トヨタ「世界一の電動車メーカー」として新型車、TNGAをアピール…上海モーターショー2019

トヨタ C-HR EVの兄弟車、イゾアEV(上海モーターショー2019)
トヨタ自動車は、4月16日に開幕した上海モーターショー2019で、新型電気自動車(EV)『C-HR EV』と『イゾアEV』を世界初公開。電動化とトヨタの新プラットフォーム「TNGA」を軸として、「中国の多様なニーズに対応していく」(吉田守孝副社長)とアピールした。

開幕の封切りとなったプレスカンファレンスでは、“ミスターTNGA”とも言われる吉田副社長が登壇。「中国で新たに販売する新型車について2つの軸から紹介する。ひとつはモビリティカンパニーへの変革を支える電動化、知能化、情報化の中で、トヨタがリアルに実現してきた電動車普及の軸、もうひとつはトヨタが大切にしている『もっといいクルマづくり』の軸」として、電動化とTNGAを紹介。


電動化については、20年以上にわたるハイブリッド車の開発から「世界一の電動車メーカー」であると自負。トヨタは1997年に『プリウス』を発表して以来、40車種1300万台のハイブリッド車を世に送り出し、「1億300万トンのCO2排出量を削減した」とその成果を話す。中国では、「2005年に中国でプリウスの生産を開始、2015年には『カローラ』『レビン』のハイブリッドを国産化、以降、『カムリ』『アバロン』を投入しハイブリッド車のシェアを伸ばしている」(吉田副社長)。

ハイブリッドの開発で培った電動化技術によって、「2030年までに電動車550万台、ゼロエミッション車100万台以上を目指す。EVは2020年代前半までに世界で10車種以上にすることを掲げている」と話し、その中核を担う新型車としてC-HR EV、イゾアEVがアンベール。さらに燃料電池車(FC)であるバス『FCコースター』の導入も進めていることを明かした。


そして、C-HRやイゾアにも採用されているTNGAについては「もっといいクルマづくりに向け、車両の基本性能と商品力を格段に向上させる取り組みであり、トヨタのクルマづくりの構造改革」と紹介。中国では6車種のTNGA車を発表しているが、「今後、中国で販売するトヨタの新型車は、すべてデザインや燃費、走行性能において、お客様にご満足いただけるTNGA車になること、加えて、すべてのTNGA車に電動化ユニットを搭載準備することをお約束したい。2020年頃には中国で販売する車両の約7割をTNGA車に切り替えていく予定」と展望を語り、TNGA車として中国で7車種目となる新型『RAV4』のお披露目をおこなった。

カンファレンスの最後には、「中国の多様なニーズに応える」車として高級ミニバン『ヴェルファイア』の中国仕様を初公開。「すべての人に移動の自由を」として、「もっといいクルマづくりをこれからも進めていく。中国のお客様から真に愛される企業をめざす」と締めくくった。

上海モーターショー2019は、4月16日のプレスデーを皮切りに25日まで開催される。



(レスポンス 宮崎壮人)

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