【トヨタ WEC】第1戦決勝、波乱の開幕戦を1-2で制しル・マン24時間へ

TOYOTA GAZOO Racingは、FIA世界耐久選手権(WEC)018年ー2019年のスーパーシーズンの開幕戦となるスパ・フランコルシャン6時間レースで、1−2フィニッシュを飾りました。

ドライバーコメント等、詳細はこちら(TOYOTA GAZOO Racing)

WEC 2018年 第1戦(開幕戦)スパ・フランコルシャン6時間レース 決勝結果:LMP1クラス

順位No.ドライバー名チーム/車種周回トップとの差ベストタイム
18中嶋一貴
セバスチャン・ブエミ
フェルナンド・アロンソ
TOYOTA GAZOO Racing/
トヨタ TS050 HYBRID
163 1:57.805
27小林可夢偉
マイク・コンウェイ
ホセ・マリア・ロペス
TOYOTA GAZOO Racing/
トヨタ TS050 HYBRID
1631.4441:57.442
33マティアス・ベシェ
トーマス・ローレン
グスタボ・メネゼス
レベリオン・レーシング/
レベリオンR13・ギブソン
1612 Laps1:58.820
44オリバー・ウェッブ
ドミニク・クライハマー
トム・ディルマン
バイコレス・レーシング・チーム/
エンソ・CLM P1/01・ニスモ
1585 Laps2:01.768
511ヴィタリー・ペトロフ
ミカエル・アレシン
SMPレーシング/
BRエンジニアリングBR1・AER
1585 Laps2:01.991

TS050 HYBRID 8号車の中嶋一貴とセバスチャン・ブエミにとっては、2年連続となる勝利であり、新加入のフェルナンド・アロンソにとっては国際F3000シリーズ以来、18年ぶりでのスパでの勝利となりました。

小林可夢偉、マイク・コンウェイ、ホセ・マリア・ロペスの7号車は、予選時のミスにより1周遅れでのスタートを課せられたにもかかわらず、最終的には優勝した8号車に1.444秒差の2位でフィニッシュ。TOYOTA GAZOO Racingは開幕戦での1−2フィニッシュを果たしました。

この結果、トヨタはこれまで戦ってきたWECシリーズ49戦での通算17勝目を挙げると共に、昨年から引き続いての4勝目、そしてスパに於いての3勝目を挙げることとなりました。TOYOTA GAZOO Racingはチーム及びドライバーズでの選手権争いをリードし、6月16日から17日にかけて行われる次戦ル・マン24時間レースに臨みます。

晴天の下で6時間のスタートが切られた決勝レースは、8号車の第一スティントを担当し、ポールポジションからスタートを切ったブエミが、後続からのプレッシャーをものともせずに首位をキープ。その間に1周遅れの最後尾スタートを課せられた7号車のコンウェイも猛追を見せ、最初のピットを出た時点で6位までポジションを取り戻していました。この時点で、首位のブエミは2番手に約30秒以上の差を付けていましたが、スタートから1時間経過後に出されたセーフティカーにより、このリードは、ほぼ帳消しとなってしまいました。

その約30分後、7号車はコンウェイから小林へ、8号車はブエミからアロンソへとドライバー交代。WECで初めての決勝レース走行を開始したアロンソにとっての最初の仕事は、ケメル・ストレートでGTクラス車両をかわしながら、後続に迫るライバル勢から首位の座を堅持することでした。

アロンソは、着実に走行を重ね、約1分20秒のリードを築き、次の中嶋へとつなぎました。アロンソから8号車を託された中嶋は、シートベルトの調整のため再ピットを強いられ、ピットアウト後には1コーナーで思わぬスピンを喫し、その際後続との差を失ってしまいました。

一方、コース上で目覚ましい追い上げを見せていた7号車は、3時間を過ぎた時点で見事中2位まで浮上。ロペスが小林からドライバー交代する時には、首位を行く8号車に対し1分ほどの差までその差を縮めていました。

レースが残り1時間を切った時点で、8号車のアロンソはコンウェイがドライブする7号車に対し、約1分の差をつけていましたが、残り1時間ほどで出されたセーフティカーにより、瞬く間にその差は僅か6秒まで縮められることとなりました。

アロンソとコンウェイは、残り25分で最後の給油のみのピットへ向かいました。その後も2台は僅差で走行を続けましたが、リスクを犯すことなく、総距離で1,100kmを越えるレースを最後まで全開で駆け抜けチェッカーを受け、TOYOTA GAZOO Racingは新たなシーズンの開幕戦となったスパ6時間レースを1−2フィニッシュで飾りました。

[ガズー編集部]