マニュアル車(MT車)のおすすめ5選-メリットや助手席が喜ぶかっこいい運転方法など
自分で車をコントロールし、快適な走りを作り出す「マニュアル車(MT車)」。そんな運転する楽しみを存分に味わえる、おすすめの車をご紹介します。また、初心者にも運転に慣れている人にも役に立つ、マニュアル車の運転方法やコツ、やってはいけないことも合わせて解説。この記事を読んで、マニュアル車を楽しく乗りこなしましょう。
目次
マニュアル車(MT車)とは?
マニュアル車(MT車)とは、ドライバーが行うシフトチェンジを、手動でしか行うことができない車を指します。
手動でシフトを入れ替えて変速する仕組み(装置)を英語でマニュアルトランスミッションといい、「MT」は「Manual Transmission(マニュアルトランスミッション)」の略です。
マニュアル車は手動変速機を搭載しているため、世間に多く流通しているAT車とは異なり、クラッチやシフトチェンジを自分で操作して運転します。
マニュアル車の販売台数は、1985年は50%以上の割合を記録していたのに対し、現在では1%程度とかなりの減少傾向に。ただし、現在でも、スポーツカーや軽自動車などでマニュアル車が販売されています。
【基礎のおさらい】マニュアル車とオートマ車の違い
マニュアル車(MT車) | オートマ車(AT車) | |
---|---|---|
シフトチェンジ方法 | 手動 | 自動 |
ペダル数 | 3つ (クラッチペダル有) |
2つ |
必要な免許 (普通自動車運転免許) |
限定なしの免許 | AT限定(または限定なし) |
マニュアル車(MT車)とオートマ車(AT車)の一番の違いは、シフトチェンジが「手動」なのか「自動」なのかという点です。
マニュアル車は、ドライバーが「クラッチペダル」を使いエンジンへの動力伝達を制御し、ドライバー自らがシフトレバーを操作してギアを変速しながら運転する車です。一方、オートマ車は、そのクラッチ操作やシフトェンジの操作を車が自動的に行います。
マニュアル車を運転するには、AT限定でない普通自動車運転免許が必要です。
マニュアル車がおすすめの人
- 車や運転が好き
- 操作性を楽しみたい
- 自分にしかない運転がしたい
- 乗りたい車にこだわりがある
マニュアル車は、シフトやクラッチなどの操作を自身の裁量で行うため、車を操っている感覚をダイレクトに感じながら運転したい人におすすめです。
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おすすめのマニュアル車5選
トヨタのおすすめマニュアル車5選をご紹介します。マニュアル車の購入を検討している方は、ぜひ特徴をチェックしてみてください。
【老若男女問わず】トヨタGR86 RZ
トヨタのマニュアル車の中で、初心者から上級者を問わず楽しんでいただけるが「GR86」です。スバルの「BRZ」は兄弟車種です。RZグレードは、RCグレードやSZグレードと比較すると、RZの方がよりスポーティなホイール、シート、内装装備などになっています。
具体的には、シート表皮はウルトラエードと本革のコンビシートを採用しており、内装色はブラックだけでなく、ブラック×レッドカラーも選択可能です。
ホイールサイズは、「SZグレード」よりもさらにインチアップ。ブラック塗装の18インチアルミホイールを装備しています。
スポーティーなMT車が欲しいのであれば、間違いなくおすすめできるのがGR86です。
【マニュアルを軽快に楽しむ】トヨタヤリスX
トヨタ車の中で、比較的低価格で、精悍なエクステリアな「ヤリス」。ヤリスXのマニュアル車は、120PSのためマニュアル車を全力で楽しむにはうってつけの車です。免許取得したての方は、このクルマでマニュアル車の楽しさを、とことん追求することもできます。
フロントグリルには、ブラック塗装が施され、大型のブラックリアルーフスポイラーやドアベルトモールディングが標準装備されています。
【走りへの意思を体現したコンパクトボディ】トヨタ コペン GR SPORT
「コペン GR SPORT」は、コンパクトなボディでありながら、モータースポーツの情熱を受け継いだ軽スポーツカーです。ダイレクトかつ心地よさを体感できる5速マニュアルトランスミッションを搭載。マニュアル車の醍醐味である「車を操る楽しさ」を実感できます。
内装には、安定した運転姿勢を支えるホールド性に優れたレカロシートや、握り心地のよい本革ハンドルを設置。走りへの強い意思を感じるデザインは、ドライバーの心をくすぐるでしょう。
【日常に走りを追求する楽しさを】トヨタ GRヤリス RZ
トヨタ「GRヤリス」は走りを追求したモデル。妥協のない性能とスポーツカーらしい高級感あふれる見た目が魅力です。レースに勝つために考えつくされたデザイン・性能で、ルーフは低く、3ドア。また、操作性にこだわった専用パーツが特徴です。ダイナミックさと精緻さを兼ね備えた本格的なスポーツカーで、快適な走りを追求したい人におすすめの車です。
