【WRC2022】第12戦 ラリー・スペイン オジエが今季初優勝、チームは二年連続でマニュファクチャラーズタイトルを獲得

2022/10/20-23、ピュア・ターマックラリー開催2年目となる、WRC第12戦ラリー・スペインが行われ、TOYOTA GAZOO Racing WRTのセバスチャン・オジエ/ベンジャミン・ヴェイラス(1号車)が優勝。オジエの優勝は昨年の最終戦ラリー・モンツァ以来となり、ラリー・スペインでの優勝は4回目、WRC通算優勝回数はこれで55回となる。
また、カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン(69号車)が総合3位、エルフィン・エバンス/スコット・マーティン(33号車)が総合6位でフィニッシュし、チームは2年連続でマニュファクチャラーズタイトルを獲得した。
トヨタにとっては通算6回目のマニュファクチャラーズタイトル、WRC歴代3位の記録となり、2017年にTOYOTA GAZOO Racing WRTとしてWRCに復帰してからは、3回目のマニュファクチャラーズタイトル獲得となる。
また、前戦ラリー・ニュージーランドでロバンペラがドライバーズタイトルを、ハルットゥネンがコ・ドライバーズタイトルを既に獲得していたため、チームは今年も3つのタイトルを全て手にすることに成功した。

DAY1
4本のステージをミッドデイサービスを挟み各2回走行、そのうち最初の2本は新しいステージとなる全8本のステージは合計距離118.92km。当日は時々雨が降る不安定な天候であった。
オジエは出走順が7番手と遅かったため、ダーティな路面を走行するなど不利な条件での戦いとなったが、激しいトップ争いの末、総合1位で走り終えた。
また、ロバンペラが総合2位につけ、エバンスと勝田は共にSS7でタイヤにダメージを負い、エバンスは総合6位、勝田は総合8位で初日を終えた。

DAY2
1日の最後にサロウの海岸近くでショートステージを1本走行する、合計距離118.75kmの全7ステージが予定されていたが、途中SS11がアクシデントによりキャンセルとなり、計6ステージで争うこととなった。
当日は曇り時々晴れの一日となり、路面は一部が湿っていたが全体的にはドライコンディションで、金曜日よりもグリップレベルは安定していた状況であった。
オジエはSS10、またSS12、SS13連続でベストタイムを記録しリードをさらに拡大、ロバンペラが総合3位、エバンスが総合6位に、勝田が総合8位を堅守した。

DAY3
サービスパークの西側エリアで2本のステージをミッドデイサービスを挟んで各2回走行する計4本のステージの合計距離は56.10km。路面コンディションは全体的にドライであった。
オープニングステージのSS16は日が昇る前の朝7時のスタート、オジエは当初安定性を重視してクレバーに走行していたが、ステージを把握して臨んだ再走ステージ1本目のSS18、最終パワーステージのSS19でベストタイムを記録し、今シーズン初の、そしてGR YARIS Rally1での最初の勝利をあげた。
また、今シーズンからオジエとコンビを組んだヴェイラスは、初めてのWRC優勝となった。

<豊田 章男 (チームオーナー)>
チームのみんな、マニュファクチャラーズチャンピオンおめでとう! 昨年同様にドライバーズ、コドライバーズ、マニュファクチャラーズの全てのタイトルを獲ってくれて本当に嬉しく思います。そして、なにより“GRヤリスがトリプルチャンピオンカーになったこと“が嬉しくて仕方がありません。みんなに心から感謝します!

チームタイトルを決めてくれたのはセブとベンジャミンでした。振り返れば、新しい規定のクルマで臨んだ初戦モンテカルロでポイントを獲ってくれたのもセブ。そして、最後にチャンピオンを決めてくれたのもセブ。本当に頼もしい存在です。ありがとう。カッレとヨンネは6回の優勝でチーム最大の功労者です。エルフィンとスコットは苦しいラリーもありました。ですが、苦しい中でも諦めずに走り切ってくれたポイントが貴重なものになっています。エサペッカとヤンネも悔しいラリーが多かったと思いますが、3度表彰台に上がりチームポイントを獲得してくれました。貴元とアーロン。二人はチームポイントには加わらない参戦ですが、君たちが得点圏内に入り続けてくれたことがチームチャンピオンを引き寄せてくれました。

4台のGR YARIS Rally1 HYBRID、10人のドライバー、それを支えた全てのスタッフ、パートナーの皆さま、そして応援しつづけてくれた全世界のファンの皆さま、みんなで獲った2022年のチャンピオンです。皆さん、本当にありがとうございました!

日本では多くのファンが3週間後のラリージャパンを待っています。チャンピオンに相応しい走りを日本の多くのファンに見てもらいたいと思います。チームのみんなは、そのために、今夜は大喜びをして、また明日から最終戦に向けた準備を、よろしくお願いします!

トヨタ自動車株式会社 代表取締役社長 豊田章男

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