我が家の動くカプセルホテルは30万km超えのハイエース! さぁ、今日はどこに行こうか

  • トヨタ・ハイエース

「とにかく旅が好きなんです」と、スマホ越しからでも笑顔が想像できる楽しそうな声でお話を聞かせていただいた「けんさん」。

その相棒として欠かせないのが、現在の愛車であるハイエース。しょっちゅうお住まいの北海道からフェリーに乗って本州へも走りに行くそうで、休みの日は気付けばどこかに旅行に行っているということでした。

今回は、けんさん×ハイエースのお話をお届けします。

―――旅にハマったキッカケは、何だったのですか?

  • バイク旅の様子

僕達が若い頃は、オートバイが若者の間でも流行っていてね。鈴鹿の8耐が開催される鈴鹿サーキットでも若者で賑わっていたし、学校にオートバイで通学する子もいたり、とにかく今よりも乗っている人がすごく多かったんです。

住んでいるのが北海道なんですけど、夏休みになると、大学生がオートバイに乗って旅行に来ているのをよく見かけたりなんかしてね〜。高校生だった僕は、それがすごく大人びてというか、カッコよく思えて、自分もバイクの免許を取ったら旅しようと決めたんです。

だから、大学生になったらすぐにオートバイの免許を取って、アルバイトをしながら日本中を旅していました。それが、大人になった今でも続いているといった感じです。

―――分かります。自分より少し上の人が、そうやって旅をしているのを見ると憧れちゃうんですよね。あと、知らない土地に行くって、単純にワクワクしますしね

  • トヨタ・ハイエースと羊蹄山

そうそう♪それと、学ぶことも多いですよ。実際僕も、北海道からフェリーに乗って本州へ渡り、知らない文化、見たことのない道を走ったからこそ知ったことや、サバイバル術?みたいなものもあります。

それがすごく自分にとって財産だと思ったから、クルマの免許を取ってからも、車中泊をしながら旅をするようになりました。

―――“旅をして得た知識”ということですが、例えばどんなことがありますか?

例えば、ちょっと海を渡って青森に行くと、鯵が普通に釣れるということです。

  • トヨタ・ハイエースで訪れた港

―――釣りに詳しいというわけではないのですが……、鯵ってわりと普通に釣れると思います……

いやいや! そんなことはないですよ! 北海道って、本州ではメジャーな鯵や鯛がなかなか釣れないんですから。青森の港で食料を調達するために、何気なく竿を垂らすと、鯵が釣れて驚いたんですから(笑)。

―――ええっ!? そうなのですか!? 知らなかったです

僕も知りませんでした(笑)。こういう“新たなる発見”があるから、やっぱり旅はやめられないんですよ。そのまま釣れた魚を車内で捌いて、自分で米を炊いて丼にして食べると、もう病みつきになっちゃいますよ。

正直、北海道でもそれは出来るけど、フェリーに乗って海を越えて行かないと、なかなか旅行気分にならなくてねぇ(笑)。もちろん、家から5時間くらい遠くにある道内の朝イチに行って、魚を買って捌いて、白米に乗せて食べるというのも大好きだけど♪

―――道内の朝イチ丼も、青森のとれたて丼も、どっちも捨て難いなぁ(笑)。ところで、朝イチとなると、家を何時に出発するのですか?

いやいやいや! 何のためのハイエースですか! こういう時こそ、車中泊ですよ♪ 1人なら余裕、頑張れば大人3人が横になれるくらい広いんですから。ちなみに、僕はハイエースのことを“動くカプセルホテル”と呼んでいます(笑)。

ハイエースの前はノアで旅をしていたんですけど、7年前にハイエースを購入して実際に使ってみると、その寝やすさに改めて驚きましたね。足を伸ばして寝るどころか、寝返りを打っても余裕なわけですから。

―――なるほど、そうでした。じゃあ、車内は車中泊しやすいようにカスタムしているのですか?

  • トヨタ・ハイエースの荷室

いえ。頻繁に車中泊はしていますが、熱心にDIYをしていらっしゃる方と比べると、全く凝っていないと思います。

イレクターパイプをホームセンターで買ってきて、切って繋げて、その上にカーペットをポンっと敷いただけですから(笑)。親父が大工職人だから、手先は少しだけ器用なんです。

もっと弄ろうと思えば出来るんですけど、冬はスノーボードをやっているから大人数乗せるし、板もそれなりにサイズがあるから荷物を積むスペースは必須。となると、これくらいが丁度使い勝手が良いんですよ。

そうなってくると、ポータブル電源、冷蔵庫、寝具だけの、ミニマリスト装備で車中泊になってしまうんです。それと、僕にはこれが合っているんですよ。だって、思い立ったらすぐ行動派ですからね。

―――ハイエースが1台あったら、確かにそうなっちゃいますよね。

  • トヨタ・ハイエースと海と青空

この前も、札幌から知床まで6時間くらいかけてドライブしたり、天気が良いから思いつきで稚内に足を運んだり、とにかくそんな感じで使っているんですよ。

長距離を苦に感じないのは、疲れたらカプセルホテル(ハイエース)で休めば良いという安心感があるからです。だからこそ、このクルマは僕にとって無くてはならない相棒なんです。

購入してからずっと、走行距離は年間3万kmで、つい最近30万kmを越えました。タフに使っているのに、オイル交換だけまめにやっていれば、しっかり走ってくれるところも気に入っています。

これからも一緒に走り続けますよ!道内はもちろん、日本中をね!

  • トヨタ・ハイエースとポータブルソーラー充電

ハイエースの走行距離は、これからまだまだ伸び続けそうです。救急車などの働くクルマとしても大活躍しているハイエースは、今日もオーナーや誰かのために日本中、いや、世界中を走り回っているのです。

(文:矢田部明子 写真:けんさん提供)