人気の新型「トヨタ・シエンタ」は、ここがスゴい! 注目すべき機能や装備を紹介

トヨタのコンパクトミニバン「シエンタ」は、フルモデルチェンジでどう進化した? その特徴を、ファミリーカーには一家言あるカーライフ・ジャーナリスト、まるも亜希子が解説する。

日本の道路事情に合うコンパクトな5ナンバーサイズで、両側スライドドアを備え、3列シートが選べるミニバンとして大人気のトヨタ・シエンタ。スポーティー路線だった先代から大変身を遂げ、新型は癒やし系の愛されキャラとなったデザインでも話題となっている。

ボディーサイズは先代同等をキープしつつ、初代に回帰したともとれる箱型のフォルム。新型のシエンタはそのカタチだけでなく、乗降性や居住性が大きく進化しているのが見どころだ。

まず感心させられるのは、スライドドアからの乗降性。地上から33cm(FF車の場合)という低いフロアは先代同様だが、開口部の高さは従来比6cmアップの120cm。身長165cmの筆者なら、大きく腰をかがめなくても頭をぶつけることなくスムーズに2列目シートへと乗り込めるようになっている。

3列目シートへのアクセスも、2列目シートをレバー操作でタンブル(折りたたみ&回転)させるだけとスマート。ただ、2列目シートにチャイルドシートを装着している場合など、タンブルできない状態だとやや使いにくいという弱点があるため、チャイルドシートを卒業した年齢の子どもがいるファミリーのほうが、より便利に使えるとはいえそうだ。

一方、3列目シートは2列目シートの下に格納できる仕組みなので、荷室のフロアは低くフラットになるし、普段5人乗りとして使う人ならアウトドアレジャーなどの荷物もラクに積み込める。開発者によれば、バックドアの開口部の高さも荷室高も先代より拡大されており、自転車の積み込みもラクになったとのこと。7人乗り仕様のシエンタは、「3列目シートは帰省時などでたまに使う程度だが、無いと困る」というファミリーにぴったりなのだ。

そしてアイデア賞をあげたい便利な収納もたくさんある。運転席と助手席のカップホルダーは紙パック飲料も入る形状で、その横にはペットボトルのキャップ置き場に最適な小さなトレーが。運転席の背面には後席用のUSBソケットとスマホのポケットもある。グレードによっては運転席のアームレストにはフックがあって、何かと置き場に困るマスクを掛けたり、ゴミ袋を目立たないようにつり下げておくこともできる。また上級グレードのシートは消臭・撥水(はっすい)・撥油(はつゆ)加工のファブリックで、掃除も簡単。さまざまな点をきめ細かく改善し、より使いやすく快適になっているのが新型シエンタだ。

(文:カーライフ・ジャーナリスト まるも亜希子)

[GAZOO編集部]

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