クルママニアが行きついた愛車はテスラ モデルS とBMW i3。寄り道が楽しいBEVライフ
三菱 i-MiEV(アイ・ミーブ)に乗ったことをきっかけに、BEV(電気自動車)に興味を持ったHIROさん。BMW i3とテスラ モデルSを愛車に迎え、新しい形のカーライフを満喫しています。
――HIROさんがクルマに興味を持ったのは、いつ頃からですか?
幼い頃からクルマ好きだったようで、5歳の頃には、道ですれ違うクルマの名前を口にしていたそうです。物心がついてからはミニカーやプラモデル、RCカーといったクルマのホビーにどっぷりとハマり、RCカーの大会にも出場していました。
――HIROさんは自称ナイスミドルということですが、世代的にクルマ好きになったのにはスーパーカーブームの影響が大きいのでしょうか?
その影響もあると思います。父に連れられてワクワクしながら、デパートに展示されるカウンタックを見に行ったのを、今でもよく覚えています。そして実車に憧れを抱いたのは、兄の影響が大きいですね。
私が高校一年生の時、兄がハイラックスサーフを購入しました。好きなクルマを買って、自分なりのカスタムを行い、ステアリングを握って自由に出かける。そんな兄がとても愉しそうに見えて、私も「クルマを買っていじりたいな」と思ったんです。
だから翌年には日産(四代目)シルビアを買い、自宅の庭に停めていじっていました。
――待って下さい、翌年って高校2年生ですよね!?
そうです。もちろん免許証はありませんから、乗ることはできません。「大きなプラモデル買ったよ」って庭でステアリング交換していたら、母が笑ってました。
――理解のある、お母様ですね。それではHIROさんの愛車歴を、簡単に教えて下さい
先ほどのシルビアを皮切りに、ホンダ(五代目)シビックSi。そのタイミングで18歳になったので自動車の免許証を取得しました。
そのあとにトヨタ(三代目)コルサ、トヨタ(初代)ソアラ、トヨタ(二代目)MR2、トヨタ(十二代目)クラウン、ホンダ(二代目)インテグラ、VW(三代目)ゴルフⅢ、BMW(三代目)3シリーズセダン、トヨタ(二代目)セルシオ、トヨタ(三代目)セルシオを2台、トヨタ(二代目)プリウス、トヨタ(三代目)プリウス、レクサス(三代目)GS、ポルシェ(初代)カイエン、スズキ (二代目)エブリィワゴンPZスペシャルハイルーフ、三菱アイ・ミーブを所有してきました。
現在はテスラのモデルSと、日常使い用にBMWのi3を所有しています。
――ずいぶんと沢山のクルマを乗り継がれましたね
色んなクルマに乗りたくて(笑)
――i3とモデルSをのぞいて、一番、思い出深いクルマはどれでしょう
どのクルマも思い出深いですが、一番というとカイエンですね。家族から「乗り心地が良くて、乗り降りのしやすいクルマに乗って欲しい」とのリクエストを受け、レクサスGSから乗り替えました。
ドアを開け閉めするときに感じる重厚さと安心感。手に触れるステアリングやスイッチのソリッドなタッチ。ビシッと芯の通った、フラットライドな乗り心地。秀逸なATシフトプラグラム。SUVとは思えないダイレクト感のあるスポーティーなハンドリングなど、カイエンの魅力は語り尽くせません。
長く乗るつもりでしたが、知り合いのカーディーラーさん経由で「譲って欲しい」という人があらわれ、大切にしてくれるならと手放しました。手放す最後の日までワクワクさせてくれた、最高のファミリーサルーンでしたね。
――どれだけカイエンを気に入っていたのか、よく伝わります。では現在所有されているクルマについてうかがいますが、まずi3の購入動機を教えて下さい
i3を購入する前、日常使い用に三菱のアイ・ミーブを所有していました。世界初の量産型BEVで、新鮮な驚きを与えてくれたアイ・ミーブですが、家族から「もう少し荷物の乗るクルマが欲しい」というリクエストがあり、買い替えを検討し始めました。
テスラのモデル3、日産のリーフニスモ、トヨタのプリウスPHEVも候補に挙がりましたが、まるでリアルチョロQみたいなカッコ可愛いスタイルが決め手となって、i3を選びました。
――はじめてi3に乗ったときは、どう感じましたか?
