職人渾身のワイド&ロー60プリウス。純正をリスペクトしながら大迫力のスタイルに・・・大阪オートメッセ2025
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大阪オートメッセ2025に展示されているピアレスの60プリウス
2025年2月7日~9日に大阪府大阪市のインテックス大阪にて開催されている「大阪オートメッセ2025」の会場に、オレンジのボディカラーに負けないカスタムを纏った60系プリウスのカスタムカーが展示されている。
1997年に世界初の量産型ハイブリッドカーとして誕生したプリウスだが、近年は各車種にハイブリッドモデルが普及したことで、モデルチェンジに際してタクシー専用車にするという案も提起された。
しかし開発陣により、「これからの時代もお客様に選んでいただける愛車であり続けるために、『一目惚れするデザイン』と『虜にさせる走り』を兼ね備えたエモーショナルなクルマ」を目指して開発が行われた。
その傾斜角の強いフロントガラスや、19インチホイールとフェンダーの処理でよりタイヤを大径に見せていることなど、スポーティさを感じさせるそのデザインに、プリウスはある種の“スペシャリティカー”としての存在感が感じさせるデザインとなった。
そんなプリウスのスペシャリティカーとしての存在感をより昇華し、通る人が思わず足を止めてしまうようなカッコよさを纏わせたのは、大阪府和泉市に店舗を構えドレスアップやワンオフ製作で高い評価を得ているピアレスだ。
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大阪オートメッセ2025のピアレスのブース
実はこのプリウスはオーナーカーであり、今後公認車検を取得することを前提に開発されている。
このプリウスのカスタムを手掛けた石本和成代表は、「長い付き合いで僕を信頼してくれているので、僕の理想のカタチを追求させてもらいました」という力作だ。
このプリウスで特筆すべきことは、このスタイルを実現しているのが後付けのボディキットではなく、石本代表が「これ全部、鉄板なんです」というように、ボディをカットし板金、溶接とパテ盛りで前後のフェンダーを膨らませていることだろう。
しかも、石本代表が一番苦労したというリアタイヤのフェンダーは、あまり目立たないものの元々プリウスにあるBピラーからフェンダーに向けて緩やかに下がっているプレスラインの位置をそのままに、映り込みなどをすべて考慮のうえフェンダーをワイド化している。
そのため、サイドからの見た目はプリウス純正の滑らかなデザインを感じさせながら、ワイドなスタイルを実現している。
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60プリウスのデザインと製作を行ったピアレスの石本和成代表
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全て鉄板でワイド化したリヤフェンダー
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60プリウス純正のプレスラインを再現しながらワイド化している
エアロはフロント、サイド、リアすべてで純正のパーツから型を取りオリジナルで製作している。サイドエアロのボディカラーと同色の箇所も鉄板で製作していたり、リヤはGRスープラの純正のディフューザーを流用し違和感のない迫力のスタイルに仕上げている。
足回りにはイデアル製のエアサスペンションが入っているが、車高を理想の落とし具合にするために、ブラケット類を加工して取り付けている。
合わせるホイールはワーク ブラックレーベルの20インチ、10.5J。これもそのまま車検を取得する予定だが、実際の検査時にはモールを追加する想定だという。
そして、このインパクト抜群のボディカラーはNSXに採用されているオレンジ色で、塗装を担当するスタッフが「この色ではないと塗りたくない」と強くこだわったカラーだ。実際に塗装を始めたもののこの色は止まりが悪くかなりの苦労もあったというが、数日、朝日が昇る頃までかけてでも実現した塗装となっている。
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リヤウイングはアウディTT用のカーボンものを流用
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リヤウイングのステーも自作で取り付けている
お話を伺っている中で印象に残っているお話として「一生懸命やったクルマっていうのは絶対結果が出るんです。そのクルマのオーラのようなものをお客様は必ず感じてくれます」という。
お客様に全てを任せてもらったからには最高のものを作り上げる。スタッフ同士で意地を張り合いながら妥協を許さず一つの目標に向かって突き進む。まさに職人魂のぶつかり合いが生んだカスタムカーの傑作というわけだ。
ちなみに、スタイルだけではなく実用性にもこだわっていて、このクルマと同等のカスタムで仕上げたクルマでもガソリン1L当たり25kmという実績も記録しているという。
実際にこのクルマを見たカスタム好きのプリウスオーナーはこのスタイルに憧れる方も多いだろう。またこのスタイルならプリウスを買ってもいいかなと思うような方もいるかもしれない。
実は同業者からも「これはキット化すれば売れる」という声ももらっているというが、石本代表は「5台分のオーダーがもらえたらキット化を考えたい」と話していた。
ぜひ、プリウスオーナーのみなさんにはこのクルマについて拡散いただき、こうした熱き想いによって生まれゆくカスタムにより、プリウスが令和の“スペシャリティカー”としての階段を登ることに一役買ってみてはいかがだろうか。
(GAZOO編集部 山崎)
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