車庫証明書とは?取得条件や必要書類、申請の流れをわかりやすく紹介
車庫証明書は、自動車の保管場所が適切に確保されていることを証明するための書類です。正式名称は「自動車保管場所証明書」といい、普通車を購入する際や、引っ越しなどによって使用の本拠の位置や保管場所が変更となる場合に必要になります。
なお、軽自動車については「車庫証明」という制度ではなく、地域によっては保管場所の届出が必要となる仕組みです。つまり、普通車と軽自動車では求められる手続きの名称や扱いが異なるため、あらかじめ違いを理解しておくことが重要です。
また、申請先は市区町村役場ではなく、保管場所を管轄する警察署です。手続きそのものは決して難しいものではありませんが、申請先を誤ったり必要書類に不足があったりすると再提出となり、納車や登録のスケジュールに影響が生じることも。
本記事では、車庫証明の基本的な仕組みから、必要となる場面、取得条件、必要書類、取得方法、費用、そして手続き時の注意点までを順を追って整理します。
【もくじ】
1. 車庫証明書が必要になる主な場面
2. 車庫証明書を取得するための条件
3. 車庫証明書の取得に必要な書類
▶︎ 自動車保管場所証明申請書
▶︎ 保管場所の所在図・配置図
▶︎ 保管場所使用権原疎明書面(自認書)
▶︎ 保管場所使用承諾証明書
▶︎ 使用の本拠の位置が確認できるもの
4. 車庫証明書の取得方法
5. 車庫証明書の取得にかかる費用
6. 車庫証明書の取得にかかる日数
7. 車庫証明書の取得は「早めの確認」がスムーズに進める鍵
車庫証明書が必要になる主な場面
車庫証明書が必要になる主な場面は、登録自動車の新規登録や変更登録、移転登録などを行うときです。新車・中古車を問わず、普通車の新規登録では、車庫証明書の提出が求められます。また、変更登録や移転登録でも、使用の本拠の位置の変更を伴う場合には、車庫証明書の提出が必要となる場合があります。
つまり、車庫証明書はクルマの購入時だけでなく、名義変更や引っ越しによる住所変更に関連して求められることもある書類です。
ただし、使用の本拠の位置によっては、車庫証明書が不要となる地域もあります。実際に必要かどうかは、使用の本拠の位置を管轄する都道府県警察本部や警察署で確認しておくと安心です。
車庫証明書を取得するための条件
車庫証明書を取得するには、まず保管場所が法律上の要件を満たしている必要があります。代表的な条件のひとつが、自動車の使用の本拠の位置から保管場所までの距離が2kmを超えないことです。個人であれば通常は自宅、法人であれば事業所や営業所など、実際に活動の拠点となっている場所が使用の本拠にあたります。
また、保管場所は道路以外の場所であることが前提です。加えて、そのクルマが通行可能な道路から支障なく出入りでき、クルマ全体を収容できる広さが求められます。車体が道路にはみ出すような場所や、出入口からスムーズに出し入れできない場所は、保管場所として認められません。
さらに、保管場所を使用する権利を有していることも条件となります。自分の土地や建物を使用する場合は自認書、月極駐車場など他人の土地や建物を使用する場合は、保管場所使用承諾証明書、または駐車場賃貸借契約書の写しなどを準備します。
車庫証明書の取得に必要な書類
車庫証明書を取得する際に必要となる書類は、主に以下のとおりです。
- 自動車保管場所証明申請書
- 保管場所の所在図・配置図
- 保管場所使用権原疎明書面(自認書)または保管場所使用承諾証明書
- 使用の本拠の位置が確認できるもの(申請者欄の住所と使用の本拠の位置が異なる場合)
書類は保管場所を管轄する警察署で入手できるほか、各都道府県警察や警視庁のホームページからダウンロード可能です。ここでは、それぞれの書類の内容と注意点を順番に見ていきましょう。
▶︎ 自動車保管場所証明申請書
申請時には、自動車保管場所証明申請書を提出します。必要部数や提出方法は地域によって異なることがあるため、事前に確認しておきましょう。
