キャンプに行くために購入したジムニーJB23は、いつの間にかオフロード仕様に!



家族でキャンプを始めたことをキッカケに、スズキジムニーを増車したと話してくれた「じゅんさん」。荷物も積めるし、エブリィでは走るのを躊躇していた凸凹道も、ジムニーなら物ともせずに進めると自慢気に話してくれました。ところが、そのあと声色が一変し「こんなはずじゃなかった……」と……。

今回は、じゅんさん×ジムニー(JB23型)のお話をお届けします。

―――こんなはずじゃなかった……って、何があったのですか?

当初の予定では、ジムニーは家族でキャンプに行くために購入したはずだったんですけど、今ではキャンプへはほぼ行かず、オフロード走行専用車になっているんです……。

―――それ、ジムニーあるあるですよ。私はそういう方を何人も見てきました。気付いたら“ジムニー沼”にハマっているってやつですね。

え?そうなんですか?なんだ、僕だけじゃないなら別にいいか。

―――いやいやいや!それを決めるのはご家族ですから!だって、ジムニーは家族でキャンプに行くために購入したんでしょう!?奥さんだって、家族サービスしてくれるなら買ってもいいよ!という気持ちは多少はあったはずです。

あったと思います……。というか、僕もまさかジムニーにハマるとは微塵も思っていなかったんですよ。

というのも、ドリフトやサーキットで走るのが好きで、車高が低くて速く走れるクルマを運転するのが好きなタイプでしたから。父がスカイラインに乗っていたということもあって、スポーツカーが幼い頃から大好きで、初めて乗ったRX-7の次が180SX、結婚したときはZ33に乗っていました。

所帯を持つということもあり手放してからは、ワゴンR、子供が産まれてからはポルテ、キャンプにハマってからは荷物が沢山積めるエブリィというラインナップで、たま〜に「昔は10回の峠より1回のサーキットの方が走りが成長するんだ!」なんて生意気なこと言っていたな〜と、スポーツカーが恋しくなっちゃったりなんて感じだったんですよ。

―――そんな じゅんさんが、なぜジムニーにハマってしまったのですか?

エブリィだと辿り着けないようなキャンプ場に行きたくて、実際にジムニーを購入したら どんな道でも走れたので、その走破性が衝撃的でハマってしまったんです。

―――え……、そんなキャンプ場があるんですか?私の想像するキャンプ場って、車高の低いスポーツカーでも行けるくらい、整備された道の先にあるキャンプ場だったんですけど……。インスタ映えする感じの。

そういった所が多いですが、僕が行きたかったのは、標高の高い場所にあるキャンプ場だったんです。

―――何というか……、過酷そうですね。

あはは(笑)!確かにその通りで、冬は膝下まで雪が積もるし、夜はマイナス10度近くまで下がるので極寒になるしで、人によっては修行と感じるかもしれませんね(笑)。

でも、そのぶん空気が澄んでいて、星に手が届きそうなくらい空が近くて、大自然を肌で感じることができるので、あれは行く価値があると思いますよ♪

―――なるほど。確かに、そういった場所なら、ジムニーじゃないと心細いですね。

そうなんです。ジムニーだと ぬかるんだ道どころか、大きな岩を越えて、人では進めそうにない道もどんどん進んでしまいますから。そして、その感覚が忘れられなくなってしまって、オフロードや林道を週末に走りに行くようになりました。もちろん、決められた場所で、ルールを守って走っていますよ!

で、そんなことをしていると、昔を思い出して、足周りやLSDをいじり始めて、走行性能を試すためにオフロードに行き……キャンプに行かなくなってしまいましたとさ(笑)。

―――あはは(笑)!あるあるですね。車高もかなり上げてらっしゃいますし、色々いじったのでは?

いえ。このジムニーはお店のコンプリートカーだったから、購入時から見た目はこんな感じだったんですよ。しっかり車検に対応していて、こんなに派手なら買いだな!と思って購入しましたから。

まぁ、でも結局は、足回りをオフロード仕様にしちゃったんですけどね。普段使いもするので、それなりにですが。

―――オフロードを走ることの、何がそんなに楽しいと感じたのですか?

一番は、ジムニーに乗っている仲間に出会えて、みんなで走れているというのが面白いのかもしれません。スタックして動けなくなってしまっても、すぐにクルマから降りてきて助けてくれて、それが初めて会った人にもそうなんですよ。

走ることで分かり合えて、まるで昔からの友達のようになれるというか。あとは、誰かが困っていたら助けるというのが、人生において大切にしていきたいことだったから、それも良いなと感じるポイントだったのかもしれません。

今後の目標としては、壊さないように長く乗るために、まずは腕を磨くことを目標にしているそうです。これからも、気の合う仲間と同じクルマで走れる楽しさを大切にして、乗り続けでいきたいということでした。

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じゅんさん

(文:矢田部明子 写真:じゅんさん提供)

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