まるでワープするような異次元の加速感、そしてとても静かなことに驚きました。
――HIROさんがi3を所有して4年が経っているとのことですが、i3のどこに魅力を感じていますか?
カーボンシャシーとMスポーツ用の車高調整式サスペンションによる、シャキッとした路面トレース感ですね。
異次元加速時もしっかりと受け止めてくれます。ただ日常使いでは、ちょっと固いと感じることもあります。家族からのウケがいいのは、コンパクトボディで取り回しが良好なところと、これまで故障がまったくなかったところでしょうか。
あと魅力とは少し違いますが、航続距離がのんびり旅行にちょうどいいところも気に入っています。
――i3の航続距離は実測でどれくらいなんでしょうか?
我が家のi3は、バッテリー満タンで150㎞前後ですね。先日、家族で南房総へ旅行に行ったときは小まめに道の駅に立ち寄って、お買い物がてら充電しつつ走りました。
びゅんと一直線に目的地を目指す旅行もいいですが、のんびりと寄り道を繰り返す旅行も楽しいのだとi3が教えてくれました。
――なるほど。航続距離が、移動の過程を楽しむ旅行に変えてくれたんですね。それでは次に、テスラ モデルSの購入に至った経緯を教えて下さい
アイ・ミーブでBEVの魅力にハマり、i3でいっそう楽しくなりました。そうなるとテスラにも乗ってみたくなり、購入しました。BEV購入の純粋培養です。
――はじめて運転したときの印象はいかがでしたか?
まず運転席回りにボタン類が一切無い、これまでに見たことのない超スッキリしたデザインに驚きました。そしてパフォーマンスモードでの尋常じゃない加速。気分はカタパルトから発進する、戦闘機のパイロットです。
購入当初は新しいオモチャを買ってもらった子供のように、興奮させられっぱなしでした。
――HIROさんはモデルSを所有して3年が経ったとのことですが、どこに魅力や楽しさを感じていますか?
3台のセルシオにカイエンと、エアサス車を4台乗り継いで来ましたが、モデルSのエアサスの制御も素晴らしいものです。バネサスのようなナチュラルな雰囲気もあり、2.4tもの車体を時にはゆったり、時にはシャキッと制御し、快適な乗り心地を提供してくれます。
段差のある場所はクルマが記憶し、同じ場所に来たときは自動でエアサス(車高)があがって車体擦りを防いでくれる。これが地味に便利で助かっています。
約3mのホイールベースの恩恵により全席、足元は広々。ハッチバックのラゲッジはワゴンのように使い勝手がよく、収納力も抜群です。いざとなったら7人乗りに変身する、超レアオプションの3列目シートも気に入っています。フロントのトランクもスペースは十分にあり、便利ですよ。
――モデルSの追加シートは、はじめて目にしました。逆に乗っていて困ったことはありましたか?
長所でもありますが、ボディサイズですね。長さ約5m、幅約2mは、都心部や駅前ではワガママボディが過ぎます。そういった場所への外出になるとi3の出番ですね。
一方、高速道路でのクルージングは、まさに水を得た魚。大きなフェリーに乗っているかのように揺れず、静かで快適です。
――モデルSを所有しているからこそ、体験できたことはありますか?