申請書には、車名、型式、車台番号、自動車の大きさなどの車両情報を記入します。これらは車検証や販売店から受け取る資料を見ながら、誤りのないように記載することが大切です。また「使用の本拠の位置」には、個人であれば実際に生活の拠点となる住所、法人であれば事業所の所在地を記入します。「自動車の保管場所の位置」には、実際にクルマを保管する駐車場の所在地を記入します。似ている項目ですが意味が異なるため、書き間違いに注意が必要です。
記載例については、こちらのPDFをご確認ください。【保管場所証明申請書】の記載例(PDF)
▶︎ 保管場所の所在図・配置図
保管場所の所在図・配置図は、駐車場の場所や周辺状況を示すための書類です。
所在図には、自宅や事業所などの使用の本拠の位置と、クルマを保管する駐車場との位置関係を示します。あわせて、両者の直線距離も記入するのが一般的です。地域によっては、手書きではなく、地図アプリの印刷画面に本拠地と駐車場の位置を書き込んだ資料でも認められる場合があります。
配置図には、駐車場の区画、出入口、接している道路の幅員、周辺の建物や構造物などを、できるだけわかりやすく示します。駐車スペースの幅や奥行き、区画番号がある場合は、その番号も記載しておくと安心です。なお、同じ保管場所でクルマを買い替える場合などは、所在図の提出を省略できるケースもあります。ただし、これについても地域差があるため、事前に確認しておくと確実です。
記載例については、こちらのPDFをご確認ください。【保管場所の所在図・配置図】の記載例(PDF)
▶︎ 保管場所使用権原疎明書面(自認書)
保管場所が自分の土地や建物である場合は、保管場所使用権原疎明書面、いわゆる自認書を提出します。これは、その保管場所を自分が使用する権利を有していることを示す書類です。申請者本人が所有している土地や、自宅敷地内の駐車スペースを使用する場合に提出します。
記載する住所や氏名は、保管場所証明申請書と一致している必要があります。記入ミスや表記ゆれがあると補正を求められることもあるため、あらかじめ確認しておくと安心です。記載例については、こちらのPDFをご確認ください。【保管場所使用権原疎明書面(自認書)】の記載例(PDF)
▶︎ 保管場所使用承諾証明書
月極駐車場や賃貸住宅の駐車場など、他人が所有する土地や建物を保管場所として使う場合は、保管場所使用承諾証明書が必要になる場合があります。この書類は、駐車場の所有者や管理会社、大家などに記入してもらいます。契約者本人が記入する書類ではないため、取得までに時間がかかることもあります。クルマの購入や登録の予定が決まっている場合は、早めに依頼しておくと安心です。
なお、保管場所が親族名義の土地であっても、申請者本人の所有でなければ使用承諾証明書など、他人所有地であることに応じた書類が必要になります。
記載例については、こちらのPDFをご確認ください。【保管場所使用承諾証明書】の記載例(PDF)
▶︎ 使用の本拠の位置が確認できるもの
使用の本拠の位置が確認できる資料は、申請者欄の住所とクルマの使用の本拠の位置が異なる場合に提出を求められることがある書類です。常に提出が必要となるわけではないため、自分のケースが該当するかどうかは事前に確認しておくと安心です。個人の場合、使用の本拠の位置とは実際に居住している場所を指します。法人の場合は、事業所や営業所など、活動の実態がある場所です。
確認資料としては、電気・ガスなどの公共料金の領収書、消印のある郵便物、運転免許証、自動車検査証(軽自動車に限る)などが例として挙げられます。いずれも、使用の本拠の位置に居住していること、または営業所等として使用していることが確認できる資料を用意します。
なお、申請者本人が窓口で申請する場合は、係員がその場で確認します。一方、代理人が申請する場合は、確認資料のコピーの添付が求められます。代理申請を予定している場合は、あらかじめ準備しておくと手続きがスムーズです。
車庫証明書の取得方法
