高速道路の渋滞をできるだけ回避する方法
自然渋滞は、その道路の許容交通量を超えると起きます。特に、サグとよばれる下り坂から上り坂に勾配が切り替わるポイントでは発生しやすいのです。そのポイントで速度の低下に気がつかない車が多くいると、後方のドライバー達がスピードを落とすことにより渋滞が発生しやすくなります。
また、長いトンネルの中では、下り坂と上り坂の感覚がわかりづらいため、上り坂で速度が低下してしまう車が多くいるため、渋滞ポイントとなっている場所が多いです。東名の都夫良野トンネルや中央道の小仏トンネルは、その代表的な例です。
渋滞を避けたいとは誰もが思うこと。そこで今回、高速道路で渋滞を避けるためのポイントや対処法をお話ししていきます。
渋滞する曜日や時間帯をずらす
自然渋滞のポイントおよび時間帯はだいたい決まっております。
- 平日の朝・・・
- 都市部に向かう道路
- 平日の夕方・・・
- 都市部から郊外へ向かう道路
- 土曜の午前・・・
- 都市部から地方部への道路
- 日曜の午後・・・
- 地方部から都市部への道路
これらの曜日や時間帯をずらすと、渋滞に遭遇する可能性を減らすことができます。最近、通勤電車でよくいわれている、オフピーク時に移動するのと同じです。
たとえば首都高の場合、夕方17~19時台が渋滞のピーク、20時をすぎると渋滞が解消されはじめます。このことを知っていると、渋滞になるポイントをスムーズに通過することができるかもしれません。もちろん、時間の調整ができる場合だけですが・・・
また、大型連休の初日の渋滞を避けるために、大型連休前日の夜に出発する方も増えてきました。ただ、そのような方が増えてきたため、大型連休前日の夜から渋滞が発生しやすくなっています。
少しでも時間帯をずらすだけでも多少なりとも効果がありますので、渋滞する時間帯を考慮して出発時間を前後にずらすことがポイントです。
なるべく多くの迂回ルートを模索する
迂回ルートは、遠回りになるため時間がかかりますが、渋滞の規模が大きい場合は、渋滞を通るより早く目的地に着けることがあり有効な手段です。
この迂回ルートを1つだけでなく、一般道への迂回も含め、なるべく多くのルートを事前に調べておくと、効率よく渋滞を回避できる可能性が高くなります。
しかし、都市部と都市部以外では大きな道の本数が違うため、その分迂回ルートの候補の数も違ってきます。
たとえば、常磐道の柏ICから東京駅八重洲口に行く場合、首都高でよく渋滞する首都高6号向島線・三郷線の上り線を迂回するルートは、高速道路だけでも5本以上あります。
都市部以外では、並走する高速道路が少ないため一般道に降りて迂回する方法を選択するしかないケースが多々あります。しかし、一般道なら複数の迂回ルートが選択肢として存在するので、使う可能性が低いルートでも、調べておくことをおすすめします。
迂回ルートを選択すると、いち早く目的地にたどり着きたいと焦りがちになります。さらに、普段運転し慣れていない道を走行することが多くなりますので、慎重に落ちついて運転するように心がけましょう。
こまめに渋滞情報を取得する
渋滞対策として、渋滞情報を早めに調べることが大事です。「つい5分前まで渋滞情報がなかったのに」、なんてことはよくあることなのです。
また、渋滞中でも渋滞規模の変化が激しいときもあるため、渋滞ポイントにさしかかる前まで、つねにリアルタイムで情報を追いかけていないと、迂回ルートを選択するのが効果的かどうかが、わかりません
そのためには、あらゆる渋滞情報を調べる方法を知っておいて、その時に得られる情報をを十分に活用することが大事になります。
20年くらい前までは、高速道路上で聴けるハイウェイラジオやサービスエリアの表示板くらいしか、渋滞情報を調べる方法はありませんでしたが、最近ではスマホやカーナビなどでかんたんに調べることができるようになりました。
これらをフル活用すれば、最新の情報を取得することが容易にできます。高速道路を走行する際は、ぜひ活用しながら渋滞回避に役立てていただければと思います。車載ナビ、スマホのナビアプリでは渋滞を音声で教えてくれるものもあります。
また、高速道路上に設置されている渋滞情報をお知らせする表示板の設置数も年々増えてきていますので、走行中は表示板の情報も注意深く確認するといいでしょう。
もっと快適にドライブするために
渋滞を上手に回避できると、場所や渋滞規模によっては、1時間以上早く目的地に着けることもあります。渋滞回避は、渋滞規模が大きければ大きいほど効果的です。
また、渋滞を解消するための対策も少しずつ進められていて、東名の大和トンネルや中央道の小仏トンネル付近では、車線増設が行われていたり、全国的に新たな高速道路が次々と建設されたりなど、高速道路がより快適に便利に利用できるような政策も行われています。
さすがに、全ての渋滞を完全に回避することは難しいかもしれませんが、ちょっとした工夫や意識をするだけでも、時間のロスをおさえられるだけでなく、体力や精神的な消費もおさえることもできるかもしれません。
渋滞回避をして、高速道路でのドライブをもっと快適に楽しんでいただければと思います。
(文:のっぴー、写真:AC、のっぴー、編集:GAZOO編集部)
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