立川祐路選手も参戦!タイのクルマ好きとコラボした日本の名門チームがスーパー耐久富士24時間でデビュー
チーム名に「GR Garage」とあったり、ドライバーラインナップを見てみると、Aドライバーには、カチョーン・チャラワノン選手、D、Eドライバーにはアンドルー・アヅンラヤビチット選手とウォーレン・アヅンラヤビチット選手というタイ人選手が登録されており、ますます気になるところ。
いったいどのようなチームなのか。参戦のきっかけやチームの運営、そして参戦の目的などについてチームに伺った。
実際にこのチームでは、インギングが中心となりチームの運営やマシンの整備などが行われているという。
タイでも屈指の財閥であるCPグループの執行役員であるカチョーン選手について、このレースに一緒に参戦したモリゾウ選手からも、「運転大好き」と紹介されるほどのクルマ好きでもある。
なお、ナニン選手はドライバーとしては登録されておらず、今回は監督として通訳も兼ねながらチームをけん引する。
ただ、インギングではこれまでもインタープロトシリーズでGR Supra GT4を走らせており、そのノウハウを生かし準備を進めてきている。
とはいうものの、インギングとしてスーパー耐久に参戦したことはこれまでなく、耐久レースのノウハウや壊れやすいパーツなどについての情報は、埼玉トヨペットやトレーシースポーツなどさまざまなチームに協力をしてもらったという。
こうした、チームを越えた協力関係が見られるのもスーパー耐久の魅力の一つだろう。
立川選手がGR Supra GT4を走らせたのはシェイクダウンとなった5月8日が初めてだというが、「普通に乗りやすいし、さすがはGT4車両なので最初から何の問題もなく走らせることができました」とリラックスした様子。
「チームもドライバーもスーパー耐久については初心者の寄せ集めで、1回テストしただけで最初のレースが24時間というのはかなり無謀ともいえるようなチャレンジだと思っています。だから勝った負けたというよりはきちんと24時間後のチェッカーを受けるのがチームの目標ですね。自分としてはナイトセッションで乗るのも久しぶりですし、スーパー耐久の柔らかい雰囲気の中で、本当に楽しんで走りたいなと思います」
かねてよりアジアへの進出を目指しているスーパー耐久にとっては、こうした国を超えた交流として活用されることは願ってもないことだろう。
近年、ST-XやST-Zなど、GT3やGT4車両が参戦するクラスが盛り上がりを見せ、さらにST-Qクラスという未来に向けた取り組みも行われているスーパー耐久。
国内の参加型の最高峰レースでありながらも、こうした海外からのドライバーやメカニックが参加することでその存在が海外に広まり、国際的に魅力的なレースとしてより人気が高まることを期待したい。
そうすることで、いずれはヨーロッパやアメリカなどの24時間レースとの交流が行われたり、世界的なスタードライバーが参戦してくれたら……、などと夢は広がるばかりの取材となった。
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