世界をちょこっと日本で楽しむ! ~WEC富士・MotoGP ~

世界戦のカレンダーに日本が載るとうれしいものです。そして世界の大舞台がまんま来日する訳ですから、海外のサーキットまで行ってみたいけど日本でも充分楽しめますよね。

ざっと世界…で見渡すと、F1日本グランプリを筆頭に、今やWEC富士、WRC、二輪の最高峰のMotoGPが日本を開催地として選んでくれています。

来年になるとさあ大変!3月には東京お台場でフォーミュラE、そしてF1日本グランプリが初の春開催となって、2週連続ビッグレースが続きます。これは行く行かないにしても、モータースポーツ好きなら気になるところです。

今年は、F1日本グランプリの翌週にMotoGPがあり、2週連続でレースが開催されました。F1は行けませんでしたが、MotoGPが開催されたモビリティリゾートもてぎには、海外からのお客様が多いように感じましたね。F1から流れて来た方も多そうでした。インバウンドも円安で大盛況なのでしょう。私の住む鎌倉もそうですよ。ようこそ!です。

私は初MotoGPでしたので何もかも驚き。WEC富士とMotoGPをひとつは仕事でしたが目にすることが出来て、感激した自分がここにおります。かなり周回遅れとなってしまいましたが、WEC富士とMotoGP日本のグランプリを振り返ります。

今年は、著名なドライバーが沢山来日されて豪華。そしてハイパーカークラスには、すでにトヨタ自動車が参戦していますが、撤退していたメーカーの参戦も増え、初年度のハイパーカーシーズンと言っても過言ではないでしょう。だからシーズンの行方がとても気になっていました。

「速いらしいです」と昨年末、他メーカーの噂を耳にした平川亮選手がそうおっしゃっていました。2023シーズンのマニュファクチャラーズタイトルは、最終戦を前にした日本開催でTOYOTA GAZOO Racingが獲得していますね。

100周年記念大会となったル・マン24時間は、フェラーリの勝利となって逃してしまいましたが。このバランス、このカテゴリーならではで、ル・マン24時間がマストなのかなあといつも思います。もちろんタイトルも重要ですけどね。

あのル・マン24時間のときは、現地入りしていきなりの性能調整にみんな閉口のムードでしたよね。1周あたり1秒のハンデなんて最初から勝ち目ないじゃんって感じでね。

当時ネットでもいろんな記事を目にしましたし、小林可夢偉代表のやりきれない感じも記憶しておりますが、最後はクラッシュからの1分差まで追い上げた彼らは、実力ではやっぱり一番だったなと思いますよ。忖度なしで。

そんな彼らの凱旋レース。日本に来ることがうれしくてね。そりゃル・マンは悔しかったけど、フェラーリ、キャデラックにポルシェ、プジョーも拝めるし、LMP2は廃止になるのでマシンは見納めだし、と見どころいっぱいだったんですよね。

レースの内容は、どちらかのレポートをご覧になっていただくとして…。このチームをピックアップしましょう。

  • アイアン・デイムス

LMGTE Amクラスのアイアン・デイムス。ピンクのポルシェと言えばわかるかも? 昨年、WEC富士で初めて見たときに、かっこいいなあと思ってね。今年も来てくれました。

昨年とメンバーは同じで、サラ・ボビー、ミシェル・ガッティン、ラヘル・フレイの女性ドライバーの3人組です。男前と言ったら怒られるかな。昨年のイメージはそこ。シャンパンファイトをする姿もですが、ほんとかっこいいのよね~。

今年は金曜日に交流の場が設けられ、取材させていただきました。主催は、JAF WOMEN IN MOTORSPORT(JAF WIM 座長は飯田裕子さん)。そういえば、この主催者の会が設けられた時のことをよく覚えております。友人がたまたまメンバーだったので。コロナ禍でも活動されていたようで、すみません活動を追いかけておりませんでした。私は久しぶりに彼女たちの活動を目にすることとなりました。

交流の場ですが、学生や現在モータースポーツを職業とする方々などが、富士のブリーフィングルームに集まっていました。全て女性です。

まずは、みんなでアイアン・デイムスのピットを見学させていただきました。メンテナンスの仕方は、海外と日本とクルマによってきっと違うのかもしれませんが、大きくは違っておりません。

ただ、クルマのブランドでブランディングされているチームもあれば、チームカラー、スポンサーカラーでピットをきれいにまとめているチームもあって、いちいち刺激を受けるのは、このWEC富士ならでは。日本にはない色味があったり、ピットパーテーションの配置がおしゃれだったりと新鮮です。

このチームには女性メカニックの方もいらして、いちいち驚く私。憧れの職業がモータースポーツ関連という女性は珍しくない時代。日本国内にも女性メカニックはおりますし、マネージャーもたくさん。

そう思うと、私はしがないモータースポーツライターですが、何かこう同じ仲間みたいに思えて来るのが少し楽しかったです。めちゃくちゃ若いんだけどね(苦笑)。

そのあとは、ブリーフィングルームに戻り座談会。学生でこれから就職される方、すでにモータースポーツを生業としている方、コンテンツクリエイターとしてモータースポーツを舞台に活躍されている方などが集まりました。

現在の仕事から始まり、なぜモータースポーツ業界を目指したか、今後のことなど意見交換をしていました。アイアン・デイムスさんたちは、ル・マン24時間の振り返りもしてくださいましたね。

