では声かけられたりします?
それが全然ないんですよ! 後からインスタでメッセージをいただいたりはしますけど。現地では話しかけづらいオーラが出ているみたいで……みんなしゃべってくれないですね。
私としては気軽にしゃべってほしいんですけど(笑)。
――サーキットだと集中しているから、声をかけづらいのかもしれないですね
そうですね。あと、私自身が初対面だとなぜか怖がられちゃうことが多くて、悩みなんです。
中身は少年みたいな感じなんですけど(笑)。
――今後このクルマでしたいこととかってありますか?
一番はエンジンのオーバーホールですね。あとはサビが目立ってきたのもあるし、ガレージを最近広いところを借りたので、エンジンのサビ止めをして、ホース類の劣化したのはすべて交換したいなって思います。
――やっぱり、発想がもはやレーサーです(笑)
ホントはフルエアロを組みたかったりしますけど、走りをメインにしちゃうとね(笑)。
カスタム欲はあるし、周りのカスタムされた34を見るとカッコイイとは思いますけど、強度の面では純正バンパーが最強なので、どうしてもそれを選んじゃうんですよ。
私にとってクルマは停まっている時より、走っている時が一番カッコイイですから。
――もう10年以上乗られているので、かけがえのない存在だと思いますが、Mayuさんにとってこのクルマはどんな存在?
恋人であり、相棒であり、親友であり……みたいな。もはやモノとは思ってないですね。いつも走る時は語り掛けちゃうし、降りる時は「今日もありがとう」って。
周りからは気持ち悪がられますけど(笑)。
でも、それで意思疎通が図れているのかなって思います。
だから、このクルマと私が離れる時は私が死ぬときだと思って乗ってますね。将来どうなるかはわからないけれど、いつまでも乗りたいです。
――お話を伺うと、生活のほとんどをクルマに捧げていて、本当に離れられない感じですね。
だからですかね? この前、アプリで収入の何割がクルマに使われているかを計算したら、8割以上になってて(笑)。
常々「クルマ貧乏にはなりたくない!」と思っていたのに、85%がクルマに使われているというのはどういうことよ?って(笑)。
出会って10年以上となるR34スカイラインを駆り、日本各地のサーキットで疾走しているというMayuさん。
お話にもあったように生活のほとんどをクルマが占めていて、休日にはガレージかサーキットにいることがほとんどという硬派なクルマ好きな彼女ですが、意外にもオフ会はあまり経験がなく、たまに参加すると手持ち無沙汰な感じで右往左往してしまうんだとか。
気さくで愛らしい性格の持ち主だけにサーキットやオフ会会場で彼女を見かけた際はぜひとも気軽に声をかけてみてくださいね!
【Instagram】
Mayuさん
【YouTube】
箱入娘*Mayu
(文:福嶌弘)
[GAZOO編集部]
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