その中でも注目はRZグレード。RZは自動車のレースを表すR(Rally/Raicing)に、究極を表すZをつけたもの。この車のために設計された直列3気筒エンジンが搭載されています。
信頼できる性能で、どんな走りにも素早くこたえてくれる、魅力に満ち溢れた車です。
【心から走りを楽しめるピュアスポーツカー】トヨタ スープラRZ
トヨタの「スープラRZ」は、スポーツカーが好きな方におすすめのマニュアル車です。
ピュアスポーツの理想の形を追い求めた、低重心の美しく、官能的なフォルムがかっこいいデザイン。
内装もスポーツシートにこだわり、ホールド性能を重視して設計されています。走行テストのたびに改良を重ね、ドライバーのための包み込むようなシートと、特別設計のディスプレイを搭載。
前方の車や歩行者を検知する、ミリ波レーダーと単眼カメラも搭載されており、デザイン性と安全性の両方を兼ね備えています。
おすすめのマニュアル車の価格一覧
商品名 | 価格 |
---|---|
トヨタGR86 RZ | 3,349,000円〜 |
トヨタヤリスX | 1,548,000円〜 |
トヨタ コペン GR SPORT | 2,437,200円〜 |
トヨタ GRヤリス RZ | 3,960,000円〜 |
トヨタ スープラRZ | 7,313,000円〜 |
先ほどご紹介した5つのマニュアル車の価格一覧表です。選ぶオプションなどにより、価格は多少前後します。5台の特徴と価格を参考に、お気に入りのマニュアル車を見つけてください。
マニュアル車(MT車)を選ぶメリット・デメリット
マニュアル車(MT車)のメリット・デメリットをご紹介しておきましょう。
マニュアル車を選ぶメリット・デメリットとは?
●メリット
ここでは、メリットについて詳しく解説していきます。(マニュアル車・MT車のデメリットについては、こちらで詳しく解説しています。)
自分の操作スキルが快適な走りに大きく影響する
マニュアル車のメリットは、自由な操作性があり、運転している実感がわきやすいことです。
エンジン回転数に合わせて自分の手でシフトチェンジを行うことで、軽やかな加速感を得られます。また、マニュアル車独特のかっこいいエンジン音を楽しめることも魅力です。
まさに、運転が好きな方にはたまらない車といっても過言ではありません。
加減速に対応しやすい
マニュアル車であれば、停止中でも走行中でもギアを自由に選択できます。そのため、加速もブレーキなしの減速にも対応しやすいといえるでしょう。
例えば、4速で走行中に急激に減速する必要があった場合、3速ではなく2速に素早くシフトチェンジが可能です。その後、素早く加速しなければならなくなったとしても、3速より2速のほうが前に出る力が強くなるため、スムーズな加速に対応できます。
オートマ車でも任意のタイミングでシフトチェンジができる「マニュアルモード」を採用した車種であれば、マニュアル車と同じようなシフトチェンジが行えますし、最近のATは高性能であるため、加速ラグを殆ど感じなくなってきています。
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マニュアル車(MT車)のかっこいい運転方法(コツ)
マニュアル車を運転する際は、座席の位置や発進方法などチェックしておきたいポイントがあります。それぞれのコツを押さえて、かっこいい運転方法をマスターしましょう。
【基本】座席の位置と角度に気をつける
マニュアル車を運転する際、座席はクラッチペダルを奥まで踏み込んだときに、左足の膝が軽く曲がる程度の位置に調節します。膝がまっすぐに伸びてしまう位置だと、クラッチペダルの踏み込みが甘くなり、適切な操作ができません。
背もたれも、リラックスした姿勢をとれる角度に調節しましょう。
座席の位置と角度に気をつけることで、長時間でも体が疲れることなく運転できます。自分にとってハンドルやシフト、クラッチペダルの操作をしやすい座席のポジションを見つけることが大切です。
【心得】上手な運転のためには、車の音を聞く(車の声に耳を傾ける)
マニュアル車を運転する際の心得として、車の音(声)に耳を傾けることが重要です。車の音(声)とは、マニュアル車のエンジン音や加速音、クラッチ操作によるシフトチェンジ前と後の切り替え音などが挙げられます。
マニュアル車から発せられるさまざまな音を確認しながら運転することで、よりやさしく安全な運転を実践できるでしょう。
【初心者向け発進テク➀】発進は、最小限のアクセル+クラッチは段階的に
