【WRC2023】第6戦イタリア サルディニア ウォータースプラッシュが勝敗を分ける

  • 総合 3位の69号車(カッレ・ロバンペラ、ヨンネ・ハルットゥネン)

2023/6/1-6/4、WRC第6戦がイタリアのサルディニア島で開催された。ここのグラベルステージは、WRCの中でも特に過酷なことで知られており、高速コースで、道幅が狭い道も多く、木々や大きな岩がステージのすぐ近くに迫ります。今年はウォータースプラッシュによりダメージを受けたクルマもあった。結果は、ヒュンデの1-2。優勝は今年初優勝のティエリー・ヌービル/マーティン・ヴィーデガ、2位はエサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルムとなった。
TOYOTA GAZOO Racing WRTは、3位ロバンペラ、4位エバンス、14位オジエ、勝田貴元は40位という結果だった。

DAY1
夕方より、オルビアの郊外でスーパーSSが1本行われ、オルビア市街地の道と、ハイスピードなグラベルセクションの両方を走行する3.20kmの舗装路と未舗装路が含まれるステージが行われた。ヒュンデのラッピがトップタイム、勝田貴元がラッピと0.9秒差でTOYOTA GAZOO Racing WRT内でトップタイムを記録し4位となった。

DAY2
DAY2は6ステージ、午前中は、ほぼドライコンディションでしたが、一部には湿っていたり、ぬかるんでいたりする区間もあり、午後にはまとまった雨が降った。
DAY1で6位につけたオジエは、午前中のSS5終了時点で2位のラッピに16.3秒差でトップであったが、その後のステージでペースがあがらず、SS8ステージ目でラッピに逆転された。タイム差は0.1秒である。勝田貴元はDAY2のSS3終了時点で3位まで順位をあげたが、SS4で遅れトップと47.4秒の差で5位となった。

DAY3
4本のステージを各2回走行、午後には激しい降雨があり、非常に滑りやすい路面コンディションでの厳しい戦いになった。
デイ2で首位と僅か0.1秒差の総合2位につけたオジエは、トップを奪取したが、SS12のウォータースプラッシュで車にダメージを受け遅れはじめたものの、SS13終了時点まではトップを守っていたが、SS14でコースオフしリタイアとなった。その結果総合18位となった。
デイ2で総合5位につけた勝田も、SS8のウォータースプラッシュでクルマに大きな衝撃を受けタイムロス。SS8は走破したがDAY3はリタイアとなった。

DAY4
最終日は、サービスエリアを起点に、島の北東部で2本のステージを各2回走行。その合計距離は46.02kmで、4日間で最短の一日。
デイ3で総合3位のロバンペラは、2位のタナック(Mスポーツ・フォード)に4.7秒差をつけるベストタイムを記録。最大獲得可能ボーナスの5ポイントを追加で獲得しました。ドライバー選手権首位の座を守り、2位のライバルとの差を25ポイントに広げました。勝田は、パワーステージは3番手タイムで走り、ボーナスの3ポイントを獲得した。

<<豊田 章男 (TGR-WRT会長)>>
TGR-WRTの皆さん、サルディニアお疲れさまでした!

特に、カッレとヤリ-マティは、短期間でヨーロッパと日本を往復してくれて大変だったと思います。そんなハードスケジュールにもかかわらず、今回も表彰台に乗ってくれたこと感謝しています。ありがとう!

4年前、私がサルディニアに行った時、自分もラリー後にウォータースプラッシュするつもりで最終日の朝に色々と準備をしていました。しかし、急遽、海に飛び込むことができなくなりました。あの時、私は、海に飛び込まなくて良くなり少し安心してしまった覚えがあります。きっと、そのせいで、我々のチームはサルディニアのウォータースプラッシュが苦手になってしまったのかもしれません(笑)。だから、セブもエルフィンも貴元も気持ちを切り替えて、次のラリーに向かってもらえればと思います。

とはいえ…、やっぱり私も、いつかはサルディニアでウォータースプラッシュをしてみたいと思っています。チームのみんなは水たまりに突っ込んでも力強く走り切れるクルマを目指し改善を続けてもらえればと思います! (今年のサルディニアは海への飛び込み禁止とのことですが…)

3週間後はサファリラリーです。サルディニア同様、厳しい道ばかりですが、この2年間、我々のチームはケニアの動物たちにとても好かれています。チームのみんな、アフリカのスペクテーターたちを魅了するような走りを今年もよろしくお願いします!

レースカレンダー

MORIZO on the Road