RAV4 の兄貴分トヨタ ハイランダー 新型、ハイブリッドは燃費17%向上…ニューヨークモーターショー2019で発表へ

トヨタ・ハイランダー 新型
トヨタ自動車の米国部門は4月17日、新型『ハイランダー』(Toyota Highlander)の概要を発表した。実車は日本時間4月18日未明、米国で開幕するニューヨークモーターショー2019で初公開される。

初代ハイランダーは、2000年に発売。日本では『クルーガー』を名乗っていた。2代目ハイランダーは、2007年2月のシカゴモーターショー2007で発表。日本ではクルーガーの後継車として、『ヴァンガード』がデビューしたため、2代目ハイランダーは北米専用SUVとなった。その後、中国市場などでも発売されている。

現行ハイランダーは3代目モデルで2013年春、ニューヨークモーターショー2013で発表された。初代、2代目と同じく、『カムリ』のプラットホームをベースにした中型SUVだ。この現行ハイランダーがデビューから6年を経て、ニューヨークモーターショー2019では、4世代目モデルとなる新型が登場する。米国では、『RAV4』の上に位置するSUVだ。

◆新型RAV4のデザイン言語をフロントマスクなどに反映

新型ハイランダーのエクステリアは、日本市場に導入されたばかりの新型RAV4のデザイン言語を、フロントマスクなどに反映している。また、新型ハイランダーでは、タイヤの大径化や前後トレッド&フェンダー部の拡大により、ワイド感とスタンスの良さをさらに強調。SUVらしい力強さと洗練された上質感をあわせ持つ存在感のあるスタイリングを追求している。

インテリアは、3列シートSUVとしての多様な使用環境を踏まえ、先代モデルの取り回し性の高いボディサイズを維持しながらも、全長を先代比で60mm伸ばした。これにより、荷室容量を大幅に拡大し、使い勝手を向上させた。また、2列目シートのスライド量を30mm拡大して3列目の居住空間を拡げ、広々とした室内空間を創出している。

◆最新の車載コネクティビティと先進運転支援システムを採用

車載コネクティビティは最新版で、マルチメディアは、上級グレードに12.3インチの大型ディスプレイモニターを新設定した。全グレードで、Apple の「CarPlay」やグーグルの「Android Auto」に対応する。アマゾン(Amazon)のAI(人工知能)音声アシスト、「アレクサ」(Alexa)を利用可能にするなど、ユーザーの利便性を向上させている。

先進運転支援システム(ADAS)として、最新の「Toyota Safety Sense」を全車に標準装備した。車両や歩行者検知(昼間・夜間)、自転車検知(昼間)を行い、衝突回避支援や被害軽減を図る「プリクラッシュセーフティ」、レーダークルーズコントロール作動時に車線維持に必要な運転操作を支援する「レーントレーシングアシスト(LTA)」、カメラで認識した道路標識をマルチインフォメーションディスプレイに表示して安全運転を促す「ロードサインアシスト(RSA)」などを採用する。

◆新世代のハイブリッドシステムを搭載。燃費は先代比で17%向上

パワートレインは、V型6気筒ガソリンエンジン搭載モデルに加えて、ハイブリッドモデルは「TNGA」の2.5リットル直列4気筒ガソリンエンジン+モーターの新世代ハイブリッドシステムを搭載。燃費を先代比で17%向上させ、クラストップの燃費を実現している。さらに、アクセル踏み込み時のレスポンスの良さや、よりスムースな加速特性も追求しているという。

また、4WDシステムは、ガソリンモデルの上級グレードに、前後および後輪の左右駆動力を最適に制御する「ダイナミックトルクベクタリング機構」を、新型RAV4に続いて採用する。これにより、コーナリングや悪路走行時において、優れた操縦安定性とトラクション性能を追求した。

2WD走行時は後輪に動力を伝達する駆動系の回転を停止させて燃費向上を図る「ディスコネクト機構」を全グレードに導入する。ハイブリッドモデルに採用した4WDシステムでは、先代に対して30%最大トルクを増加させたモーターで後輪を駆動。また、走行状態に応じて適切に後輪にトルクを配分する新制御により、高い走破性と優れた操縦安定性を可能にしている。

(レスポンス 森脇稔)

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