マニュアル車の発進時は、アクセルをほんの少しだけ踏み込む状態を保ちながら、クラッチペダルを上げていき半クラッチ状態を少しキープしましょう。その後クラッチペダルを離します。アクセルを強く踏み込みすぎたり、半クラッチをキープせずいきなり離してしまったりすると、エンストを起こす原因になります。
アクセルの踏み込みを最小限にし、半クラッチのポイントを感じて覚えることで、より上手な発進とシフトチェンジ操作ができるようになるでしょう。過度なアクセルの踏み込みを減らせば、車の負担も減らし、スムーズなアクセル操作ができます。
【ポイント】
- アクセルは最小限に吹かす
- 半クラッチの状態を少しキープしスムーズにつなぐ
【初心者発進テク➁】発進後は、素早くシフトアップする
マニュアル車での発進後は、素早くシフトアップしましょう。1速で走行する時間を極力少なくすることで、スムーズな走行が行えます。
【初心者発進テク➂】坂道発進は、ハンドブレーキを活用して後方に下がるリスクを排除
マニュアル車で上手に坂道発進するには、ハンドブレーキを活用することが重要です。
教習所では、必ずハンドブレーキを使って坂道発進するように習ったと思います。慣れてきたらハンドブレーキを使わずに坂道発進する方法もありますが、坂道では後方に下がってしまうリスクがあるため、後ろの車に接触しないようにするためにも、ハンドブレーキを利用しましょう。
その後、平坦な道路よりも少し大きくアクセルペダルを踏み込み、半クラッチ状態にすると、車がほんの少し前に出る力が働きますので、車のわずかな挙動を感じたら、素早くハンドブレーキを解除しましょう。そうすることで、エンストを起こさず、後方に下がることもなく発進できます。
坂道発進は、マニュアル車の始動操作の中でも初心者にとっては難易度が高い技術です。半クラッチの感覚をつかみ、慣れてくればハンドブレーキを使わなくても車が後退する心配はなくなるでしょう。
【シフトチェンジテク➀】シフトアップは、アクセルを抜く+クラッチもスムーズに
マニュアル車でスムーズな加速を行うには、クラッチだけでなくアクセル操作も重要です。シフトアップするときは、アクセルを抜いた状態で、シフトを変更します。シフトチェンジが終わったら、アクセルを踏み込み加速を行います。
また、クラッチは、膝全体を使ってゆっくりと離していきましょう。
【シフトチェンジテク➁】シフトダウンは、適切なシフト選択+丁寧なクラッチを
減速時のシフトは、ギアの入れ替え先の選択が重要です。急激に減速させたり、高速運転のときに5速から2速などへ飛ばしシフトをすると、エンジン回転数がオーバーレブ(エンジンの許容回転数を超える)し故障の原因になってしまいます。飛ばしシフトはせずに、1速ずつシフトダウンするようにしましょう。
プロのMT発進時・加速時のシフトアップテクニックを動画で見る
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マニュアル車(MT車)の運転でやってはいけないこと
マニュアル車を長く楽しむために、運転中にやってはいけない4つのポイントを押さえておきましょう。
クラッチペダルに左足を乗せ続ける
マニュアル車で走行中は、クラッチペダルから左足を離しましょう。足をクラッチペダルに乗せたままにすると、踏み込んでいるつもりがなくても、足の重みで半クラッチ状態になる場合があります。半クラッチ状態が続くとクラッチ板の消耗を早めてしまうため、必要時以外は足を乗せないことが大切です。
十分な加速を終えたら、左足はフットレストに置きます。信号待ちなどの時間も意識してみてください。
半クラッチを多用する
半クラッチの多用も、マニュアル車の運転でやってはいけない行動のひとつです。半クラッチは主に発進時、時にはシフトチェンジ時に必要な操作ですが、使いすぎるとクラッチ板の消耗を早めてしまいます。クラッチ板を長持ちさせるためにも、使い過ぎに注意しましょう。
シフトノブを握ったまま走行する
マニュアル車の走行中は、シフトノブを握ったままにしないことも重要です。シフトノブは、マニュアル車のトランスミッションに直結しています。必要以上に強く握ったり手の重みがかかったりすると、パーツの消耗を早める原因に。
シフトチェンジをするとき以外は、なるべくシフトノブに手を置かないことがおすすめです。
クラッチやシフトを中途半端に操作する
ギアが確実に入っていない状態では、シフトチェンジができなくなります。また、クラッチの踏み込みが甘くても同様にシフトチェンジできません。中途半端な操作はできるだけ避けて、「確実にギアを入れる」、「クラッチをしっかりと踏み込む」という操作を心がけてください。
マニュアル車(MT車)に関するよくあるQ&A
マニュアル車(MT車)の運転について、よくある質問事項をまとめました。気になる点は事前に解消して、マニュアル車の運転を楽しめるようにしましょう。
Q.マニュアル車は運転初心者におすすめですか?