車庫証明書は、前章で紹介した必要書類をそろえたうえで、保管場所の所在地を管轄する警察署に申請して取得します。注意したいのは、申請先が自宅の住所地を管轄する警察署とは限らない点です。基準となるのは、あくまで実際にクルマを保管する場所です。
車庫証明書の取得は、基本的に次の流れで進みます。
- 必要書類をそろえる
- 保管場所の所在地を管轄する警察署に申請する
- 所定の手続きを行う
- 審査後、交付を受ける
流れ自体はシンプルですが、申請先の間違いや書類不備があると、手続きに時間がかかることがあります。スムーズに進めるためにも、申請前に管轄警察署と必要事項を確認しておくことが重要です。
また、所定の条件を満たす場合に限り、自動車保有関係手続のワンストップサービス(OSS)を利用してオンラインで申請できるケースもあります。
OSSは、警察署で行う保管場所証明(車庫証明)申請、運輸支局等で行う自動車の登録手続き、税申告などを、オンラインでまとめて進められる仕組みです。警察署や運輸支局、税事務所など、複数の窓口に出向く負担を減らせる点が特徴です。
OSSには、普通車などを対象とした自動車保有関係手続のOSSと、軽自動車を対象とした軽自動車OSSがあります。対象となる車両や手続きが異なるため、利用する際は車の種類に応じた手続き方法を確認しておきましょう。
普通車の場合、自動車保有関係手続のOSSでは、新車新規登録、中古車新規登録、移転登録、変更登録などの手続きが対象となることがあります。ただし、利用できるかどうかは、対象車両や手続き内容、必要書類・情報の電子化状況などによって異なるため、利用前にOSSの対象となる手続きかどうかを確認しておくことが大切です。
なお、OSSは自動車保有に関する一連の手続きをまとめて行うための仕組みであり、車庫証明書だけを単独で取得する目的では利用できません。車庫証明書のみを取得したい場合は、原則として保管場所を管轄する警察署で手続きを行う必要があります。
車庫証明書の取得にかかる費用
車庫証明書の申請にかかる手数料は、都道府県ごとに異なります。そのため、一律にいくらとはいえず、申請前に管轄の都道府県警察や警察署で確認しておくと安心です。また、以前は保管場所標章の交付手数料が必要でしたが、保管場所標章は2025年4月1日に廃止されました。これにより、現在は標章の交付申請や標章手数料は不要となっています。
販売店や行政書士などに手続きを代行してもらう場合は、申請手数料とは別に代行費用が発生します。一方で、自分で申請する場合の代行費用はかかりませんが、書類の準備や警察署への訪問といった手間が生じます。費用を抑えるか、手間を減らすかという観点で選択するとよいでしょう。
車庫証明書の取得にかかる日数
車庫証明書の交付までにかかる日数は、申請先の都道府県警察や警察署によって異なります。そのため、全国一律で「何日」とは言えず、申請前に管轄の警察署で確認しておくと確実です。
また、車庫証明書はその場ですぐに受け取れる手続きではなく、申請後に審査を経て交付されます。納車日や登録手続きの予定が決まっている場合は、直前ではなく余裕を持って申請しておくと安心です。さらに、書類に不備があると、その分だけ交付までの期間が延びることもあります。必要書類や記載内容は、あらかじめ確認しておきましょう。
車庫証明書の取得は「早めの確認」がスムーズに進める鍵
車庫証明書の取得手続きは、それほど複雑ではありません。ただし、申請先の誤りや書類不備があると、登録や納車の予定に影響することもあります。また、普通車と軽自動車では手続きが異なり、地域によって扱いが変わる場合もあります。必要になってから慌てないためにも、申請先や必要書類は早めに確認しておくと安心です。
費用を抑えたい場合は、自分で申請する方法も十分現実的です。一方で、時間や手間を優先するなら、代行や条件が合うならOSSの活用も選択肢となります。自分に合った進め方を選びながら、無理のない形で準備を進めていきましょう。
(文:GAZOO編集部 写真:Shutterstock)
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