リモートでの診断や、新しいソフトウェアをインストールすることでメーターグラフィックが変更できる点やアップデートで性能や航続距離が向上するなど、モデルSはデジタルガジェットの要素が色濃く感じられます。これまでのクルマでは味わえない感覚ですね。
――自宅にいながらシステムのアップデートを行えるのは、最新のクルマならではですね。これまでのモデルSでの外出で、印象に残ったことを教えて下さい
印象に残っているのは、新潟県寺泊に旅行したときのことですね。片道330㎞のうち240㎞くらいをオートパイロットで走行しました。
到着後の疲労感が驚くほど少なくて、寺泊の散策や食べ歩きがとても楽でした。長距離走行をオートパイロットで走るメリットを実感しましたね。
――テスラのオートパイロットはレベル2で優秀と聞きます。使ってみての感想はいかがですか?
初めてオートパイロットを使った時は、やはり恐る恐るでしたね。オートパイロットレバーをタッチすると、ちゃんと前走車や白線を認識し、やさしい走りを披露してくれました。勝手にステアリングが動く様を見て「テスラ、スゴいなぁ!」と感心しきりでした。それからはもう慣れて、頻繁に利用しています。
――機会があれば、私も長距離運転で試してみたいところです。話は変わりますが、SNSを始めたキッカケは何だったのでしょうか?
1990年代後半から旅行やグルメ、愛車の情報を発信したいと思っていて、2000年に入ってからホームページを開設しました。現在はX(旧Twitter)への投稿と、YouTubeでの動画配信がメインです。
――投稿内容はどのようなものですか
Xでは買い物やランチ、クルマに関わる日常的なものを投稿していますね。YouTubeはグルメ食べ動画がメインですが、モデルSやi3の走行動画や旅行動画もアップしています。是非ご覧ください。
――いいですね、グルメ食べ動画。一番、反応のあった動画は、どのような内容でしょう
神奈川県平塚市にある、有名な町中華屋さんでのランチ動画ですね。多くの方に視聴していただき、これまでで最多のコメントをいただきました。
グルメ動画は分かりやすく簡潔に、なにより美味しそうに見えるよう心がけています。視聴者さんに「今度、食べに行こうかな」と思ってもらえたら光栄ですね。
――おしゃれなレストランやカフェではなく、中華料理店の方が評価を受けているのは意外でした。それでは最後になりますが、HIROさんとモデルS、i3の関係は、どのようなものでしょう
ガソリンスタンドに行くことがなくなり、帰宅して駐車場に停めたら充電機をセット。エンジンオイル、エアクリーナーフィルタ、プラグ、クーラントなどの交換の必要が無く、スマホで各種操作ができるモデルSとi3は、移動できる家電のような存在です。
ゆっくりのんびり高速道路を走って目的地まで運んでくれて、買い物の時は荷物をたっぷり積めて、その気になれば瞬間移動くらいに早く心地よく移動できる。頼りになる家電です。
これまでに体験したことのないクルマ、そして新しい価値観を求めるHIROさん。これからも新鮮な気持ちを提供してくれるクルマに乗り、各地で撮影した動画を配信してくれるでしょう。
【X】
HIROさん
【YouTube】
HIRO'S TV
(文:糸井賢一)
テスラに関する記事
-
-
クルママニアが行きついた愛車はテスラ モデルS とBMW i3。寄り道が楽しいBEVライフ
2024.04.21 愛車広場
-
-
-
所有するだけで自慢できたのはもう過去の話!? EVもカスタマイズで個性化の時代へ…東京オートサロン2024
2024.01.14 ニュース
-
-
-
加速に圧倒され、即座に購入決定! テスラモデル3が広げてくるカーライフの楽しみ方
2023.08.31 愛車広場
-
-
-
テスラにしたら愛犬との長距離ドライブが増えた! 電気自動車の良さを教えてくれたモデル3
2023.08.06 愛車広場
-
-
-
【テスラ モデル3 パフォーマンス 550km試乗】ランニングチェンジの進化に驚いた、スーパーチャージャーV3の実力は?
2023.04.13 クルマ情報
-
-
-
【テスラ モデルY 新型試乗】「モデルS」以上に、俗っぽい自動車感を捨て去った…中村孝仁
2023.03.06 クルマ情報
-
BMW車を楽しむ愛車記事
-
-
「パワーワードすぎる!」史上最強のMモデル、BMW『M5』新型登場にSNSの反応は
2024.11.19 ニュース
-
-
-
「最近で一番良いキドニーグリル」BMW『1シリーズ』新型、大変化したデザインにSNSではとまどいも?
