ユーザー車検に挑戦&気になるリチウムバッテリーへ交換!結果やいかに?

ユーザー車検、私はちょっと苦手意識があります。車検業者さんに頼むばかりで経験がありません。今回2輪ですが、そのユーザー車検の実施とリチウムバッテリーに交換したことで体感されたことをフォトグラファーの折原弘之さんにレポートいただきました。どうぞ。

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私ごとで恐縮ですが、自分のバイクライフにおいて、ハーレーダビッドソンを所有しないのはいかがなものかと思い、友人から格安で譲っていただくことになりました。譲っていただくバイクは車検が切れていたため、車検を取りなおさなければならない状態でした。せっかく安く手に入れたので費用のかからない、「ユーザー車検」に挑戦することにしました。ユーザー車検を考えている方は参考までにご覧いただければと思います。

ユーザー車検にチャレンジするためにまず、必要な書類を集めました。私の場合、必要書類は下記の通りでしたが、状況によって必要な書類が違いますので事前に運輸局などにご確認ください。

自動車検査証(車検証)
自賠責保険証明書(車検が切れている場合は車検が切れる以前のものと新たに加入したもの)
軽自動車納税証明書
認印
自動車重量税納付書
車検、保険料金
譲渡証明書(名義変更が必要な場合)
定期点検整備記録簿
あとは受付時に、多少の書類を書く必要がありますが当日に揃いました。

書類が揃い、バイクの準備ができたら車検場の予約をしました。ユーザー車検を受けるには、あらかじめ運輸局の予約が必要になります。予約はインターネットからも行え、こちら(https://www.yoyaku.naltec.go.jp/pc/reservationTop.do)のURLから簡単に予約できました。

車検で確認する箇所は意外と少なく、ライト類、タイヤ、ウインカー、最低地上高、車幅、ブレーキ、排気音量、といったところでした。自分でチェックしにくいのは、ヘッドドライトの光軸です。走っていると、光軸がずれてしまうことが多々あります。ユーザー車検をお考えの方は、事前に光軸を合わせておくことをお勧めします。

そして、注意しておきたいのが、車検を受けられるのは一日3回までということです。3回車検に落ちてしまうと日を改めなくてはならず、予約の取り直しが必要になりますので覚えておいてください。

新たに中古車を購入した方は、基本的に車検を受けてから名義変更に移ります。これは納税証明書などの書類とナンバーが違わないようにするためです。蛇足ですが私の場合は、車検が切れていたので運輸局までバイクを乗っていくために仮ナンバーを取得しました。

仮ナンバーは、居住地の市役所が発行してくれます。仮ナンバーを取得するには、期限の切れていない自賠責保険証が必要になります。これは、車検でも必要ですので必ず加入してください。

運輸局は11時45分から昼休みに入りますので、時間には余裕を持って運輸局に向かいましょう。車検自体は、思っていたより簡単なものでした。皆さんもぜひユーザー車検に挑戦してみてください。

気になるリチウムバッテリーへ交換!結果やいかに?

バッテリーを交換しただけで、加速力が変わったように感じる?この話を聞いたときは、にわかに信じられませんでした。そもそもこのバッテリーの話は、レーシングドライバーの織戸学選手を取材したときに出た話です。

織戸選手曰く「従来の鉛バッテリーをリチウムバッテリーに交換しただけで、トルク感が上がったように感じ、実際には、86/BRZレースに出る車両に付けて体感するほど違いを感じています」とのことでした。

この話を思い出した私は、車検と共に、入手したばかりのこのハーレーダビッドソンのバッテリーを自分の手で交換し、検証してみようと考えました。

私が入手したハーレーダビッドソンは、スポーツスターというモデルで、ハーレーの中で一番非力なモデルで55ps程度(メーカーからは公表されていません)、しかも車重は260kgと超重量級。バッテリー交換で加速力の違いを感じられるなら願ったり叶ったり。早速バッテリーを交換してみました。数メーカーからリチウムバッテリーは発売されていますが、織戸選手オススメのSHORAIというメーカーのバッテリーを取り寄せてみました。

まず重量ですが、普通のバッテリーが5kg前後(食品用の計測機ではエラーになってしまったのでヘルスメーターで計測)なのに対し、リチウムはなんと1.3kg。それだけでも4kg弱の軽量化です。

クルマもそうですが、バッテリーの交換はしっかり手順通りに行えば難しくありません。工具も2~3種類しか使わず、10分程度の作業時間で交換できてしまいます。(DIYでのバッテリー交換が推奨されていない車種もありますので、ご注意ください)

早速試乗してみると、その違いにびっくりさせられる結果となりました。
あくまでも個人的な感想ですが、リチウムバッテリーに交換したら、始動性がアップ、セルモーターが力強く始動しました。もちろん、新品のバッテリーということもありますが、走り出すと加速のスムーズさと爆発の滑らかさを感じました。

以前の鉛のバッテリーでは、エンジンの燃焼が滑らかではなくバラついた感じだったので違いを体感できました。バッテリーを交換しただけで、2気筒が同じ燃焼をしているような感じで安定しています。いい意味でエンジンが滑らかになり、加速力が上がったように感じました。

織戸選手の話を聞いたときには、まさか体感できるとは思っていなかったのでビックリ。軽量化と新品のバッテリーへ交換した恩恵もありますが、リチウムバッテリーの特性が活かされ元々持っていたバイクの性能が十分発揮されたことで、より気持ちよく走ることができるようになりました。また、寿命も長いので懐にも優しいと思います。自己放電が少ないですが、専用の充電器も買っておくとさらにバッテリーは長持ちします。

バッテリーの寿命は3年と言われております。そろそろバッテリーが替え時の方は、リチウムバッテリーも検討してみませんか。

(写真&テキスト:折原弘之、編集:大谷幸子)

 

折原弘之

F1からさまざまなカテゴリーのモータースポーツ、その他にもあらゆるジャンルで活躍中のフォトグラファー。
作品は、こちらのウェブで公開中。
http://www.hiroyukiorihara.com/

[ガズー編集部]