楽しく学んで美味しく味わう。S耐富士24時間で水素やカーボンニュートラルがより身近に
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スーパー耐久第2戦富士24時間レースのイベント広場で展開されていた、水素の利活用を提案する「水素タウン」
そして、そのイベントにふさわしく、イベント広場でもさまざまな出展ブースが軒を連ね来場者を楽しませてくれる。
そうした中、イベント広場にはスーパー耐久らしい展示エリアが展開されていた。スーパー耐久では開発車両が参戦するST-Qクラスで、水素の利活用やカーボンニュートラルの実証実験が行われている。それにちなんださまざまな取り組みが紹介されているので、それをご紹介していこう。
身近な水素の利活用を提案する「水素タウン」
現状では水素の利活用は産業やモビリティなどの分野のイメージが強いが、より一般的な生活の中で利活用する取り組みも行われている。そのコンセプトエリアが「水素タウン」だ。
ここでは水素を使った石窯で焼いたピザや、水素の調理器具を使ったドーナツやコーヒーなどが振舞われていた。さらに水素をつかったマイクロバブルの足湯もあるなど、水素のある暮らしがイメージできるようなエリアとなっていた。
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水素石窯でピザを調理するブース
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水素で熱した石窯で焼かれるピザ
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このホースからは水蒸気が出てくるのみで二酸化炭素が出ない
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ガスや薪の燃える臭いがしないため、ピザのいい香りが広がる
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水素キッチンカーで焼いたドーナツを提供するブース
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提供されるドーナツは「MORIZO DONUTS」
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小林可夢偉選手がプロデュースする「KAMUIコーヒー」が提供される、水素給電によるカーボンニュートラルなカフェ
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水素を使ったマイクロバブルを体験できる足湯
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水素の抗酸化作用やアンチエイジング、免疫力アップなどの効能を、直に肌から吸収するための検証が行われている
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手前にある白い「ポータブル水素カートリッジ」を差し込んで使えるハイドロゲングリルのコンセプトモデル
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水素貯蔵モジュール
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街の中で水素が活躍するイメージの模型
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水素を使った燃料電池の「FC小型トラック」
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FCEVに改良されたグランエース
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FCEVに改良されたピックアップトラックのタンドラ
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Moving eによる給電機能でイベント広場に電力を供給
このMoving eは、大容量水素を搭載する燃料電池バスで、可搬型外部給電器・可搬型バッテリーを組み合わせた移動式発電・給電のシステムを搭載する。
今回のイベント広場でも、このMoving eで発電した電気で充電されたホンダの交換式大容量充電池「Mobile Power Pack e(モバイルパワーパックイー)」を差し込んで給電できる「Power Pod e(パワーポッドイー)」で、カーボンニュートラルに関するブースの電力を賄っていた。
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Moving e(ムービングイー)
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ムービングイーで充電されたモバイルパワーパックイーを差し込み給電するモバイルポッドイー
楽しく学べて体験できる「カーボンニュートラル科学館」
水素エンジンのGRカローラを走らせるために集まった仲間でもある、川崎重工業や岩谷産業、大林組などの企業や水素に積極的に取り組む山梨県、他にもカーボンニュートラルを推し進める企業などのブースが並んでいた。
そしてこの「カーボンニュートラル科学館」を巡るクイズラリーも行われており、楽しく学んだり体験しながらクイズを解いていくと、「水素タウン」でおいしいものと交換できるという、うれしい仕掛けも用意されていた。
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カーボンニュートラル科学館のクイズラリーの受付
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クイズラリーをクリアすると、水素タウンで美味しいものと交換できた
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カーボンニュートラル科学館の川崎重工業のブース
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川崎重工業のブースで楽しめたCO2を捕まえるVRゲーム
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カーボンニュートラル科学館の岩谷産業のブース
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カーボンニュートラル科学館の大林組のブース
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カーボンニュートラル科学館のマツダのブース
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カーボンニュートラル科学館の山梨県の水素PRブース。山梨県では再生可能エネルギーの余剰電力を水素製造に利用し、県内の企業や大学と水素の利活用を推進している
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国内初という水素で走る燃料電池電動アシスト自転車の実証実験が、山梨県の道の駅富士川で行われている
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カーボンニュートラル科学館の神戸製鋼所のブース
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神戸製鋼所が開発した「Kobenable Steel」は、鉄鉱石から鉄を取り出す際に天然ガスを使うことでCO2の削減を実現している。さらに、この鉄を製品にする際に、熱処理を行わず整形したり、冷鍛による焼き入れ工程の削減など、CO2を削減する製法で製造されたボルトが、28号車ORC ROOKIE GR86 CNF conceptのエンジンに使用されているという。現在では、鉄1t作るのに約2tもの二酸化炭素を排出しているといい、こうした技術が早期に拡大されることを期待したい
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カーボンニュートラル科学館のTOYOTA UPCYCLEのブース。製造過程で出る端材や傷で使用できなかった素材をアップサイクルした商品を展示。若者への訴求をするためにカーカルチャーとファッションを融合したアイテムを提案するプロダクトレーベル 「CarService」とコラボレーションしたアイテムも並べられていた
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エアバッグとして使われるナイロン基布とシートベルトの端材を活用して作られたトヨタオリジナルのアウトドアプロダクト
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ペダルの足漕ぎで水素を作る体験ブース
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水素エンジン車GRヤリスH2
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豊田章男会長も自ら参加するカーボンニュートラル出張授業の紹介パネル
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イベント広場に展示されていたクラウンセダンFCEV。その反対側を見てみると……
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クラウンセダンFCEVのカットモデルになっていた
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クラウンセダンFCEVのカットモデル
(文:GAZOO編集部 山崎 写真:GAZOO編集部)
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