父、兄、弟、3人の愛車はAE86。親子でハマる、その魅力とは?

高校3年生の免許取得前に、AE86レビンを購入したという「キカさん」。

カローラスプリンター70に乗ろうかなと思っていたキカさんがAE86を選んだ理由は、お父様がAE86トレノに乗っていたからとのこと。
パーツもある程度揃っているし、長い間乗ってきたお父様ならメンテナンス方法も知っているので、維持がしやすいと考えたそうです。

今回は、キカさん × AE86 レビン のお話をお届けします。

――お父様もAE86オーナーなのですね!

実は兄もなんです。なので、親子でAE86乗りです(笑)。

――ええええ!自宅にAE86が3台!?なんて贅沢な光景なんだ……

  • トヨタ・AE86が3台家にあるというキカさん

あはは(笑)。僕にとっては見慣れた光景なので、そう言って頂けると嬉しいです。実は最初は、AE86以外に乗ることも考えていたんですよ。

だけど、やっぱり小さい頃から身近にあったクルマだから?なのか、気付けばAE86を選んでいたという表現がしっくりくるかもしれません。それと、何かあれば相談することが出来る、父と兄がいるというのもありますね。

――確かに。それは心強いですね。

同じ86乗りで繋がっている人がいるから色々聞けるし、86の専門店にお世話になっているのでメカニックの方に質問出来るんですけど、どうしても分からない時は父にアドバイスをもらっちゃってます。

やり方を聞いて直ぐにいじる時間がない時は、どうだったかな?ということもあるので。だから、直ぐに聞ける環境が整っているというのは有り難いですね。

――お兄様にも教えてもらうんですか?

詳しくは教えてはくれないですけど、整備士の専門学校に行っているので、工具は貸してくれます(笑)。

だけど、それでいいんです。失敗したら失敗したで、学ぶことも多いでしょうし、それなりに自分で出来た方がカッコイイじゃないですか!

――めちゃくちゃ頼もしい!実際に、どこを自分でいじったんですか?

簡単なものだとオイル交換とか色々ありますが、やって良かったなと思ったのは、初期型のグリルを装着したことです。

レビンって、グリルのステイとヘッドライトの1部のステイが一緒だから、グリルを外すのにヘッドライトも外さなくちゃいけないんです。難しい?というか、大変なのはそれくらいで、外したら左右均等になるようにチリを合わせて、20分かからないくらいで出来ますよ。思ったよりも簡単♪

僕は初期型のグリルを流用しているんですけど、水温が高くなると勝手に自動開閉する……はずなんですけど、その機能が使えないんです……。
というのも、前オーナーがラジエーターを変えちゃってたから、モーター類が一切使えなかったんです。ラジエーターからパイプを繋げなくて、渋々断念するという……。

まぁ、その機能が使えなくても、ヘッドライドが後期型なのに、グリルは初期型というのが外装で1番気に入っている所なので、全然OKです!なかなか見かけない組み合わせなんですよ。

――ちなみに、内装でお気に入りはありますか?

  • トヨタ・カローラレビン(AE86型)のジュランレーシングのバケットシート

運転席のシートをフルバケットシートにしているんですけど、そのフルバケのメーカーがレーシングスーツとかモータースポーツに関する商品を販売している、“タニダのジュランレーシング”というメーカーなんです。性能も良いし、あまり使っている人がいないから気に入っています。

――なぜ、そのメーカーにしようと思ったんですか?

父が、ジュランレーシングのセミバケを付けているんです。小さい頃から座ってきたから、シートの感触や座り心地が良いことは知っていましたし、なによりデザインもカッコよくて好きだったんです。

――最初に、小さい頃から身近にあったクルマだからAE86を選んだと仰っていましたけど、シートもそうなのかもしれませんね!

それはあるかもしれません。例えば、RECAROとかBRIDEのシートも良いんですけど、“なんとなく”ジュランレーシングが落ち着くんですよ。そう思うと、父親の影響って大きいですね。

――お父様のAE86と、乗り比べはしたりするのですか?

  • トヨタ・カローラレビン(AE86型)のステアリング

しますよ!同じAE86なんですけど、結構違う所が多くて、乗り比べると楽しいです。

大きく違うのはステアリングですね。僕のはパワステが付いていて、父は重ステなんです。何気に重ステに憧れていたので、発進のときのステアリングの重さを感じると、良いなぁ……って思っちゃいます(笑)。

乗り味も結構違ってて、父のはステアリングシャフトがレース仕様になっているからよく切れるし、AE111に搭載されていた「黒ヘッド」と言われている高回転型4A-Gエンジンを積んでいるから高速域がめちゃくちゃ面白い!

最初は全然加速しないんですけど、3速あたりからドカンとくるのが癖になるといいますか。僕のは、AE86の4A-Gだから中低速メインなんです。街乗りも運転しやすいし、燃費も12~15km/ℓくらい走るので、これはこれで違う良さがありますよ。

ほかに、細かい所でいえばエアコンかなぁ~。僕のがマニュアルエアコンで、父がオートエアコン。オートエアコンってダッシュボードにセンサーが付いているんですけど、古くなると感知しにくくなるらしく、効きが悪いって言ってました。

――乗り味って、そんなに違うんですね。キカさんは、走行性能を上げるためにカスタムはしているんですか?

自由長(※スプリングの全長のこと)を短くしてます。前オーナーさんがサーキットを走っていたので、レーシング用のショックだったり、車高調が入ってるから走りやすかったんですけど、カーブの時に少しフワフワしているのが嫌だったんです。変えると路面に食いついてる感じがして大分改善されました。

86って、こういうのが楽しいなと思っていて。古いクルマだから、パーツとか色々限られてくるんですけど、そこをどう活かすか?って考えるのが楽しいんです。色々な人の86を見て、試行錯誤するのって最高ですよ!

  • トヨタ・カローラレビン(AE86型)を土屋圭市さんに見てもらうキカさん

実際、キカさんはAE86に乗るようになって色々な繋がりが出来たのだとか。維持が大変だと思う時もあるそうですが、その分、このクルマでなくては味わえないこともあると話してくれました。

【Instagram】
キカさん

(文:矢田部明子)

[GAZOO編集部]