高速道路のマナーを伝える「マナーティ」に学ぶ 高速道路を安全に走行するために知っておきたいマナーとは

関東以北を管轄するNEXCO東日本。東北自動車道や関越自動車道などたくさんの路線があり、利用したことのある人も多いでしょう。では、このNEXCO東日本に「マナーティ」という高速道路のマナー向上キャンペーンキャラクターがいるのをご存じでしょうか?

  • マナーティのプロフィール

マナーティはNEXCO東日本が2010年から始めたマナー向上キャンペーン「HEARTFUL HIGHWAY」のキャラクター。マナティに似た不思議な生き物で、みんなにマナーを知ってもらうために一生懸命活動しています。

  • 反面教師なイカンザメのプロフィール

また、マナーティとともに活動する「イカンザメ」は、高速道路のマナーをまったく知らず、みんなに迷惑をかけ放題のサメ。ことあるごとにマナーティにとがめられながら、反面教師としてマナー啓発をしています。

ということで今回は、「マナーティ」のマネージャーであるNEXCO東日本交通部の工藤さんに、「HEARTFUL HIGHWAY」プロジェクトの狙いと、高速道路で気をつけたいマナーの基本をお伺いしました。

高速道路で気をつけたいマナーとは?

――まず、「HEARTFUL HIGHWAY」プロジェクトとはどういうものなのでしょうか?

HEARTFUL HIGHWAY」プロジェクトは、ドライバーの皆さんが安全で快適に、高速道路を使ってもらえるよう情報発信をするプロジェクトです。WebやSNSでマナー啓発について伝えるほか、マナーティとその仲間、「イカンザメ」とで、全国交通安全運動などで呼びかけ、各SAPAで交通安全イベントを開催しています。
【参考】HEARTFUL HIGHWAY https://www.driveplaza.com/special/mannerty/

――ネットでもリアルでも幅広く活動されているのですね。では、マナーティたちはどんなマナーを伝えているのでしょうか?

マナーというか、みんなが快適に過ごすために知っておいてほしいルール、に近いかもしれません。ひとつは、SAPAでの休憩中に「クルマをアイドリングしたままにしない」です。

クルマのエンジンをかけっぱなしにしていると騒音になるうえ、排ガスも出し続けてしまいます。省エネにもガソリン節約にもなるので、ぜひ不要なアイドリングのストップを心がけてほしいですね。

――東京都など、アイドリングストップ条例のある自治体もありますね。SAPA関連でほかにありますか?

もうひとつ大事なのが、「サイズ違い駐車はNG」です。SAPAにはそれぞれの車両のサイズによって駐車枠が決まっているため、例えば大型車専用のところに一般車が停めてしまうと、大型車が停められなくなり、非常に迷惑になります。

いくら混んでいるからといっても、サイズ違いの場所や駐車場でない場所に停めるのはやめましょう。また、障がい者等用駐車スペースは、障がいのある方や高齢者の方・妊娠中の方の駐車スペースですので、一般の方が障がい者用スペースに駐車することもお控えください。

――ありがとうございます。走行中のマナーやルールはいかがでしょうか?

追い越し車線をずっと走らない」ことも、大切ですね。追い越し車線は、後ろから追い越すクルマのための車線なので、ずっと占領しているとほかのドライバーの追い越しを妨げてしまいます。追い越しが完了したら、すみやかに走行車線に戻るようにしましょう。

また、前のクルマを追い越すときに左側車線から追い越す「逆サイド追い越しNG」もあります。これも道路交通法で禁止されていて、非常に重大な事故につながるおそれがあるので絶対にしないようにしてほしいですね。ほかにも「先行車・対向車に配慮してハイビームを落とす」というのもあります。先行車や対向車がいるときは、ロービームが原則です。

――なるほど。たしかにマナーというより守るべきルールですね。

そのとおりです。当たり前ですが、交通法規に違反してはいけません。

【参考】HEARTFUL HIGHWAY ライブラリー これまでのポスターが一覧で確認できます。
https://www.driveplaza.com/special/mannerty/library/index.html

基本的に、無法者のイカンザメがやることはすべてNGです。反面教師として見ると、ひとりのマナーに欠けた行動が、まわりに大きな迷惑をかけ、場合によっては危険を誘発することがよくわかると思います。

SAPAでの待ち合わせ同乗もNG

――意外と知られていないマナーやルールはありますか?

SAPAには、高速道路に乗らずとも一般道から歩いて入れる通路がありますが、高速道路を走ってSAPAに駐車しているクルマに、一般道から入ってきた人が乗り合うのはNGです。これは「高速道路と一般道は行き来してはいけない」というルールがあるためです。

――これはたしかにあまり知られていないですね。ほかにはありますか?

先ほどの話と似ていますが、高速道路には高速バス専用の停留所があります。そこに一般のお客さまがクルマを停めて乗り合いをするのもNGです。バスの運行の妨げになりますし、大きな事故につながるおそれがあります。一般の方からたまに停めてもいいのか問い合わせをいただくのですが絶対NGです!

  • ほほ笑むイカンザメ

NEXCO東日本からメッセージ!

――いろいろお伺いしましたが、マナーティやイカンザメにはどこで会えるのでしょう。

SAPAでのイベントのほか、地域のイベントでも会うことができます。最近では北海道の「さっぽろ雪まつり」や「ウインタードライビングスクール2023 in 札幌」でみなさんの前に登場しました。コロナ禍もありましたが、最近では旅行やドライブに出かける方も多いので、これからは今まで以上に啓発イベントを開催し、マナーティの力を借りて、広くみんなに高速道路マナーについて知ってもらえたらなと思っています。イベント限定のノベルティグッズも充実しているので、こちらも注目してください!

  • 配布されたノベルティの一例

――とてもかわいらしいですね。最後にメッセージをお願いします。

マナーティはおかげさまでファンも多く、皆さんに愛されるキャラクターになってきています。お子さんから感謝と激励のお手紙をもらうこともあり、うれしかったですね。

  • 嬉しい年賀状が届くことも

これからも私たちNEXCO東日本では、マナーティと一緒に、安全で快適な高速道路空間を保つため、広くマナーやルール遵守の呼びかけをしていきます。気持ちのいいドライブができるよう、皆さまのご協力をぜひよろしくお願いいたします!

  • マナーティとイカンザメ

マナーを守って気持ちのいいドライブを!

今回は、NEXCO東日本に高速道路のマナーについてお話を伺いました。マナーを守ってみんなで安全で快適な高速道路空間にしていきましょう。マナーティとのお約束です!

<関連リンク>
HEARTFUL HIGHWAY

<取材協力>
NEXCO東日本

(取材・文:神田匠/写真:NEXCO東日本/編集:木谷宗義type-e+ノオト)

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