【動画】トヨタ・ヤリスZ試乗インプレッション 試乗編
新型「トヨタ・ヤリス」に試乗した伊藤 梓は、思わず声が出るほど驚いたという。先代にあたる「ヴィッツ」からどのように進化したのか、その印象を動画でリポートする。
トヨタが「もっといいクルマづくり」の方針を掲げて以来、満を持して登場した新型「ヤリス」。正直「いいクルマづくりとはいっても、急にトヨタ車が変わるものなのだろうか?」と半信半疑だった。なので、ヤリスに乗り込んでクルマを発進させた瞬間、先代とはガラリと変わった、あまりにも“いいクルマ”な手応えに思わず「ええっ!?」と声を出してしまった。
少し走らせただけでも、がっちりとしたボディー剛性の高さが伝わってきて、欧州車の堅牢(けんろう)なコンパクトカーの乗り味に近いものが感じられる。ボディーが強固にひとつになっているからこそ、足まわりもピタッとしなやかについてくる。ちょっとした曲がり角でクルマがくるりと向きを変えてくれて、回頭性の良さが際立つ。キビキビと走るので、足まわりは結構固められているのかなとも思ったが、路面の凹凸をしなやかにいなしてくれて、むしろ乗り心地はいいと思った。
ヴィッツではこれまで「単なる移動の手段や道具」としての印象が強かったが、軽々とスイスイ走るヤリスに乗っていると、新型は明らかに「運転して楽しいモデル」になっていると感じた。
エンジンは、新開発の「ダイナミックフォースエンジン」。これは「走りの楽しさ」と「燃費」を両立させる、夢のようなエンジンだという。今回の試乗車「Z」は純粋なガソリンエンジン車で、燃費はWLTCモードで21.6km/リッター。最も燃費の良い「ハイブリッドX」だと、なんと36.0km/リッターだ!
実際に運転してみると、例えば街中へ買い物に行くような日常使いのシーンでは、気持ち良くすっきりと走れる印象だった。しかし「もうちょっとスポーティーに走らせてみよう」と思った時は、低速から中速まで、ややもっさりと加速すると感じられるかもしれない。アクセルペダルを奥まで踏み込めば、クルマ側が「ご主人はスポーティーな走り方をしたいんだ」と判断してくれるようで、そこからは急激にパワーが出て加速する。この一瞬の“隙”さえ気にならなければ問題はないだろう。
コンパクトカーが、ぎりぎりまでサイズアップされ、より利便性を追求するクルマになっていく潮流の中で、このヤリスはサイズをギュッとコンパクトにしたまま、とても楽しいクルマに仕上がっている。そのことにとても驚いたし、クルマ好きとして素直にうれしいと感じた。今回ヤリスに触れたことで、トヨタの言う「もっといいクルマづくり」は単なる言葉ではないと思えたし、「本当にクルマを楽しくつくり上げるんだ」というトヨタの意気込みを強く感じることができた。
(文:自動車ライター・伊藤 梓)
[ガズー編集部]
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