豊田社長がWECチャンピオン祝福のコメントを公開。「気持ちよく次のクルマでの戦いに向かっていく」来季新型車投入も示唆

11月14日にWEC(世界耐久選手権)第8戦バーレーン8時間レースの決勝が行なわれ、マイク・コンウェイ/小林可夢偉/ホセ・マリア・ロペス組のTOYOTA GAZOO Racing7号車TS050 HYBRIDが優勝し、2019/20シーズンのドライバーズチャンピオンを獲得した。同8号車も2位に入り、TS050 HYBRIDがラストレースで1-2フィニッシュを飾っている。

このうれしいニュースに対し、トヨタ自動車の豊田章男代表取締役社長が喜びのコメントを公開した。以下、その全文をお届けする。

----------------------

マイク、ホセ、可夢偉、最終戦の優勝そしてチャンピオン獲得おめでとう!
セブ、ブレンドン、一貴も、TS050 HYBRIDのラストレースを
無事に走りきり、ワンツーフィニッシュをしてくれてありがとう!

かつて、世界耐久選手権でのトヨタはシルバーコレクターと言われ続け
本当に悔しさの連続でした。
その悔しさを、なんとしても晴らしたいという想いで
2016年に走り始めたのがTS050 HYBRIDというクルマです。

しかし、その最初の年のル・マン。
優勝目前でこのクルマは止まってしまいました。
本当に悔しい想いをしました。
ドライバー達にもとんでもなく悔しい想いをさせてしまいました。

翌年、2017年。可夢偉がこのクルマの速さを証明してくれました。
今も残るル・マンの3分14秒791というサーキットレコードです。

しかし、決勝で完走できたのは3台中1台だけ...、
このクルマは速くは走れましたが、強くは走れませんでした。

2018年、やっとル・マンの道をトップで走りきることができました。
そして、2019年、2020年とル・マン3連覇を果たすことができました。

5年の月日をかけて、やっと、ドライバーたちに思い切って走ってもらえるようなクルマに
成長させることができました。

ただ、ル・マンを勝ったのは3回とも一貴やセブたちの乗る8号車でした。
ホセ、マイク、可夢偉の乗る7号車には、毎回なにかしらのトラブルを出してしまい
ずっと彼らに悔しい想いをさせてしまっていました。

正直に言って、ずっと、このことは気がかりでした。
今回、このクルマの最後のレースでは7号車が勝利を手にしました。
そして、最後の年のチャンピオンを7号車が獲ってくれました。
3人の笑顔を最後に見れたこと本当によかったです。ホッとしました。

これで安心して、このクルマを引退させることができます。
そして、ラストレースでのワンツーフィニッシュと
チャンピオンを獲ったドライバーたちの笑顔が、
次のクルマへの"良いタスキ"になりました。
気持ちよく次のクルマでの戦いに向かっていけます。

TS050 HYBRIDは34回のレースを戦い、16回のポールポジション、
15回のファステストラップ、そして19回の勝利を飾ることができました。

このクルマを走らせてくれたドライバーたち、エンジニア、メカニックのみんな、
サポートいただいた皆さま、そして、応援いただいたファンの皆さま、
本当にありがとうございました。

来シーズン、新しいクルマに変わります。

しかし、ドライバーたちに、
もっと安全に、もっと安心して、そして、もっと思いっきり走れる...、
そんな"もっといいクルマ"にしていきたいという気持ちは変わることはありません。

皆さま、引き続き、TOYOTA GAZOO Racingにご期待いただければと思います。
よろしくお願いいたします。

追伸

可夢偉へ

表彰台で一人だけシャンパンの栓が抜けず、かけられるだけになってましたね。
シャンパンの栓の抜き方を忘れちゃったのかと心配になりました(笑)
来シーズンからは新しいクルマで走ってもらいます。
シャンパンの抜き方を忘れるなんてことのないクルマを用意するつもりです。
期待して待っていてください!

 

トヨタ自動車株式会社 代表取締役社長 豊田章男

----------------------

コメントの中でも触れられている通り、来シーズンに向け新型車両の開発が進められており、また新たなステージでのTOYOTA GAZOO Racingの活躍を期待したい。

(画像:TOYOTA GAZOO Racing)

[ガズー編集部]