「海の上でもFun to Drive!」トヨタマリン PONAM 試乗

トヨタPONAM-28V/PONAM-31試乗会開催。リビエラ逗子マリーナでの試乗会のレポート。
季節はマリンレジャーもいよいよシーズン到来と言ったところ。トヨタマリンは各地のマリーナで人気の「PONAM」(ポーナム)シリーズの試乗会を開催し、購入を検討している人やマリンレジャーファンが参加している。

リビエラ逗子マリーナ(神奈川県逗子市)は首都圏からも近いマリーナで、海に出るボートオーナーのみならず、湘南方面へのドライブでも人気のスポット。

まず『ポーナム31』に試乗する。陸上の『ランドクルーザー』で定評のあるディーゼルエンジン「M1KD-VH」エンジンの二基掛けのパワーと、高強度アルミ合金で構成されたハルは、より大型の船のような、鷹揚な乗り心地がある。しかし、この船の魅力はそれだけではない。

そんなおおらかな乗り味でありながら、舵を切った方向に素直に船首を向ける応答性の良さを併せ持っているところだ。操る上では大きさを感じさせない軽快さを併せ持っているのだ。また、ハルの形状が秀逸で、きれいに波を切り、多少の向かい風、潮流に逆らうようなクルージングでも波をほとんど被ることがなかった。

「意図した方向に素直向いてくれる。操る楽しみがある。これがトヨタのボートの自慢です」と、説明担当者。海の上でもFun to Driveだ。

次に『ポーナム28V』を試乗する。こちらは、「31」と同じエンジンを一基搭載、ハルは、FRPでPVCのコア材を挟み込むトヨタハイブリッドハルを採用した。この構成は設計の自由度と、強度と剛性の高さが利点だ。

全長のわりには幅の広い28V、キャビン内の広さは同等の全長の船に比べてゆとりを感じることができた。そして静粛性が高い。船の速度が上がってきても会話に支障が出ない。これは安全確保の観点でも大切な性能だ。

そして、群を抜いてる性能は波を超えたときのあたりの柔らかさだ。少し大きな波を越えて、船体がたたきつけられるようなときの快適性が、同等クラスのボートに比べて格段にマイルド。それによって操縦に集中することができる。そしてバウデッキ周りのデザインによって、波をかぶって水に潜るような航行でもいち早く体勢がリカバリーされる。また、一基掛けならではの重量配分の良さも特徴と言えるだろう。

Sグレードではオプションで、Xグレードには標準で装備される、世界初の1基掛けエンジン艇用トヨタバーチャルアンカーシステム(TVAS)も心強い。TVASは、GPSにより船体位置を検出し、風向き、潮流をコンピューターが判断して、操船制御を行なう。自動で停船時の船体位置や、流し釣り時の船首方位を保持できる。24Vの強力な仕様になっていて、出港帰港時にも威力を発揮する。トヨタマリンのスタッフは「このクラスだと、一人で乗ることも少なくありません。また、複数で乗っても、フェンダーやロープの準備などは船舶免許保持者がすることになります。そんな時、これがあると、余裕をもって作業できます」と話す。

28Vでも、試乗会の会場となった逗子から伊豆七島の大島くらいまでは難なく行けるというポーナムシリーズ。何艇も乗り継いできたベテランから、初めてのマイボートにという人からの支持も厚い。乗ってその理由は容易に体感することができた。「逆に心配なのは、初心者でも容易に出かけられるということかもしれません。最初はあまり無理せず、少しずつ行動範囲を広げていただくのがいいと思います」とスタッフ。

(レスポンス 中込健太郎)

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