世界で違う? 各国の人気ボディーカラー

日本で人気のボディーカラーといえば、ホワイト、ブラック、シルバーですが、世界的に見るとどんな色が人気を集めているのでしょうか。毎年「世界自動車人気色調査報告書」を発表しているアクサルタコーティングシステムズ合同会社の最新データをもとに、エリアや国ごとの人気ボディーカラーの特徴を紹介します。

ホワイトの人気は世界共通! パールとソリッドで地域ごとに人気の差

  • 2020年版、地域や国ごとの人気ボディーカラートップ10一覧

2020年に行われた最新の調査で、世界全体の人気ボディーカラートップ3は1位がホワイト(38%)、2位がブラック(19%)、3位がグレー(15%)という結果が発表されています。どの国や地域ごとのデータを見てもホワイトの占める割合は高く、とくに中国では新車の57%がホワイトという結果に。

ホワイトは「ソリッドホワイト」と「パールホワイト」に大別され、その内訳からは国や地域で人気の差が見て取れます。日本ではホワイト系のクルマというと、パールの入ったカラーリングを想像する方も少なくないのではないでしょうか。実際のデータと照らし合わせると、日本の新車全体のうち35%がホワイトで、うち10%がソリッドホワイト、25%がパールホワイトとなっています。しかし日本のこの結果は世界的に見ると少数派で、たとえばヨーロッパではソリッドホワイト22%に対してパールホワイトが3%、アフリカではソリッドホワイト46%に対しパールホワイトは0%と、地域によって支持されているホワイトの種類にも大きな違いがあることがわかります。

国や地域の文化的特色がボディーカラーにも反映

世界全体で2番目に人気のボディーカラーであるブラックは、各地域や国のランキングを見ても高い割合を占めています。しかし、インドにおけるブラックの順位は7番目(2%)と、ほかの国や地域と比べ人気度が低くなっています。というのも、インドで広く普及しているヒンドゥー教では黒色が不浄とされる場合や怒りを表す場合があるそうで、その国の文化的な背景がボディーカラーの人気度にも反映された例といえるでしょう。さらに、ボディーの表面は熱を吸収しやすいため、暑い地域ではブラックよりも反射率の高いホワイトやシルバーが人気の傾向が見られます。

また、中国ではイエロー・ゴールド系が4位(5%)にランクイン。世界全体でみると、ホワイト、ブラック、グレーといったモノトーン系定番色に続いてブルーやレッドが人気を集める傾向がある中、珍しい結果となっています。中国では古くから黄色が高貴な色として文化に根付いているのだとか。各国の文化的背景を知った上で人気ボディーカラーとの関連を考えると、データがより身近に感じられるのではないでしょうか。

同じボディータイプでも地域によって人気色に違いがある

アクサルタの調査では、北アメリカとヨーロッパにおけるボディータイプ別の人気色が発表されています。たとえばコンパクトカー・スポーツカーのカテゴリーでは、北アメリカでホワイトがもっとも人気なのに対し、ヨーロッパではグレーが一番人気。高級SUVのカテゴリーでも、北アメリカではホワイトが27%を占めて1位ですが、ヨーロッパではブラックが38%でもっとも人気があるという結果に。

それぞれの地域の気候や環境の違い、ファッションや住居のデザインに対する価値観、伝統や文化によって形づくられてきた国民性などによっても「色」に対する感覚は大きく異なります。同じボディータイプで人気のカラーを比べてみたときに、そうした背景が数値として浮き彫りになるのはとても興味深いですね。

人気のボディーカラーはどの国や地域でも似た傾向がありますが、細かく紐解いていくとさまざまな特色があることがわかりました。海外に出掛けるのがなかなか難しい昨今ではありますが、海外の映像を観る際など、クルマのボディーカラーに注目してみるとひと味違った楽しみ方ができるかもしれません。

<取材協力>

アクサルタコーティングシステムズ合同会社
https://www.axalta.com/jp/ja_JP.html

(取材・文:吉田奈苗/写真:アクサルタコーティングシステムズ合同会社/編集:奥村みよ+ノオト)

[ガズー編集部]

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