A.ご自身の好みや運転する地域の地形によります。
マニュアル車の操作方法は教習所でしっかりと学ぶため、初心者であっても運転はできます。
しかし、公道での運転に慣れるまでは少し時間が必要ですが、1か月もすれば慣れてしまいます。とくに坂道が多い地域に住んでいる場合は、習得が早いかもしれません。マニュアル車を運転できる免許を取得したての方は、最初のマイカーをマニュアル車にするのはお勧めです。教習所での学習以降にマニュアル車を運転しないと、マニュアル車を運転する技量はすぐに衰えていきます。
また、マニュアル車の中には、「HSA(ヒルスタートアシスト)」という坂道発進を補助する機能がついた車もあります。初心者の方は、このような機能がついたマニュアル車を選ぶのもおすすめです。
Q.AT車限定免許ですが、マニュアル車を運転したいです。
A.教習を受けて、AT限定を解除する必要があります。
AT限定免許では、マニュアル車の運転はできません。教習所で最低4時間以上の技術教習を受けて限定解除審査に合格すれば、AT限定という条件を解除し、マニュアル車を運転できるようになります。
この技能教習では、クラッチ操作やシフトの操作方法、発進や停止といった基本操作だけでなく、交通の状況に合わせた判断力も問われます。
教習費用は、教習所によって異なりますが、10万円ほどかかります。
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Q.マニュアル車のデメリットは何ですか?
A.①選べる車種が少ないこと、➁AT車よりも操作の手間数が多いこと、➂エンストや坂道発進時の後退が起こりやすいことが挙げられます。
➀選べる車種が少ない
最近の日本では、マニュアル車の販売台数が減少しています。そのため、新車販売されているマニュアル車の種類も、オートマ車と比べると極端に少ない状況にあります。新車・中古車を問わないのであれば、選べる車種は増えますが、それでもオートマ車よりは選択肢が少なくなります。
➁AT車よりも操作の手間数が多い
マニュアル車は、オートマ車と比較すると運転操作の手間数が多いので渋滞時などはAT車より疲れやすいです。
しかし、「自分で車を操っている感覚」を楽しめることは、マニュアル車だからこそ味わえる魅力です。
➂エンストや坂道発進時の後退が起こりやすい
マニュアル車の場合、クラッチペダルやアクセルを踏むタイミングがずれると、エンストしたり坂道で後退したりしてしまう可能性があります。
フットブレーキをしっかりと踏む、サイドブレーキを使うなど操作を工夫すれば、このようなミスを最小限に減らせます。安全な場所で練習してみるのもひとつの手です。
お気に入りのマニュアル車を見つけて運転を楽しもう
マニュアル車は、自分自身でシフトチェンジしながら運転する車です。
独特の操作性を楽しみながら運転できることがマニュアル車のメリット。オートマ車と比べて操作はやや複雑ですが、コツさえマスターしてしまえば、快適な乗り心地とかっこいい運転を実現できます。
マニュアル車の流通量は年々減少しているため、購入する際はマニュアル車に乗る理由を明確にしたうえで、各車の特徴を吟味しながら選ぶことがおすすめです。
ご紹介したおすすめのマニュアル車や運転方法のコツを参考に、お気に入りの1台を見つけて運転を楽しみましょう。
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