女性でモータースポーツのお仕事を目指す方々、それはドライバーだけではなく、エンジニア、メカニックなど…それぞれの目標の指標になることもご自身たちで考えていました。憧れの仕事に就いて、トップレベルの世界に女性を押し上げるお手伝いをしたい、という主旨のお話もされていました。

だから女性メカニックがいらしたのね。女性としてどんな将来に向かって歩んでいくかは、人それぞれ。モータースポーツも幅広いですからね。日本のコたちは緊張していましたが、アイアン・デイムスのみなさんは気さくに話されていたのが印象的。モタスポガールズトークに国、プロ、アマのボーダーはなかったですね。

私は、人生いろいろ経験値だけは高いので(年齢のせい)、もうね微笑ましいのひとこと。ドライバーとしての気持ちはなったことがないので何ともですが、若い頃描くイメージ、チャレンジは、誰がなんと言おうと邪魔されたくないものであって、一本筋が通っていてね。このまま頑張って!という感じでしたね。

資金が必要になるので、チームを作って人材育成、と簡単に言えないのですが、彼女たちはきっとそんなカタチで活動しているのかもね。ここは取材が足りなかった部分ですね…。

来年も日本に来てくださると言ってましたから、JAF WIMの活動と併せて楽しみにしたいですね。来年も取材出来たらいいなあ…。

2輪の最高峰、MotoGPへ初めて行って参りました。マルク・マルケス選手はなぜか昔からファンでした。サクッとね。なぜだろう?お怪我をされてから、少し残念だなあと思いつつ、2輪を見る機会も近からず遠からずと言った感じで、大きな接点もなくそのまま時は過ぎました。

昨年、ホンダレーシングサンクスデーに取材に行ったのですが(ここ何年か行ってるかな)、たくさん2輪が走っている中で、シンプルに排気量の大きなMotoGPのマシンの姿に一目ぼれ。

あ、生で聞くのはこれまでもあったように思いますが、初めてちゃんと興味を惹かれたのでした。人(ライダー)にそもそも興味はありました、人を撮るのが昔から好きなので。

でもって今回、観戦をする貴重な機会をいただきました。コンテンツクリエイターとして行って来たので…、ちゃんと取材にも行ってみたいのですが、2輪となるとココでは書けないのかなあ~って書いてますが、メディアパスは出るんだろうかと…。

開催地は、モビリティリゾートもてぎ。慣れ親しんだもてぎです。でも様変わりしていました。世界のレースですからね。敷居が高い。当たり前。チケットなのかVIPなのかもしれませんが、コースサイドにお客様がいました。フツーに歩いていましたね。これびっくり。

あと3コーナーのあたりが激感エリアとなっており、パドックパスを購入したお客様が入れるようになっていて、すごく驚きました。

とても広いスペースで、ヒーローウォークというのが開催されるんですよ。走行が終わったライダーがその場所に来てファンサービスをするんです。これ感動でしたね。

人数の多いカテゴリーではできませんが、なかなか良いファンサービスでした。日本だけのようですね。マナーの良さという観点からだと思います。

ファンとしてサーキットに来ることがとても新鮮で、あちこち行って見ました。が、知らないことが多すぎて笑ったね。スタンドの観戦の仕方もわからなくてね。

でも、同じレースを観に来ているというだけで、無性に楽しくて、来ている関係者とも距離が縮まった感じです。

もてぎのイベント広場で、トークショーや前夜祭というカタチでたくさんのライダーが登場していて、私も横断幕やチームのシャツとか着たい! という衝動に駆られました。

配っていたノベルティを勢いでもらってみたり、おやつを買ったりお土産買ったり。こんなことした事がないので楽しい。エナジードリンクを配っているのも、普段は結構いただけるのですが、もらいに行きました(笑)。最後にグッズに手を出そうと思い、イベント広場側に行ってみたら、SOLD OUTの嵐。あらら…。そうか、思った時に買わないとダメなのかと学習しました。

決勝は雨で赤旗が出てしまう展開。そうだ世界にも赤旗はあるんだった、となりましたが、もうこればかりは仕方ないです。怪我もなく無事に終わったということでOK!となりました。縁のあったチームがたまたま優勝してね。それもびっくりでしたね。

となると、毎週MotoGPの結果が気になるものです。すっかりハマりました。同様にすっかりハマった様子の現役レースクイーンさんたちにも会ったのですが、完全プライベートで来られていました。

ファンサービス満載なライダーさんのファンとのことでした。やっぱりファンサービスしてくれる方に興味を惹かれますよね。そして、帰ってきたら噂通りのマルケス選手Honda離脱。噂がネットで流れていましたが、ビッグニュースでしたね。

あと、メディアのお作法も少し学びました。入れるパスだったのでメディアセンターに行ってみて少し勉強。なるほどね。良い経験になりました。きっと来年も行くと思います。ってか行きたい!今度は、サーキット内をもう少し把握したいです(笑)。

20年以上通ったサーキットなのに、お客様側は知らないことだらけでした。インスタグラムにたくさん載せたので、少し時間は経ちましたが、ご興味のある方どうぞ!では、また!

(写真・テキスト:大谷幸子)

[GAZOO編集部]

MORIZO on the Road