豊田市で展開する超小型電気自動車のシェアリングサービス 「Ha:mo RIDE」

トヨタ自動車(以下トヨタ)の工場が多い街、愛知県豊田市には「Ha:mo RIDE(ハーモ ライド)」という超小型モビリティのシェアリングサービスがあり、気軽に使える移動手段として注目されている。いったいどんなサービスなのか、担当者のトヨタ自動車 コネクテッドカンパニー MaaS事業部 モビリティサービス事業室 主任 飯田進一郎さんにお話をうかがいながら確かめてみた。

豊田市のラストワンマイルをカバーするHa:mo RIDE

「Ha:mo RIDE」は、主に1人乗りの超小型電気自動車を使ったシェアリングサービス。「Ha:mo(ハーモ)」というネーミングは、「ハーモニアス・モビリティ・ネットワーク」から取っていて、トヨタが進める次世代交通システムのひとつ。シェアリングは共同所有という意味。クルマを時間で借りる点ではレンタカーと似ているが、出発地と目的地が同じであるラウンドトリップの他にワンウェイの乗り捨ても可能。事前に利用時間を決めて予約して借りるのではなく、現在空いている車をスマホで検索し、空きがあればスグに利用開始できる。

Ha:mo RIDEについて解説してくれたトヨタ自動車株式会社 コネクテッドカンパニー MaaS事業部 モビリティサービス事業室 主任 飯田進一郎さん
Ha:mo RIDEについて解説してくれたトヨタ自動車株式会社 コネクテッドカンパニー MaaS事業部 モビリティサービス事業室 主任 飯田進一郎さん

Ha:mo RIDEは、2012年に豊田市でステーション4カ所、車両10台という規模から実証実験が開始された。その後、2017年には事業化され、現在は59カ所までステーションを増やしている。ステーションリストを見ると、駅周辺やトヨタ関連施設はもとより、イベント施設、コンビニなどに設置してあることがわかる。利用状況を聞いてみると、「主にトヨタ関連社員の方に通勤や業務等でご利用頂いています。その他市民の方の街乗りも想定し、市街地、公共施設、公園 等にステーションを配置しています。コンビニはファミリーマート様と提携して設置してもらえるようになりました」。また、「豊田市の魅力を発信する為、史跡や歴史的なスポット集めた『とよた歴史散策』や建築・フォトジェニックを集めた『フォトスポット巡り』といった観光プランも用意させて頂いております。」とのこと。

Ha:mo RIDEについて解説してくれたトヨタ自動車株式会社 コネクテッドカンパニー MaaS事業部 モビリティサービス事業室 主任 飯田進一郎さん
Ha:mo RIDEについて解説してくれたトヨタ自動車株式会社 コネクテッドカンパニー MaaS事業部 モビリティサービス事業室 主任 飯田進一郎さん

登録不要で利用できるHa:mo RIDE「観光プラン」

豊田市に観光に訪れた人が使いやすい「観光プラン」もある
豊田市に観光に訪れた人が使いやすい「観光プラン」もある

「観光プラン」は、普通自動車免許さえ持っていれば、会員登録なしで気軽に利用することができる。シェアリング利用するには最初に会員登録が必要だが、観光プランの場合、会員登録作業が一切不要。前日午後5時迄に予約して、豊田市駅前にある「Ha:mo RIDEサポートセンター」を訪れ、所定の説明を受ければ利用できる。自分の好きな場所を回りたい人には、「ビジタープラン」も用意されている。

観光プランは2時間コースで2,000円(税込)、3時間コースで3,000円(税込)
ビジタープランは1時間利用で1,000円(税込)から、最大6時間利用で2,500円(税込)
(観光プラン:月曜、水曜定休、ビジタープラン:定休日なし)

プランの予約は、こちらのサイト(https://hamotoyota.resv.jp/)から、カレンダーで日時を指定して予約できる。
プランの予約は、こちらのサイト(https://hamotoyota.resv.jp/)から、カレンダーで日時を指定して予約できる。

車内に設置されたタブレットに専用の観光ナビアプリを搭載。観光スポットのルート案内や情報表示だけではなく、発話や写真表示により、分かりやすい右左折案内や注意喚起などの的確な運転アドバイスが可能で、不慣れな場所でもより安全・安心に運転することができる。

Ha:mo RIDEで観光地を巡る「観光プラン」
Ha:mo RIDEで観光地を巡る「観光プラン」

Ha:mo RIDEの利用方法について

シェアリングを利用するためには、会員登録後、スマホアプリを使って利用登録を行う。出発地と目的地のステーションを指定すると、利用可能な車のナンバーが充電量とともに表示されるので、ここで「確認する」をタップするだけで利用登録ができる。

ステーションで利用登録したクルマを確認して、充電されている場合は充電コネクタを充電器に戻す。ICカードを使う場合は、フロントウィンドウに設置されたカードリーダーにタッチすれば利用可能。降車する場合はその都度ICカードをタッチすればよい。ICカードの代わりにスマホを使う場合は、Bluetoothをオンにした状態で車内の読み取り部に置けば利用できる。途中降車時には、スマホを再度読み取り部に置き「途中降車」をタップして降りる。返却時には目的地ステーションに駐車した上で、スマホで「利用終了」をタップすればよい。

車両が空いてさえいれば自由に利用できるので、ステーションが利用者にとって利便性の高い場所にあれば自家用車の感覚に近く、このあたりがシェアリングサービスの便利なところだ。

  • 出発地と目的地のステーションを指定
    出発地と目的地のステーションを指定
  • 利用可能な車のナンバーが充電量とともに表示される
    利用可能な車のナンバーが充電量とともに表示される

使われている車両は「COMS(コムス)」という電気自動車で、1人乗りの「P・COM」(初乗り10分で200円/1分ごとに20円)と、2人乗れる「T・COM」(初乗り10分で300円/1分ごとに30円)がある。P・COMには、後部に荷物を載せるスペースがあり、30kgまでの荷物を載せることができる。

1人乗りの「P・COM」と2人乗りの「T・COM」が選べる
1人乗りの「P・COM」と2人乗りの「T・COM」が選べる

Ha:mo RIDE、今後の可能性は?

Ha:mo RIDEは豊田市の他にも、東京都、沖縄県 今帰仁村、島根県 出雲市、タイ・バンコクにも展開されており、2019年度もその他の都市への展開が計画されているそうだ。

Ha:moは、自分が関わりのある身近なエリアでサービスが始まると、移動方法が画期的に変わる便利なシステム。さらにエリアが広がることを期待しておきたい。

沖縄など、観光地での移動手段としての可能性も高そうだ
沖縄など、観光地での移動手段としての可能性も高そうだ

[ガズー編集部]