ホンダ・S660、操作して動かすことを感じられるクルマが好きなんです
「Tomさん」の愛車は、2022年3月で生産終了を迎えたホンダ・S660の最終モデル Modulo X バージョンZ です。ディーラーの担当者の方から「生産予定を上回る受注がある」との話を聞き、発表されて1週間後に契約書に判子を押したと話してくれました。個体を出来るだけ綺麗な状態で保管するため、走行距離は伸ばさないようにしているということですが……。
今回は、Tomさん×S660のお話をお届けします。
―――走行距離を伸ばさない……?インスタを拝見しましたが、結構色々なところにお出かけされていた気がします……。
あはは(笑)!ねっ!
―――「ねっ!」で誤魔化さないで下さい(笑)!ちなみに、現在の走行距離はいかほどで?
来月初めての車検を迎えるんですけど、大体2万Km弱といったところでしょうか。もう販売されることのないクルマなので、綺麗に保存するために特別な日にしか乗らないようにしているんですけどね。購入した時期もコロナ禍で外出を控えていたから、そんなに走行距離は伸びていないかと思いま…
―――いやいや!それなりに走っちゃってますって(笑)!
あっ、やっぱり?よくよく考えると知多半島を一周したり、静岡で開催されたオフ会に参加したり、イニシャルDの聖地で有名な群馬県までドライブしたりと、何かにつけて遠出しちゃってるんですよね。
週末は健康のために“朝活”と称して、蒲郡の海沿いにドライブへと行かなくちゃいけないというのもあるから、どんどん伸びていっちゃうんですよ。
―――つまり、ついつい乗りたくなっちゃうくらい、走りが楽しいということですね?
そうそう!小さいボディーならではの取り回し、Modulo X独特のしっとりしなやかな足周り、6速マニュアル車ゆえの操作感など、何もかもが面白いんです。
峠を走っているときに、ブレーキを踏むと聞こえる「プシュー」という音や、背中からエンジン音と、わずかな振動を感じられるのも気に入っています。高回転までしっかり回るから、持っている力を使い切るような走りをすると速く走れるといったように、乗る人の運転技術を試すような部分があるところも好きですね。
それまでも、ジムニーの5速マニュアルやランドクルーザーなどに乗っていたから、“操作をしている、動かしている”ということを味わえるクルマが好みなのかもしれません。
―――S660に乗る前は、クロカン四駆に乗っておられたのですね。なぜ、180度方向性の違うクルマを選んだのですか?
ホンダディーラーに行った時に、たまたま試乗車があったんですよ。全く興味はなかったんですけど、「そう言わずに、ちょっと乗ってみなよ」と言われて試乗したのが始まりでした。乗ってしまうとね、なんだこれは!すごく面白いじゃないか!って、すぐに落とされちゃいまして(笑)。
もっと乗りたい、運転してみたい、ハンドルを握りたいと思わせてくれるクルマと言ったら良いのかなぁ。そんなわけですぐに購入して、その後1年乗った後に、バージョンZで生産終了という発表がされたので そちらに乗り換えたというわけです。
―――ということは、2台目のS660になるんですね!?
そうなんです。“ソニックグレー・パール”という限定色がバージョンZにはあって、どうしてもその色が良かったんです。
―――その理由は何だったのですか?
アメリカの戦闘機に、ソニックグレー・パールのような色の機体があるんですよ。昔から好きな色だから、どうしてもそれが良くてねぇ。購入できるのは最後だし、どうせ乗るなら好きな色に乗りたいということで、思い切りました。
そして、このバージョンZには、1台目のS660に乗っていた時に これあったら良いなぁ〜と思っていた機能や、同じS660オーナーの意見を取り入れつつオプションを付けています。なので、僕の中でも最終形態として仕上げています。
―――どんなオプションを選んだのですか?
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愛車のための理想的なガレージをTomさん自身で描いた
ガッツリいじるのではなく、無限のクイックシフター、無限のサイドステップ、モデューロのサラウンドシステムなど、よりカッコよく、車内を快適に過ごせるオプションを装着しています。
僕の周りのS660オーナーさんは研究熱心な人が多いから、オプション以外にもタイヤやコーティングなど、良い情報があったら教えてくれるから心強いです。SNSを通じて全国のオーナーさんと繋がったので、そういう仲間とワイワイしながら これからもS660ライフを楽しんでいきたいです。あと、ガレージも作ってみたいなぁ…なんて!
冒頭でもおっしゃっていた通り、自分が乗れなくなるまで綺麗な状態を保つというのが今後の目標だというTomさん。「これからは、あまり走らないようにします」とのことでしたが、後日インスタを拝見すると“朝活”の様子がアップされていました。気付けばオーナーにハンドルを握らせてしまう、きっとそれくらい魅力的なクルマなのでしょう。
【Instagram】
TOMさん
(文:矢田部明子)
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