RX-7(FC3S)の走りとデザインにべた惚れ。ともに訪れた韓国で共感したクルマ好きの熱さ
1人暮らしをしていた「とよじゅにさん」は、コロナ禍になったことをキッカケに実家に帰ることにしたそうです。浮いた家賃で何をしようか?と考えて思いついたのが、“ドライブが楽しいクルマに乗る”ことだったと話してくれました。
そして愛車として迎え入れたのはRX-7(FC3S前期)で、走行距離は4万km。オールペンせずとも綺麗なボディの個体だったとのこと。
今回は、とよじゅにさん×RX-7のお話をお届けします。
―――RX-7は何度か取材させて頂きましたが、前期型のGTリミテッドとは貴重なクルマですね
GTリミテッドは上級グレードなんですけど、確かに……僕もまだ出会ったことがありません。頭文字Dに出てくるのもそうですが、人気が高いのは後期だから、前期自体が貴重だというのもあるかもしれませんね。
―――上級グレードだと、どういう機能が装備されているのですか?
サンルーフ、当時は珍しかったオートエアコンやクルーズコントロールなどの便利機能が付いています。
クルーズコントロールの性能が結構すごくて、実際に100km/hに固定して高速道路の上り坂を走ってみると、自動でアクセルが踏まれてスピードを維持してくれるんです。こんなことが昭和63年のクルマに出来るのかと感動したんですけど、運転が面白いから、その機能は使わないんですけどね(笑)。
あと、サスペンションの硬さを変えるAAS(オートアジャスティングサスペンション)という機能を試してみたかったのですが、これは動いていません(笑)。だけど、つい最近この機能を使ったことのある方に話を聞いたのですが、効果は“それなり”だったということだから、もしかしたら効いているのかもしれません(笑)。
たとえ効いていなかったとしても、ハイパワーだし、フロントミッドシップだから前後の重量配分がほぼ50対50になっていて、コーナリングがめちゃくちゃ気持ちいいので良しとしています。
タイヤも細いし踏ん張りはしないけど、スーッとレールの上を滑って綺麗に曲がってくれるのが、このクルマの1番楽しい部分ですかね。
―――真相は定かではないというのが、また良いところじゃないですか。ちなみに、走行性能のほかに気に入っている箇所はありますか?
デザインが綺麗にまとまっているところです。例えば、プレスラインとリトラクタブルヘッドライト外側のラインが、そのままスモールライトの外側のラインへと繋がり、リトラ内側の線はスモールライトの内側をなぞりながら、ウインカーの内側の淵へと繋がっているなど、線と線の絶妙なバランスと、デザインに余計な要素がない所ですね。
それなのに、エアインテークは中央から少しずれていて、茶目っ気を出してると感じるのがまた魅力なんですよ。あとは単純に、ボンネットにでっかい穴が空いてたら、ワクワクしちゃう人はいるんじゃないかな?男のロマンといいますか(笑)。
―――確かに。ターボの証っていう感じがしますよね
さらに、サイドから見た時もロータリーエンジンならではって感じがします。エンジンの小ささを生かしてフロントにいくにつれて下がり、楔みたいに尖ってるのはRX-7らしいなと。
ホイールが切削型だったのも購入の決め手になったのですが、実はFC3Sロータリー専門店の人に教えてもらった衝撃の事実が……。
―――えっ!?何があったのですか?
自分でタイヤローテーションをしてみたのですが、左右逆についているといわれて、足回りの乱流を綺麗に流すという効力が全く為されていませんでした(笑)。
まぁ、サーキットを本格的に走るわけでもないし、いいか……、ということでそのままにしています。
―――現在は、どういった使い方をしているのですか?
日常使いと、ついこの間はこのクルマで韓国に行ってきました。
―――えっ!?韓国!?海を越えて!?
そうです。実は、とある韓国アイドルグループのファンでして、RX-7に乗ってライブイベントに行ってきました。
―――おそらく……いや、確実に?そのライブイベントに訪れたファンの中で、クルマでの移動距離はNo.1だったと思います。
おそらく、そうだったんじゃないかなと(笑)。韓国の街を走ってみたいと思い付きでやってみましたが、すごく収穫があったんですよ。
というのも、韓国のクルマ好きの方がすごく興味を持ってくれて、写真を撮ったり色々と質問してくれて、すごく熱意が伝わってきました。クルマ好きというのは、国境をこえても相通じるものがあるんだなと、すごく良い1日になりました。
―――そんな とよじゅにさんの、今後の目標はありますか?
このまま純正を保って、大事に乗っていきたいと思っています。なので、何か大きなことをする予定は特にありません。
あとは、まだオーナー歴は浅いのですが、今回のようにインタビューを受けさせて頂き、このクルマの面白さを伝えていきたいと思っています。
FC3S型のカタログに掲げられている“NEW ADULT SPORTS”。それは「スポーツカーは、世代を国境を性別を超えて、永遠のときめきを放つ存在」ということを意味しているそうです。
韓国でRX-7を走らせたことで、その言葉に込められた想いがとよじゅにさんの胸にも刻まれたことでしょう。
今後の課題は、ハンドルを握るとついつい走行距離が伸びてしまうことだと笑いながら語ってくれたとよじゅにさん。まだまだRX-7でやりたいことがあるそうで、今後のカーライフが筆者も楽しみです!
【Instagram】
とよじゅにさん
(文:矢田部明子 写真:とよじゅにさん提供)
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