第8話 ホンダNSX…軽くて丈夫! アルミボディーのクルマ特集
スチールにガラス、プラスチックなど、自動車づくりに使われる素材はさまざま。今回の特集では、アルミニウムのボディーを採用することで性能向上を追求した、世界の名車を紹介します。
ホンダNSX
フェラーリやポルシェ、ランボルギーニなどに限定されていたスーパースポーツの世界に初めて名乗りを上げた日本車。市販開始がバブル絶頂の1990年とあって、当初はバックオーダーが山積みとなった。ちまたでは、北米から逆輸入されたアキュラブランドのモデルがプレミアム価格で販売されることもあった。
最大の特徴が、量産市販車としては世界初となるオールアルミ製モノコックボディーの採用。溶接性、成形性に優れたアルミの素材から開発し、パネルだけでなく構造部材もすべてアルミ製となるホワイトボディーの重量は210kgで、スチール製のものに比べ、約140kg軽量に仕上がっていた。このほかサスペンションやエンジンなどにもアルミを多用することで、車両全体ではおよそ200kgの軽量化を実現。運動性能の向上に貢献した。
パワーユニットは最高出力280PSを発生するVTEC(可変バルブタイミングリフト機構)仕様の3リッターV6 DOHC 24バルブを横向きにミドシップ。同じく横置きされた5段MTまたは4段ATを介して後輪を駆動した。世界トップレベルの動力性能と操縦性、そしてトランクルームにゴルフバッグもおさまる実用性と日本車ならではの高い信頼性を兼ね備えており、以降のフェラーリのクルマづくりにも影響を与えた。
[ガズー編集部]