2024.11.07 ニュース
-
-
-
BMW、ドイツの「M工場」で最新モデル『M5ツーリング』生産開始
2024.11.07 ニュース
-
-
-
【BMW 1シリーズ 新型】色々なボディカラーで楽しんで
2024.11.05 ニュース
-
-
-
BMW『5シリーズ』と『X5』のPHEV、充電時間を1時間短縮する
2024.11.01 ニュース
-
-
-
BMW『i5ツーリング』、394馬力ツインモーターの「xDrive40」追加へ…航続520km
2024.11.01 ニュース
-
関連記事
-
-
出来ないことって、そうそうない!クジラクラウンを、アメリカに持っていくと決めた私
2024.11.21 愛車広場
-
-
-
昭和の名車「サニーB110」に恋して。今だから分かる、このクルマの魅力
2024.11.20 愛車広場
-
-
-
トヨタ ハイエースは大切な仲間と家族の時間を濃くしてくれた最高の愛車
2024.11.19 愛車広場
-
-
-
スポーツカーをつくりたい!だからこそ挑戦した、学生フォーミュラ
2024.11.17 愛車広場
-
-
-
新車から14年間そしてこれからも、ヴォクシーが3人の子供のママに勇気を与えてくれる
2024.11.16 愛車広場
-
-
-
「非日常を演出してくれる」真っ赤なホンダ・トゥデイは僕のカーライフのスパイス!
2024.11.14 愛車広場
-
-
-
スバル インプレッサWRXは「自分が自分でいられる場所」。憧れの愛車で楽しむ最高のカーライフ
2024.11.13 愛車広場
-
-
-
「自動車」の進化は「人」の進化。仲間とワイワイ楽しむためのスズキ キャラ
2024.11.12 愛車広場
-
-
-
決め手は両側パワースライドドアとVTEC 家族も満足 ホンダ・エリシオンプレステージ
2024.11.11 愛車広場
-
最新ニュース
-
-
日産のフルサイズSUV『アルマーダ』新型、ベース価格は5.6万ドルに据え置き…12月米国発売へ
2024.11.21
-
-
-
軍用ジープが最新モデルで蘇る…ドアなし&オリーブドラブが渋い「ラングラー ウィリス'41」発表
2024.11.21
-
-
-
EV好調のシトロエン『C3』新型、欧州カーオブザイヤー2025最終選考に
2024.11.21
-
-
-
「めっちゃカッコいい」新型レクサス『ES』のデザインにSNSで反響
2024.11.21
-
-
-
光岡、話題の55周年記念車『M55』を市販化、100台限定で808万5000円
2024.11.21
-
-
-
日本発の「ペダル踏み間違い防止装置」、世界標準へ…国連が基準化
2024.11.21
-
-
-
楽しく学べる「防災ファミリーフェス」を茨城県の全トヨタディーラーが運営する「茨城ワクドキクラブ」が開催
2024.11.21
-
最新ニュース
-
-
日産のフルサイズSUV『アルマーダ』新型、ベース価格は5.6万ドルに据え置き…12月米国発売へ
2024.11.21
-
-
-
軍用ジープが最新モデルで蘇る…ドアなし&オリーブドラブが渋い「ラングラー ウィリス'41」発表
2024.11.21
-
-
-
EV好調のシトロエン『C3』新型、欧州カーオブザイヤー2025最終選考に
2024.11.21
-
-
-
「めっちゃカッコいい」新型レクサス『ES』のデザインにSNSで反響
2024.11.21
-
-
-
光岡、話題の55周年記念車『M55』を市販化、100台限定で808万5000円
2024.11.21
-
-
-
日本発の「ペダル踏み間違い防止装置」、世界標準へ…国連が基準化
2024.11.21
-