【トヨタ WRC】第3戦2日目、オジエが3本のベストタイムを刻み首位に立つ エバンスは総合3位、ロバンペラは総合5位につける

17号車(セバスチャン・オジエ、ジュリアン・イングラシア)
17号車(セバスチャン・オジエ、ジュリアン・イングラシア)

3月13日(金)、2020年FIA世界ラリー選手権(WRC)第3戦ラリー・メキシコの競技2日目デイ2が、メキシコのレオンを中心に行なわれ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのセバスチャン・オジエ/ジュリアン・イングラシア組(ヤリスWRC 17号車)が総合1位に、エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(33号車)が総合3位に、カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組(69号車)が総合5位につけました。

ラリー・メキシコの競技2日目は、レオンのサービスパークを中心に10本計132.86kmのステージが予定されていましたが、SS8「オルテガ2」がキャンセルされたため、全9本のステージで競われました。ステージの上空には朝から青空が広がり、日が高くなるにつれ気温も上昇。クルマにとって非常に厳しい1日となり、多くのWRカーがトラブルに見舞われました。しかし、ヤリスWRCは3台とも大きな問題なく9本のステージを走りきりました。

前回大会までにラリー・メキシコを5回制しているオジエは、オープニングステージのSS3「エルショコラテ1」で2番手タイムを記録し、総合3位に浮上。続くSS4「オルテガ2」ではベストタイムを刻み、首位に立ちました。その後さらに、SS10とSS11でもベストタイムをマークし、総合2位のライバルとの差を13.2秒に拡げて1日を締めくくりました。

前戦ラリー・スウェーデンでの優勝により、ドライバー選手権1位となったエバンスは、フルデイ初日の金曜日のステージで1番手スタートを担いました。ドライコンディションの路面は全体的にルーズグラベルに覆われて非常に滑りやすく、エバンスは後方スタートの選手たちよりも不利な条件での走行となったため、大きくタイムロス。それでも、午前中のセクションを総合5位で終えました。そして、午後のステージでは着実に順位を上げ、総合3位に浮上しました。

WRカーで初めてラリー・メキシコに挑んだロバンペラは、1本目のSS3でタイヤにダメージを負ったため、その後の3本のステージを慎重に走らなくてはなりませんでした。しかし、サービスを経て臨んだ午後のステージではペースが上がり、SS9「ラスミナス2」でセカンドベストタイムを、最終のSS12「ストリートステージ レオン」ではベストタイムを記録し、総合4位のライバルと2.3秒差の総合5位でデイ2を終えました。

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<<ラリー・メキシコ デイ2の結果>>

1 セバスチャン・オジエ/ジュリアン・イングラシア (トヨタ ヤリス WRC) 1h23m09.2s
2 テーム・スニネン/ヤルモ・レーティネン (フォード フィエスタ WRC) +13.2s
3 エルフィン・エバンス/スコット・マーティン (トヨタ ヤリス WRC) +33.2s
4 オィット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ (ヒュンダイ i20クーペ WRC) +33.4s
5 カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン (トヨタ ヤリス WRC) +35.7s
6 ガス・グリーンスミス/エリオット・エドモンドソン (フォード フィエスタ WRC) +1m16.8s
7 ポントゥス・ティディマンド/パトリック・バース (シュコダ ファビア R5) +4m16.7s
8 ニコライ・グリアジン/ヤロスラフ・フェドロフ (ヒュンダイ i20 R5) +5m07.8s
9 マルコ・ブラチア/ジョバンニ・ベルナッキーニ (シトロエン C3 R5) +5m54.3s
10 エミリオ・フェルナンデス/ルベン・ガルシア (シュコダ ファビア R5) +8m39.8s

チームコメント

<<カイ・リンドストローム (スポーティング ディレクター)>>
1日をトラブルと無縁で過ごせたのは、このラリーにおいてとても喜ばしいことです。今日もまた、3人のドライバー全員が本当にいい仕事をしてくれました。セブはクリーンな走りを続け、とても安定した1日でした。それこそがこのラリーでは重要であり、素晴らしかったと思います。エルフィンもまた、本当に良くやってくれました。なぜなら、このラリーでの先頭スタートは簡単ではないからです。明日に向けて、エルフィンはまだ十分勝負できます。カッレは、またしても私を含む皆を驚かせてくれました。全てを急速に習熟していく姿を見るのは、嬉しい限りです。我々の、この良い流れが明日も続くことを期待しています。

17号車(セバスチャン・オジエ、ジュリアン・イングラシア)
17号車(セバスチャン・オジエ、ジュリアン・イングラシア)

<<セバスチャン・オジエ (ヤリスWRC 17号車)>>
首位で1日を終え、本当に嬉しく思います。とても良い1日でした。今朝は、タイムは悪くなかったのですが、自信は十分にあるとはいえない状況でした。より快適に走れるようにといろいろなトライをする中で、クルマのセットップを少し変更し、グラベル路面での走行距離を重ねていったことで、午後のステージではフィーリングがかなり良くなりました。明日も長い1日ですが、ベストな出走順を得られたので、そのアドバンテージを最大限に活かしたいと思います。

17号車(セバスチャン・オジエ、ジュリアン・イングラシア)
17号車(セバスチャン・オジエ、ジュリアン・イングラシア)
33号車(エルフィン・エバンス、スコット・マーティン)
33号車(エルフィン・エバンス、スコット・マーティン)

<<エルフィン・エバンス (ヤリスWRC 33号車)>>
予想はしていましたが、1番手でステージを走るのは本当に大変でした。それでも、全体的には悪くない1日だったと思います。クルマは非常に快調でした。エル・ショコラテのステージでは、良いフィーリングを見つけることが難しかったのですが、それは非常に滑りやすい路面に原因があったのではないかと思います。そして、それ以外のステージについては、予想していた以上に良い走りができました。明日以降もできる限り攻め続け、自分に何ができるのかを見たいと思います。

33号車(エルフィン・エバンス、スコット・マーティン)
33号車(エルフィン・エバンス、スコット・マーティン)
69号車(カッレ・ロバンペラ、ヨンネ・ハルットゥネン)
69号車(カッレ・ロバンペラ、ヨンネ・ハルットゥネン)

<<カッレ・ロバンペラ (ヤリスWRC 69号車)>>
1日を通して着実な進化が感じられ、自信を持つことができました。クルマをとても早く理解することができて、嬉しく思います。やるべきことはまだ多くありますが、それでも良い1日でした。今朝最初のステージでは、どこでスローパンクチャーをしたのか分からなかったのですが、そんなこともあります。しかし、スペアタイヤが1本しかなかったので、その後は少し慎重にならざるを得ませんでした。午後のループステージではよりクリーンに、速く走ろうと試みたところ、上手く行きました。

69号車(カッレ・ロバンペラ、ヨンネ・ハルットゥネン)
69号車(カッレ・ロバンペラ、ヨンネ・ハルットゥネン)

次回のイベント情報

競技3日目となる3月14日(土)のデイ3は、サービスパークを中心に9本のSSが行なわれます。「グアナファティト」、「アルファロ」、「デッラマデロ」という3本のグラベルステージを、日中のサービスを挟んで各2回走行し、続いてレオンのレーシングサーキットで2本のスーパーSSが、1日の最後にはサービスパークの近くで1本のスーパーSSが行われます。9本のSSの合計距離は133.74km、リエゾン(移動区間)も含めた1日の総走行距離は304.52kmとなります。

[ガズー編集部]

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