父の63歳誕生日にプレゼントしたプレリュード。ネオクラホンダの魅力

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お父様の63歳の誕生日に、兄弟で何をプレゼントするかを話し合っていると、「そうだ!お父さんが昔乗っていたプレリュードをプレゼントしたら良いんじゃない?」と誰かが言い出したそうです。

その手があったかと、二つ返事でプレリュードにしようということになり、誕生日当日に鍵をプレゼントしたのだそうです。さて、お父様の反応は?

今回は、Polo4485さん×プレリュード のお話をお届けします。

――お父様はクルマ好きだったのですか?

そうです。僕がクルマ好きになったのも、父の影響が大きかったですから。

この型のプレリュードに父が乗っていた時、僕は小学生でした。友達のお父さんがマークIIなどのセダンに乗っているなか、父はクーペだということが自慢でしたね。

――で、そのクルマをプレゼントしたと。

そうです。何台か候補はあったんですけど、これに決めたのは「今まで乗ったクルマで、何が1番印象に残ってる?」と聞いたときに、プレリュードと父が答えたからです。

あとは、その時期になんとなく父と母がギクシャクしていたから、このクルマでドライブにでも行って、いつまでも仲良く過ごしてねという気持ちを込めて兄弟でプレゼントしました。

――お父様は、かなり喜ばれたのでは?

大成功でした。なんといったって、演出にもかなりこだわりましたから。

――おっ!それは気になります。

父が家にいないときにコソッとプレリュードを車庫に入れて、鍵だけを渡したんです。「え?これ何の鍵なの?」と不審がる父を、まあまあとなだめながら車庫に連れて行き、プレリュードをアンベールしました。

そしたら、見たこともないくらい喜んでくれたんですよ。せっかくだからと、その日は夫婦水いらずでドライブに行ってもらいました。

――素敵……♡ところで、Polo4485さん自身も子供の頃に憧れていたクルマだったと思いますが、久しぶり見てどうでしたか?

やっぱりカッコ良くてね、なんと、仕事としてプレリュードを取り扱うことにしました。

――ええええ!なんか、すごい展開になってきました。

それ、僕が1番思ってますから(笑)。それまでは、タイヤホイールなどのカスタム施工メインのお店だったんですけど、プレリュードに出会ったことをキッカケに、自分達が青春時代のときに人気だったクルマを取り扱うようになりました。

アコード、インスパイア、インテグラなど、昭和から平成にかけての“ネオクラ”と呼ばれる年代の個体です。今のクルマにはない独特の良さがあって、触ってて面白いんですよね。

――独特の良さとは?

リトラクタブルヘッドライトの搭載や、標準でサンルーフが装着されているなど、バブルで予算があったからなのか?お金をかけてしっかり作ってあるんです。あとは、面白い機能も♪

――例えば?

プレリュードって助手席のリクライニングレバーが運転席側に付けられているから、運転手が助手席を倒すことが出来るんです。なんでも、スケベレバーとも呼ばれているらしいですが……。

――なんでスケべレバー? まさか!?ふ、ふ、ふしだらな!ふしだらすぎます!

ふしだらって久しぶりに聞きました。そして、落ち着いて下さい。このレバーは、後ろに座っている人が外に出る時に、運転手がシートを倒して出やすくしてあげるという用途で取り付けられたんですよ。

――そ、そ、そうなんですか。なんか、年甲斐もなくはしゃいだ自分が恥ずかしいです……。

あはは(笑)!でも、誰もがそう思ったからこそ、スケベレバーという愛称が付いたのでしょうし、みんなそう思ってるってことですよ(笑)。

そして、こういうビックリ機能を見るのが懐かしいし、面白いんですよね。機能だけじゃなくて、デザインもですが♪

――今更なんですけど、プレリュードのデザインはどこが気に入っていますか?

いつ聞かれるのかな?と思っていました(笑)。まずは、フェラーリよりも低い位置にあると言われていたボンネットです。ぺたっとしていて、スーパーカーっぽいシルエットがとても気に入っています。

このクルマが登場した時ってスーパーカーブーム真っ只中で、F1でアイルトン・セナとか中嶋悟が大活躍していた時期なんですよ。昔はテレビでレースが放送されていたから、テレビの前に座って釘付けになってそれを見ていた記憶があります。

このボンネットを見るたびに、あの頃のホンダを思い出すというのが好きな理由です。

――走りもそういった感じなのですか?

速く走れるとは少し違うかもしれないんですけど、“4WS”という面白い機能が搭載してあります。

簡単に説明すると、後のタイヤがハンドル切ったら曲がるというやつです。プレリュードのCMにもあったんですけど、このおかげでとにかく小回りが効くんですよ。

でもね、縦列駐車をするときに小回りが効きすぎて、リアバンパーを擦る人が多かったという……良いのか悪いのか?な機能でもありました(笑)。僕のお店のお客さんは、内輪差に慣れなくて擦っちゃう人が結構います(笑)。

――使い慣れれば 良い機能 ってことですよね!内装でお気に入りポイントはありますか?

ダッシュボードが低い位置にあるところですかね♪このおかげで、子供の頃でも前が見えたんですよ。あとは、小物などを置く場所が結構あるのも利便性が良くて気に入っています。

――仕事となると、面白いクルマ!だけではいかないでしょうけど、確かに取り扱いたくなりますね。

でしょ?触っていると、やっぱり子供の頃を思い出しちゃうんですよね。そういう思い出を大切にしたいから、という気持ちもあるかもしれません。

なにより、お客様も同じ気持ちのことが多いんですよ。当時は乗れなかったけど、余裕が出来て乗れるようになったから愛車として迎え入れたいとか、奥さんとこれに乗ってデートしたから、またそういうのをしてみたいとか。

――デートですか♡素敵ですね♡

でも、奥さんは全く興味ないって言ってましたね(笑)。

――……。

まぁ、色々あるんですよ。さっ、話は変わりますが、僕はネオクラと呼ばれる年代のホンダ車を集めてイベントをするようになったんです。

お客さんの「懐かしいな〜」を聞いていると、他にもそういう人がいるはずだし、みんなで集まりたがっているんじゃないかなと思ったんです。

予想は的中で、こういうのをやりたかった!と言ってくれる人が沢山いました。それを言われて思うのが、やっぱりクルマって移動手段じゃないんですよ。人の心に深く残る、そんな存在なんですよね。

ずっと大事に乗っていきたいと話してくれたPolo4485さん。お客さんやイベントに参加してくれた方々と同様に、自分にとってもプレリュードは大切な存在だということです。

(文:矢田部明子)